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ユーザーを逃さない!個人開発者ができるグロースハック術 (前編)

「あなたのサービスは穴の空いたバケツではありませんか?」

集客やマーケティングのハウツー本には必ずといっていいほど書いてあるこの言葉。

「そんなの知ってる知ってる。新規ユーザー獲得の前にユーザー離脱率を下げろって話ね?今さらもういいよ。」

と思ったあなた。本当にバケツの穴は塞げているでしょうか。

個人開発者がサービスをリリースした直後は、
ともかく新規ユーザー獲得に注力しがち

まずはユーザー離脱率を下げることに注力すべきなのは分かっているのに、
どうしても目に見えるDAU(1日あたりのアクティブユーザー)を急激に増やそうと、
新規ユーザー獲得に力を入れてしまう。

少なくとも私はそうでした。

ユーザー離脱率を下げるためのアクションって、とても重要なんですが、すごく面倒くさいんです。
それよりも、アクションが思いつきやすく簡単な新規ユーザー獲得に目が行ってしまう。
人間の性なので仕方がないのですが、
心当たりがあるあなたは、この記事を読んでみてください。

ユーザー維持率を下げるための具体的な事例を、
実体験をもとに整理しました。

この記事が、あなたのバケツの穴を塞ぐアイデアにつながればと思います。


はじめに

まずこの記事は、

『いちばんやさしいグロースハックの教本 人気講師が教える急成長マーケティング戦略』 金山裕樹さん, 梶谷健人さん著

を大いに参考にしています。

※アフィリエイトリンクではありません。

この本、サービスのグロースハックのやり方を事例を踏まえて解説してくれている本で、すごく分かりやすいです。

※グロースハック:ユーザーから得た製品やサービスについてのデータを分析し、改善してマーケティングの課題を解決していく手法

ただし、資金や信頼をある程度持っている「スタートアップ」を前提に書かれた本なので、
資金も信頼もない個人開発者目線ではありません
(それでも大いに参考になりますが。)

たとえば、「数十人のユーザーを対象にしてABテストを行う」なんて、
大抵の個人開発者にとっては現実的ではありません。

「こちとら、その数十人のユーザーを集めるのに苦戦してるんだよ。」と。

この記事は、「個人開発者」が可能なものに限定して、
ユーザー離脱率を下げるためのアクションについてまとめます。




具体的なアクション事例集

いま私は、『βooster | ひとりビジネスの初期集客を加速するフリープラットフォーム』
というサービスを開発しており、先日β版をリリースしました。

一言で言うと、あなたのサービスを拡散するために、
ユーザー間でフォロワーをシェアする
フォロワーシェアリングサービス」です。

今回はこのβoosterを例にして、
ユーザー離脱率を下げるための具体的アクションを解説して行きます。

説明のため(+宣伝のため)にβoosterというサービスの利用の流れを以下に記載します。またその都度説明するので、ササッと目を通してください。

STEP1 LPへのアクセス
STEP2 登録
STEP3 ユーザーが拡散してほしいツイートをβoosterへ投稿
STEP4 他のユーザーのツイートをリツイート
 → 他のユーザーのツイートをリツイートすることで、自分のツイートをリツイートしてもらうためのRT(リツイート)コインを獲得できる
STEP5 サービスに再訪し、再度他のユーザーのツイートをリツイート
 → 自分のツイートがリツイートされるとRTコインが消費される。RTコインが0になると、ユーザーに通知が届き、再訪のトリガーになる


「ファネル分析」で注力すべきポイントを明確化する

まず「ファネル分析」の説明です。知ってる方はごめんなさい。

ファネル分析とは、「有料会員登録」や「サイトへの再訪」など、
ユーザーに達成してほしい最終的なゴールにたどり着くまでに、
どのSTEPでユーザーが離脱しているかを把握するための分析です。

ステップが進むごとにユーザーが離脱していく様をファネル(漏斗)にたとえています。


βoosterの場合、ユーザーに達成してほしい最終的なゴールは
「サービスに再訪してもらうこと」になります。
(マネタイズはまだ先なので、とりあえずは再訪してもらうことが目的です。)

