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ユーザーを逃さない!個人開発者ができるグロースハック術 (後編)

前回に引き続き、「個人開発サービスのユーザー離脱率を下げるための施策」を具体的に説明していきます。

前編はこちら↓

今回はβoosterがユーザーに辿ってほしい以下のSETPのうち、
STEP2 登録」から再開です。

STEP1 LPへのアクセス
STEP2 登録 ←★ここから
STEP3 ユーザーが拡散してほしいツイートをβoosterへ投稿
STEP4 他のユーザーのツイートをリツイート
STEP5 サービスに再訪し、他のユーザーのツイートをリツイート

STEP2 登録

βoosterにTwitter連携で登録してもらうためのSTEPです。

βoosterに限らずほとんどのサービスは、
このSTEPでの離脱率が最も高いです。

(1)サービスの説明を読むのが面倒臭くなって離脱する
(2)登録時に個人情報をとられるのが嫌で離脱する

という理由がメインだと思います。

(3)そもそもユーザーが必要としているサービスではなかった

というのもありますが、
これは企画フェーズの問題なので割愛します。

(1)サービスの説明を読むのが面倒臭くなって離脱する の対策

対策:LPの「先頭」「真ん中」「最後」に3つもログインボタンをつくりました。

↓「先頭」のログインボタン

キャプチャ1

↓「真ん中」のログインボタン

キャプチャ2

↓「最後」のログインボタン

キャプチャ3

サービスの説明を読むのが面倒くさくなったタイミングで、
「まあ、読むの面倒くさいからとりあえず使ってみるか」
と近いところにあるログインボタンを押して貰うのが狙いです。

また、登録ボタンとログインボタンを分けているサイトもありますが、
βoosterでは「登録/ログインボタン」を一つにまとめました。

ボタンを一つにすることで、
LPの目的である「登録ボタンを押して貰うこと」に
ユーザーの意識を集中させるためです。

また、「ボタンのサイズが大きいほどクリック率が上がる」という定石どおり、
ボタンのサイズは特大にしました。


(2)登録時に個人情報をとられるのが嫌で離脱する への対策

大体のサービスは、登録時に
・メールアドレス
・パスワード
を求めます。

でもユーザーは、個人で運営している無名サービスに、
自分のメールアドレスもパスワードも教えたくありません。

βoosterの登録では両方とも必要ありません。
ユーザーTwitterアカウントと連携すれば、
ワンクリックで登録できるようにしました。

ただし、Twitter連携には大きな問題があります。

βoosterでは、
・ユーザーのTwitterアカウント情報を取得する
・ユーザーのTwitterアカウントで、ユーザーが選んだツイートをリツイートする
という権限があれば十分です。

しかしTwitter APIの仕様上、
細かい権限設定ができず、不要な権限までユーザーに要求してしまいます。

これではユーザーが不安になるので、
βoosterが使う権限について、登録ボタンの近くに大きく以下の注意書きを加えました。

キャプチャ

これによりユーザーの不安を最小化しようとしています。


STEP3 ユーザーが拡散してほしいツイートをβoosterへ投稿

ユーザーが拡散してほしい自分のサービスについてのツイートを、
βoosterに投稿してもらうSTEPです。

このSTEPでは、
「ツイートを選ぶのが面倒くさい」
と感じたユーザーが離脱してしまう懸念がありました。

対策としては、投稿をできるだけ簡単・シンプルにすることが重要です。
そのために、投稿はツイートの「選択ボタン」をクリックするだけでできるようにしました。

サービスの補足説明をオプションで入れてもらおうか?
とも思いましたが、
いくらオプションでも、入力欄があるだけで投稿が面倒くさく感じます。

ユーザーが自分のツイートを届けたい「ターゲット顧客」のカテゴリを設定することもできますが、
ここは必須ではなくてオプションにし、
投稿時ではなく、投稿後にカテゴリを設定する仕組みにしました。

↓投稿時は選択ボタンを押すだけ

キャプチャ

↓投稿後にオプションとしてカテゴリ設定

キャプチャ


このような対策により、
ユーザーはツイートの「選択ボタン」をクリックするだけで拡散してほしいツイートを投稿できるようにし、
投稿STEPを最大限簡単・シンプルにしました。


