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赤い魔女の日記-本編

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小説本編です。
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記事一覧

水曜日 - 4

 眠っている間に雨が降っていたようで、温まったアスファルトから少し生臭い雨の匂いがむっと…

200〜
割引あり
水曜日
6か月前
3

火曜午後一時

 喋る前にお菓子を飲み込み、懐紙ごと机の上に置く。赤羽先輩は食事やお茶の最中に話そうとす…

水曜日
7か月前
5

金曜午後四時 前夜祭

 がちゃ、と誰もいないはずの部室のドアを開けると、赤羽さんがどこから見つけてきたのか薄手…

水曜日
7か月前
3

木曜午後四時

 動悸。息切れ。青い空気の早朝には似つかわしくない灼熱地獄の悪夢から目を覚ますと、隣で寝…

200〜
割引あり
水曜日
9か月前
3

水曜日 -3

「ままがね、誕生日プレゼントにマンション買ってくれたんだけど」 「最初から最後まで聞きな…

200〜
割引あり
水曜日
10か月前
4

火曜正午

 長かった夏休みが終わり、講義はレジュメだけ渡されてすぐ学校祭準備期間に入る。漫研は部誌…

200〜
割引あり
水曜日
11か月前
7

月曜午後三時

 何度も彼女のことを夢に見る。何度も彼女の声を思い出す。片頬で微笑む姿、眠そうなのに鋭い目で射貫くように見つめる顔、柔らかく褒める低い声。魔法のように快楽をもたらす指先、絡めた舌と唇の柔らかさ。近付いた時にだけ感じられるバニラと白檀の重い香り。  何度でも思い出す。何度でも気持ちよくなれる。あの夏の日は夢だったのだろうか? いや、違う。紛れもない現実で、この身体に深く刻み込まれている。刻み込まれた身体は自分で慰めるだけでは満足もできなくなり、気付けば彼女の名前を何度も呼んでい

土曜午後六時 夏休み

 人の多いところが怖い。既にコミュニティがあったり、自分の知り合いが別の知り合いと仲良く…

200
水曜日
1年前
4

木曜午前十一時 夏休み

 父がやっている家庭菜園が今年は妙に豊作だったらしく、誰かお友達にあげるあてがないかと聞…

200
水曜日
1年前
2

水曜日 - 2

 悪夢からようやく目を覚ます。室内は暗いが、カーテンの隙間から漏れる青白い光だけがやわら…

200
水曜日
1年前
7

火曜午後一時 夏休み

「やっぱ発行に踏み切ってよかったなあ! 宮野も話上手くなってるし! 赤羽が後押ししてくれ…

200
水曜日
1年前
5

月曜午前八時 夏休み

 柑橘のように爽やかな快晴が視界いっぱいに広がり、まだ温まっていない風を吸い込んだ分全て…

水曜日
1年前
4

閑話休題 帰省(後編)

 朝目が覚めるとうららはシャワーを浴びていて、月子さんは布団で仰向けのまま眼鏡もかけずに…

水曜日
1年前
6

閑話休題 帰省(前編)

 祖父の調子が優れないため帰って来いという母親からの連絡と、九月に中学校のクラス会をやるので来ないかという誘いを同時に受けてから二週間、もう大学卒業まで帰って来ないつもりでいた故郷の駅に一人立っている。  駅まで迎えに行こうかという両親からの申し出は断った。いつ帰ってくるかも詳細には伝えなかった。駅から家まではそう遠くないので、寄り道をしながら一人でゆっくり歩こうと思っていた。親の運転でまっすぐ帰りたくなかった、というのももちろんあるが。  岩手の山間に位置する田舎は、夏でも

¥200