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「ウェルビーイング」なサービスや製品づくりをするためのヒント

「〇〇を幸せにする製品やサービスを開発したいです」というご相談をよくいただきます。

〇〇には、「女性」だったり「観光客」だったり、「〇〇で働く人」だったり様々な対象が入ります。

ある業界の会社から「ある建物で働く人を幸せにしたい」という依頼がありました。
「ある建物で働く人」というのは、いわゆるブルーカラーの方たちのことでした。
ウェルビーイングな環境や働き方の施策は、正直なところ現在はまだオフィスで働く人たちのためのものが中心です。
先日、とある大手企業がその業界で働く人のウェルビーイングを考慮した建物を建設し、それをブランド化した、というプレスリリースを出していました。
その建物は、従業員同士が交流できるようなスペースや、壁の色など内装を工夫したり、さらにはその大手企業が社員向けに提供している福利厚生プログラムも使えるようにしたと書いてありました。
私はその大手企業に知人がいたので、実際のところどうなのかを聞いてみました。
そうしたら、特に「福利厚生プログラム」はあまり使われていなくて、実は他社も同様に自社のプログラムの提供もしているけれど、どこも同じように使われていないと言っていました。

なぜこのようなことが起こるかというと、この「福利厚生プログラム」は都会か、地方でも大き目の都市にあるオフィスで働く人をメインの対象として作られているため、当然地方都市(「ある建物」はその性質上、駅近くにはなく、また周りには店などはあまりない)で働き、非正規雇用の方が必要としているものではなかったのです。

誰かの「ウェルビーイング」を目指す場合、まずはその人にとって「何がウェルビーイングなのか?」を知る必要があります。しかし、多くの場合「おそらくこれが喜ばれるだろう」「私たちがこれを求めているから、きっとこの人たちもこれが欲しいだろう」と考えてしまいがちです。
対象となる人のライフスタイル、求人広告、口コミサイトなど、今の時代は調べる手段がたくさんあります。ぜひ、本当の意味でのサステナビリティをめざすのであれば、まず相手を知ることを面倒がらずにやってみてほしいと思います。


私たちは、一級建築士や組織コンサルティング会社、研修会社などと提携し、みなさんの会社の「働きがい」を向上のお手伝いをしています。オフィスの移転・レイアウト変更・リノベーションをお考えの際にはどうぞお気軽にご相談ください。

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