そして、そのゴールを達成するためにユーザーに達成してほしいステップは以下のとおりです。

STEP1 LP(ランディングページ)へのアクセス
STEP2 登録
STEP3 登録審査
STEP4 ユーザーが拡散してほしいツイートをβoosterへ投稿
STEP5 他のユーザーのツイートをリツイート
STEP6 サービスに再訪し、他のユーザーのツイートをリツイート ←★ゴール

まずはどのSTEPでユーザーが離脱しているかを可視化します。

もう面倒くさいと思ったあなた。私もそう思います。

でも、例えばあなたのサイトのへのアクセスが1000人/月あったとします。
離脱率が5%しかないSTEPを改善しても最大50人くらいのユーザーしか維持できませんが、
離脱率が70%のSTEPの改善に注力できれば、最大700人のユーザーを維持することができます。

そして、ユーザー離脱率が高いSTEPは、
開発者の想像と実際とでかなり乖離しています

実際のユーザー離脱率を計測して、
データドリブンでアクションを起こすことは、
休日や定時後しか時間がとれない個人開発者にとって、とても大事です。

さて、ここからはβoosterのSTEPを順に追っていきつつ、
私が実際に行った「ユーザー離脱率を下げるアクション事例」を挙げていきます。

STEP1 LPへのアクセス における事例

LPへのアクセスはどちらかというと新規顧客獲得のためのSTEPなのですが、ついでにこの場で説明します。
βoosterの場合、LPへアクセスしてもらうための流入ルートは以下のとおり。

① Twitterからの流入(70%)
② note記事からの流入
(約15%)
③ 「運営者ギルド」という個人開発者コミュニティからの流入
(約15%)

これらの流入ルートの中から、
最も流入が多いルートに注力しましょう。
βoosterの場合は「① Twitterからの流入」がメインになるのでそれを例に取ります。

「① Twitterからの流入」の場合、
ユーザーは私のツイートを見て、興味を持てばβoosterのLPにアクセスしてくれるわけですが、
一番の懸念は「ツイートが読み飛ばされないか」というものです。

βoosterの場合、一番のターゲット顧客は「個人開発者」です。
私のフォロワーには「個人開発者」がある程度いて、
「集客」というのは「個人開発者」に刺さるワードだと思います。

しかし、フォローユーザー数が1000人を超える方も多く、
その人たちのタイムラインの情報量は膨大です。
その人にとってメリットがあるプロダクトなのに、
読み飛ばされてLPにアクセスしてもらえない可能性は大いにあります。

まず文字だけのツイートは論外です。
とても仲の良いフォロワーでなければ、わざわざ読む気が起きません。

つぎに、「サービスがイメージしやすいように、βoosterの実際の画面を画像として貼る」という案がありました。


これはユーザーがサービスの具体的なイメージをしやすいのでアリなのですが、βoosterの場合、
・画面イメージを見てもユーザーの興味を惹かない
・画面イメージだと何枚か画像が必要で、それらをひとつひとつユーザーが見てくれるとは思えない
という問題がありました。

最終的に採用したのが、下記のようなサムネ画像をTwitterカードとしてツイートに貼る案です。

①ひと目でユーザーの注意を引くキャッチーな画像であり、
②「ボタンのサイズが大きいほどクリック率が上がる」という定石にも則っています。
③また、購買色(人間の購買意欲を掻き立てる色)であるオレンジを採用しました。

サービスの具体的なイメージができないことが難点ですが、
まずはリンクをクリックしてもらうことが重要です。
サービスの説明はLPの中で行うことにしました。

このようなせこいアクションの積み重ねが、最終的にユーザー離脱率をグッと下げ、
長期的にあなたのサービスのユーザー数を増やしていきます。

記事が長くなってきました。一旦、ここまでを前編とします。

近日中にアップする後編では、「STEP2 登録」から、実際に行った具体的アクション事例を解説していきます。

STEP2 登録
STEP3 登録審査
STEP4 ユーザーが拡散してほしいツイートをβoosterへ投稿
STEP5 他のユーザーのツイートをリツイート
STEP6 サービスに再訪し、他のユーザーのツイートをリツイート ←★ゴール

最後に、

「自分のサービスには自信がある!でも集客ができない…」

そんな悩みを持っている個人開発者のあなたは『βooster | ひとりビジネスの初期集客を加速するフリープラットフォーム』を試してみてください。
もちろん無料で使えます。

使ってみて「いいな」と思ったら、「リツイート」お願いします。