【リノベ備忘録】和室の土壁を珪藻土仕上げにする

 今現在取り組んでいるリノベについては、フレームは変えずに、トイレと洗面台と浴室の設備を一新して、内装を変えるだけである。ということで、こういうのは多分、「リノベ」ではなく、「リフォーム」と呼ぶべきかもしれない。なので、今回はリフォームということにしておこう。

6畳の和室が2つ繋がった部分の壁は土壁なのだが、個人的になぜ「土壁」という選択をしたのか(そもそもなぜ「土壁」がこの世にあるのか)不思議なほど、その存在意義がよくわからない。
しかも、今回のリフォームは、その土壁部分の至る所にカビが来ていて色が変色していたからで、それなら同じような内装を施しても、またまた数年後には同じようになるんじゃないかと思うのだ。いやだよ。60代になって、またリノベ とか無理無理。

なので、今回リフォームをするにあたり、その土壁に何らかの薬剤を塗布してフラットにして、そこに壁紙を貼るという選択肢もあった。少なくとも私の脳内には。

でも、なぜかカナメの脳内にも、ミズキさんの脳内にもなかった様で、二人の間で、壁の色はどうするかという話になっていた。

私の方も、そもそもの前提から話を覆すのも面倒なので、せめて「珪藻土とかなら湿気吸い取るかもねー」とポロッと言ったところ、そういう話になってしまっていた。こんな中途半端に私のアイデアが採用されるなら、最初から壁紙化を絶賛オススメしておけばよかった..........orz

仕事が早いミズキさんは、すぐに珪藻土のカラー見本を持ってきてくださった。が、イメージがわかない。緑色っぽい色がステキに見えて、「こういう色の方がいいかも。新しい畳の色っぽくて良くない?」と思ったのだが、ミズキさん曰く「最近の家は、その色ばっかり。僕としては、今のいろ(元々の土壁の色)が無難ですっきりしていてええと思う」らしい。

天邪鬼な私の脳内では、「最近はそればっかり」の薄緑ラインの選択肢は消えた。カナメは納得したような、しないような表情をしていた。その時は珪藻土のナチュラルカラーでコンセンサスが取れていたのだが、日が経つにつれて、カナメがPC画面の前でウンウン唸るようになってしまった。

「カナメくん、あんまり思いつめない方がいいよ。壁の色なんて、どうでもいいんだから。住む家じゃないしさ。まぁお客さんが来られたら困らないようにね、キレイにするだけでええねんから。」

とは言ってみたが、全く聞こえていない模様。

ほどなく、「わかった!!!!だいたい分かったぞ!!!」と大声を出したので聞いてみると、珪藻土についてめちゃくちゃ調べていたらしい。そもそも珪藻土とは何か、その成分とは、メーカーやブランドなどなど........。そうか、でも分かったんならいいよ。みなまで言うな。いいからウンチク語るな。

すぐにミズキさんに連絡をとり、珪藻土の必要量を聞いて、こちらで準備することにした、らしい。

ネットで注文すると思っていたのだが、何を思ったが建築資材の卸売業者さんにアポ取ったそうで、今から出かけると言う。

うそやん。

冬眠中や。

珪藻土の卸屋さんに会いに行くのって、「不要不急の外出」には当たらないと思う。ネットで買えるもん!!やだやだ。出たくない!!!

と抵抗してみたが。

「お前な。こんな田舎でどこに人が居るんや!!!!」

と一蹴されてしまった。ということでマスクはもちろん、ティーツリー入りのアロマ(アルコール)スプレー持参で完全防備ででかけることにする。

ところが。

ご担当者さん、マスクなしかよ........orz

そこが本題ではない。和室の壁に塗る珪藻土をセレクトに来たのだ。

お兄さん、続々と見本を持ってきてくださる。珪藻土とは言ってもブランドも色々とあるのね。粒子の大きさが違うので、それがそのテクスチャーの違いになっているように見える。色も色々とある。

お兄さん「店舗、ではないんですか。いやね、お電話でブルーとかグレーとかおっしゃってたから、店舗かなぁと思ったんですが。」

私「あ、普通のご家庭では、そういう色は使われないんですか?」

お兄さん「そうなんですよ。こういう色は店舗ではあるんですが、ご家庭では滅多にないので.........」

そうなの??えええええ、えええええ、そうなの???壁紙みたいに色々と選ぶものではないの??

そう言えば、最初にミズキさんが色見本持ってきて下さったのだけど、色味がすっごく少なくて、確か8種類くらいしかなかった気がする。黄土色から薄緑の範囲に入るようなものしかなかったのだけど、一般のご家庭では、そもそもその色見本しか見せてないんじゃないか疑惑が.......

最終的には、粒子の細かいフラットなタイプで、薄いグレーベースで、床の間部分だけ、アクセントカラーとしてダークグレーを選んだ。

かなり安く買えたような気がする。

無事に注文も終えて、配送の手配もしていただいて、最後の最後にお名刺を頂いた。「うちは資材だけじゃなくて、作業の方もやってるんで、また何かあったら.......」とおっしゃった。

なるほど。

確かに。色々と調べてみて、脚も使って実際に見て回って、必要量を計算して、直接注文し、その資材を受け取って、左官作業だけをプロに依頼するという方法もあったのね。こういうのは資材の調達も含めてすべてプロに丸投げするしかないと思っていたのだけれど、資材も自分で買えるのね。もっと言えば、左官作業もダイレクトに依頼することができるってことね。

とは言え、我が家にとっては、ミズキさんがトータルコンサルタントなので、まず彼に相談するというのが正解なんだわ。ミズキさんご自身が、住む人が自ら決定し動くことを良しとするタイプなので、本当に勉強になるわー。


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