ごめんなさいという微笑み

雨上がりには虹が現れることを僕は知っている

贖罪の涙は誰のためか
後悔と安堵と忘却のためか

あの時既に手放してしまっていた自尊心
抗おうとする感情を抑制することに悦び
不確かな意味には業を被せ

生まれたことが罪　生きることが罰
果てることは罪　果てないことが罰
犠牲こそが善　欲求こそが悪

いつだったか
「あなたはどうしたいの」
そう聞かれた時
自分を貶める旅が始まったのだろう

遠くへ　遠くへ　遠くへ　
逃げて　逃げて　逃げて

太陽と青空を忌み嫌い
笑顔と素直を拒絶して

僕を作り上げてきたのは僕

やあ　気付いてくれたんだね

風が呼びかけてくれた

虹が舞い降りてきた

きっと

虹が現れる

僕はもう知っている

※岡真史君へ捧ぐ