STEP4 他のユーザーのツイートをリツイートする

ユーザーが「おっ、いいね~」と思ったサービスのツイートを選んでリツイートし、
自分のツイートをリツイートしてもらうために必要なRT(リツイート)コインを貯めるSTEPです。

ここでは、
(1)他のユーザーのツイートをリツイートするのが面倒くさくて離脱する
(2)リツイートしたいツイートがなくて離脱する

という懸念がありました。

(1)他のユーザーのツイートをリツイートするのが面倒くさくて離脱する への対策

最初はこのSTEPをはじめの方に持ってきていました。

① 他のユーザーのツイートをリツイートする
② 自分が拡散してほしいツイートを投稿する
という具合です。

それを、
① 自分が拡散してほしいツイートを投稿する
② 他のユーザーのツイートをリツイートする
に逆転しました。

ユーザーが一度、自分が拡散してほしいツイートを投稿すれば、
それをリツイートしてほしいという心理が生まれます。

そうすれば、少し面倒くさくても、「他のユーザーのツイートをリツイートする」というSTEPに進んでくれる可能性が高くなります。


また、「RTコインがなくてあなたのツイートが拡散されませんよ」という旨のアラートも、
でかでかと赤色で記載することで、「損失回避バイアス」を煽ろうとしています。

キャプチャ

※損失回避バイアス…損失を回避できるなら、多少のリスクを取る方向に行動を起こす心理

また、RT"コイン"と現実世界の現金を連想させ、物欲を煽ろうとしています。
(最初はRT"ポイント"でした。)


(2)リツイートしたいツイートがなくて離脱する への対策

βoosterに投稿されたサービスの中に、
ユーザーが「おっ、いいね~」と思えるサービスがなく、
そのままユーザーが離脱してしまうケースです。

この対策として、私のほうで「リツイートされそうな秀逸なサービス」をいくつかピックアップし、
これを常に「リツイート候補ツイート一覧」に表示しておくこととしました。

キャプチャ

キャッチーな画像でユーザーの目を惹くことも重要です。

ただし、これには一つ問題があります。
「リツイートされそうな秀逸なサービス」がリツイートされすぎて、
他のユーザーのサービスがリツイートされなくなる問題です。

これについては、「リツイートされそうな秀逸なサービス」をできる限り
画面下部に表示されるようにし、他のユーザーのツイートが目立つようにしました。

投稿されているツイート数が少なく、
リツイートしたいツイートが見つからない可能性が高いときにだけ、
「リツイートされそうな秀逸なサービス」が表示される仕組みです。


STEP5 βoosterへの再訪 & 他のユーザーのツイートをリツイート

βoosterに再訪してもらって、他のユーザーのツイートを再度リツイートし、
自分のツイートを拡散してもらうためのRTコインを獲得するSTEPです。

これが、βoosterがユーザーに最も達成してほしいアクションです。

βooster再訪のトリガーは、
他のユーザーに自分のツイートがリツイートされ、自分のRTコインが尽きたタイミングでユーザーに送られる通知です。

このタイミングで、ユーザーに以下のような通知がTwitterのDMで届きます。

キャプチャ

ここでは、
通知を見たが、アクセスが面倒くさくて離脱する
という懸念があります。

この懸念への対策として、
・ユーザーのツイートがリツイートされたこと&リツイートしたのが誰かを先頭に記載する
という対策を打ちました。

これにより、
私のサービスが「おっ、いいね~」と思われてリツイートされたんだ!
という喜びと、次にリツイートされることへの期待感を煽ろうとしています。

また、「あなたのツイートがリツイートされる機会を逃していますよ」という文言で
損失回避バイアスも煽ろうとしています。

仮に通知メッセージが「RTコインが0になりました」だけだったら、
「こんな無名サービスのRTコイン(笑)が0になろうがどうでもいいよ。さあ、タイムラインの監視に戻ろう。」
となってしまうと思います。私だったらそうします。


と、こんなかんじで、
βoosterには、ユーザーが離脱しないための施策をいくつか仕込んでいます。
βoosterを例に取りましたが、あなたのサービスにつかえそうなアクションもいくつかあったのではないでしょうか。
この記事が、ユーザー離脱率を下げるアイデアのきっかけになればいいなと思っています。

最後まで読んでいだだいたあなたにお願いです。

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