深海の巨影、クラーケン

広大な海の深淵に
潜む巨影、クラーケン。
その白き体、巨大なイカ、
7メートルから30メートル、
そしてそれ以上の伝説も残る。

外海の支配者、
船乗りたちの悪夢。
大海原を行く者にとって、
出会いたくない恐怖の象徴。

普段は深海に潜み、
獲物の気配に浮上する。
海上に集まる生命の鼓動、
それに誘われ現れる脅威。

しなやかな腕が海を裂き、
船を叩きつけ、引きずり込む。
一撃で壊れる生半可な船、
その破壊力は無限の恐怖。

黒き墨、勢いよく吐き出し、
視界を奪い、動きを封じる。
その粘度に絡め取られ、
動けぬままに飲み込まれる。

外海に出る船には、
クラーケンを恐れる魔術師。
光を放ち、その巨影を退ける。
だが漁師たちは知っている、
光で呼び寄せ、漁のために使う。

その身は辛く、えぐみ強し、
だが調理次第で美味となる。
恐怖と美味の狭間で、
深海の巨影、クラーケン。

広大な海の支配者、
深海に潜むその恐怖。
クラーケンの影が忍び寄る、
静寂の中で、恐怖が待つ。