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歩行訓練 4回目 8/2/2023

今日は室内で行った。外は炎天下なので助かった。
と思ったら、訓練したのは3階、今日は何か研修があったのと、点訳ボランティアさんが来ていて、室内は満室。

今日は2時間全盲で訓練した。
「ものと位置を把握する訓練」
アイマスクにはゴールボールの選手がつけるゴーグルを使用。
いわゆる、光も入ってこない真っ暗な状態。
目は開けても閉じても暗いグレーだった。

🍓前回までの復習
先ずは介助ありで階段昇降3階まで。
次に手すりを使って独りで階段昇降3階まで。
もちろん訓練士さんの見守りあり。

🍊白杖にて部屋の形、進行方向など情報収集
涼しい一階に降りてきて、廊下を伝い歩きしたあと、
エレベーターで3階にあがり、右に曲がって休憩室の入り口の警告ブロックを
白杖で形状や部屋の形を探りながら、中にはいり、形状や自分の動いている方向を確認する。
常に自分がどの方向に向いて歩いているのか、把握しておくことが大切。
次に白杖歩行で自分の対向する面に向かって移動していく。

🍅向こう側へ渡る
伝い歩きしている面を背中にして前へ進む。
僕はちょっと右にずれていく癖があるそうだ。
白杖は2歩先なので、伝い歩きする目標物についてから、
身体の向きを進行方向に変える。

🥒障害物を避ける
白杖で障害物を見つけたら、そこから白杖を離さず、
避け切ってからもとの伝い歩きをする。
部屋の中に入り、障害物となっている会議室のような構造を
白杖と手で確認。テーブルと椅子を見つけて座る。
ここでミニ休憩。

🧅防御の構え
手すりがドアなどで切れた場合、大きい空間や知らない場所では
防御の姿勢をとり、ぶつかるのを防ぐ。
①上部防御
右手は肘を曲げて、精一杯左をカバーするように前にさしかける。
30センチくらい離して10時の方向あたり。頭やおでこをカバーできる高さ。
②下部防御
左手を下におろし、右前に4時くらいの方向に右側をカバーするように差し出す。

🍑手すりを白杖なしに伝い歩きする
手すりはしっかり握り込まないで、手の甲側をあてる程度。
できるようになったら、小指だけあてて進む。
手の内側は柔らかくケガすると点字が読めなくななったりする危険もある。
あとは触れると汚れたり、最近で言えば細菌やウイルスの感染を予防することにもなる。
訓練中に、廊下の角に突き当たりではでに衝突した。
防御してたので被害なし。

🍆白杖なしで部屋の形を伝い歩きする。
防御の姿勢で部屋の形、進む方向を覚えておく。
机や椅子など置いてあるものなど特徴のあるものを目印にしていく。
鉄、木、ガラス、紙などの素材、形状、大きさなども情報。

🍙調理室の探検
ものの位置を把握するために、少しずつずれて白状や手に触れるものでスキャンしていく。テーブルの個数、長さ、形、部屋が正方形でなくいびつな形をしているなど、2歩ずつくらいずれて記憶していく。

終わっての感想は、全く見えなくなっても、今までみたいには自由に動けないけど、人生が終わったのではなく、違った情報で生きていくことになるということ。それが、青眼者の人と違う感覚を受け取りながら生きていくということであって、引越しして住んでいる場所が変わるのに似ているとおもう。

全く知らない土地で、経験しながら、行動範囲やできることや仕事を探す。
転職したときのように、スキル獲得に訓練校に行く。
最初は誰もが新人。
使えてない情報機器もたくさんある。
昔と違って青眼者に追いつくことに一生懸命にならなくていい。
やり切れないほど、やれることも、楽しいことも
実はいっぱい見えてないだけ。

確かに、色や景色のない、光の世界は寂しいと思う。
制限されることも多いと思う。
でも、できないわけじゃない。
工夫すれば色々楽しめる。

だから青眼者のかたにお願いです。
一緒に楽しめる方法、一緒に考えていただけませんか?
そして、どうしてもできないことは、助けてください。
ひとつのことに時間はかかると思いますが、
やる前にパスしないで欲しいのです。

今日僕が真っ暗でも歩けたように。
訓練でできることもたくさんあるからです。
一緒の世界で生きたいのです。

僕をアーティストとして育ててくださるサポーターの皆さまに感謝します。 画材や研究費に大切に使わせていただきます。感謝💖🍀