★一期一会。年末に思うこと。
年末になると思うことなのです。みんな元気にしてるかな、と。
私が中学生の頃は校内暴力が全盛期で、暴力沙汰を起こすような人間と離れたければ進学校へ進むしかなく、同級生はみんな偏差値でふるいにかけられました。
でも、バブル期だというのに私の家庭はすさまじいくらい本当にお金がなかったので、周りのほとんどが大学へ進学する中、私は父親の気まぐれで始めた稼業を手伝うために就職もせず、20歳まで実家に縛られていました。
このとき私は中学生のときの同級生のことを思い出し、『私もふるいから落ちたな』と苦苦しく感じたものです。
家出同然で飛び出した実家から新聞奨学生の販売店へ住み込むようになっても、あまりのハードワークに大学進学は断念し、就職が急務になってしまいました。
そしてわかったことがあります。
何となく寂しくなって、地元の友人に会いたくて連絡しても、そういう返事が返ってきました。
なるほど、高校の同級生には〈同期〉という友がいるのだな。私は中途採用の道を選択したので〈同期〉という友がいないのか。
そこからどんなに正社員になりたくても、学歴も特別な技能を持っていたわけでもないので、非正規雇用の期間が長く続き、私は流浪の派遣社員となりました。結構疎外感がありました。
何十というたくさんの会社で派遣社員として働きました。出会う先で友だちらしき人はできるのだけど、雇用契約が満了してしまえば彼らとは疎遠になるのです。何度も私の自宅でホームパーティーを催して繋ぎ止めようと試みましたが、〈同期〉という絆で結ばれているわけでもないので結局それっきりです。
一期一会なのです。
小学校、中学校、高校、それらで出会った同級生らも、いま疎遠なら一期一会です。もう、わざわざ連絡を取ることもないでしょう。
本音を言うと寂しいものです。仕方がないことなのだけど。
だから、せめてパートナーときょうだいとのつながりは大切にしたいと考えています。
年末にそんなことを思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?