海外在住者が帰国して食べたかったもの
郷に入れば郷に従え、の典型的日本人の私。
住んでいる地元の、さらにジモティしか行かないようなお店のB級C級グルメに舌鼓を打ってきた。日本食は自分で作れるし、わざわざ和食を食べに外食する機会はそれほど多くはなかった。どこに住んでも地元のものは美味しいし安いし。
でもね。
日本に帰国したら、私の心の奥底のホンネがめちゃ見えたよ。
日本で食べたいもの、いっぱいあったわーっ!!!
それは夫のカナメも同じで、毎日のように外食三昧して、酎ハイも飲みまくって程なく痛風発症というオチまでついた。
日本食って痛風になりやすいのか?
とチラと他人のせいにしそうになったが、そうではない。暴飲暴食していたからなのよね。日本食、美味すぎるし、安すぎる。
そんな私が、一番食べたかったものは何か、というどうでもいい話だ。
お寿司?
ノンノン。SUSHIは今やグローバル食。意外とどこでも食べられるし、スーパーでも買えるくらい。日本のチェーン店が進出していたりもするので、渇望するものでもない。
ラーメン?
いやいや。日本政府が激推しするくらいだから、これも海外進出して久しいのよ。もちろん価格は日本よりも高いのだが、ないわけではない。
天ぷらなどが入った和定食?
これもあります。かなり高級なものまで。お蕎麦のお店もあったりするので、天ざるや天丼も、お金さえ出せば食べられるよ。
ちゃうねん。そんな高いものじゃないねん。食べたかったのは.........
牛丼!!!!
実は、香港には吉野家が進出していて、リアルの国民食と言ってよいほどに定着しているので、牛丼が食べられなかったわけではない。でもさ、香港の吉野家って、紅生姜と七味が個包装になっているわけよ。
私が食べたかったのは、それじゃない!!!!!
韓国にはマジで牛丼店はない(進出と撤退を繰り返している)。うちの子供たちは、Quiznosというサンドイッチが好きで、見かけるとつい買ってしまっていたのだが、ある店長さん(女性)が私が日本人だとわかると、身を乗り出して話かけてきたことがあった。
店長さん「日本に吉野家ってあるやん。あれめっちゃ美味しいやん。しかも激安や。(注:原文は韓国語、大阪弁意訳)」
私「え、日本に行かれたんですか?」
店長さん「せやねん。それで、アレを韓国で展開したら絶対に売れると思うんやけど。どやろ。私、毎日でも食べれるで。絶対人気爆発や。」
私「と私も思うんですけど、なぜか受けないですよね。韓国にはもっと美味しい焼肉があるからかしら。ぜひ誘致してくださいね。私も食べたいので!」
その後、彼女が吉野家誘致したという話は聞かなかったけれど、調べたら過去に撤退済みというデータくらい、サクッとわかるだろうな。
まぁそういう背景がある私が、帰国してすぐに吉野家に行った時のことは、昨日のことのようによく覚えている。
牛丼(並)の上に、紅生姜丼かと見間違うくらいピンク色の生姜を敷き詰めて、さらにその上に、七味の瓶を延々とふり続けて、表面色が朱赤なのか紅赤なのかわからない状態にしてから、いただきますをするのだよ。
紅生姜と七味にフリーアクセスできるニッポン、バンザーイ、である。
こんなうまいものが、300円台だ。
母国日本、私がいなかったこの20年弱で、何をどうすればこんな価格設定にできるのか、もうわけがわからない。泣いていいですか。外資スタバの、あのまずいドリップコーヒーと同じ価格でいいんですか。そんなことでいいんですか。
いや、一般Pとしては、これでいいのか。その価格に感謝しとけばいいのよね。
しかも!
吉野家さんは、なんとカフェ事業にも乗り出しているらしく、私が行ってみた店舗には、キッズスペースあり、WiFiとコンセント完備、リフィルOKのドリンクバーあり(安い)。
これって、カフェワークしてくださいってことだよね?
もちろん、ランチタイムなどの混む時間は避けるのは当然としても、コンセントとWiFi完備でコーヒーありますってことは、ワークしちゃっていいよね。
こうして私のカフェワーク対応店舗リストに、スーパーのイートインと共に吉野家が加わったのであった。前も書いたけど、コンビニのイートインは、意外とカフェワークに向かない。長居できそうな雰囲気が漂っていないのよ。
日本ってすごいよね。こういう商品まである。ちなみに冷凍牛丼は、吉野家ではなく、松屋の牛めし(30個)を安くなった時に買ったよ。
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