【取引システムのしごと】サービスの”心臓部”を進化させ続ける挑戦
こんにちは。ウェルスナビ採用note編集部です。
現在募集中の求人の業務内容や魅力に迫っていく「ウェルスナビのしごと」。今回はロボアドバイザー「WealthNavi」の中核ともいえる取引システムを開発している取引管理チームのしごとについてご紹介します。
創業当初、取引システムの設計/開発に携わったCTO保科と、現在バックエンド開発全体を統括している福田に話を聞きました。
ー まずは取引管理チームの業務内容について教えてください
福田:ウェルスナビが運営するロボアドバイザー「WealthNavi」の取引システムの開発をしています。お客様の入出金管理や、お預かりした資産を実際にどういった配分で運用するかなど、サービスの中核ともいえるシステムの開発を担っています。
保守・運用だけではなく新規開発も頻繁に行っていて、例えば積立投資機能や買い直し機能、クイック入金手段を増やすための開発などプロジェクトは多岐に渡ります。1〜3ヶ月で作るものもあれば1年程かけて進めるプロジェクトもあり、細かなものも含めると結構案件の数は多いですね。今募集中のリードエンジニアとして入社する方には、そうした開発ロードマップの作成や技術選定等もお任せしていくことを想定しています。
前例がない中で、最適な設計を模索してきた
ー ウェルスナビの取引システムならではの特徴はありますか?
保科:まず2016年のサービスリリース時には、「全自動で取引システムを動かす」というのが従来の金融システムとは大きく異なる点でした。一般的な証券会社等では取引を行う際に「人が動かす」前提で、業務効率化やミス防止のためにシステムを組んでいるのに対して、ウェルスナビはロボアドバイザーという全自動のシステムがサービスの”心臓部”になるので、ゼロベースで設計を考える必要があったんです。
福田:当時の日本ではロボアドバイザーがまだ一般的ではなかったし、前例やロールモデルがない状態ですよね。まずはリリースして、システム面でも改善を続けて今に至ると。
保科:そうですね。取引システムに限らずですが、一番最初の設計が正解とは限らないので、常に現時点でのベストを考えてブラッシュアップしています。柔軟に変えやすいシステムを意識しつつ、ビジネスの戦略やお客様のニーズを読み取って、自分たちなりの仮説を立てて設計していくことを重要視しています。
ー 新規開発も多いようですが、新しい技術なども柔軟に取り入れられるんですか?
保科:使えるものはどんどん取り入れていく方針です。ただ一番重要なのは新しい技術を使うことではなく、技術を使って何をするか、それが事業やシステムにとって最適なのかという観点です。事業が向かっていく方向性に合わせて、技術選定もフラットにみていく必要があると思います。
福田:最近だとGitHub Copilot(コーディングのための生成AI)なども導入しましたね。
保科:はい。現場からの意見を元に、使用する妥当性があれば導入検討しています。何のためにこのシステムを作っているのか、最適な技術は何なのか1人ひとりが先を見越して設計していくことで、より良いシステムになっていくはずです。
「お客様に提供したい価値」のためにハードルを越えていく
ー 金融領域の開発ならではの難しさがあれば教えてください
福田:私はこの会社で初めて金融システムに関わりましたが、「金融ならでは」の難しさって実はあまり思い浮かばなくて。障害対応の大変さはありますが、不具合を起こさないことや再発を防ぐことはどんなサービスでも重要ですし、どんな業界においても変わらないと思っています。
唯一あるとすれば、金融に関する法律や制度の制約があるので、良いものを作るための工夫はやはり必要です。制約を乗り越えて、ユーザー体験を損なわないシンプルでわかりやすい設計をするためには、創造性が求められる場面が多いです。
保科:ウェルスナビは全自動であるがゆえに、一般的な金融商品取引業の手順や仕組みに当てはまらないことが多いんです。世の中の一般的な金融システムを設計するというよりは、前例がない中で法律を遵守しながら新しいサービスを作るのが、難しさでありやりがいですね。
福田:例えば、既存の投資一任の仕組みとNISAを掛け合わせて全自動で運用するのも、システム的にはかなり工夫が必要でした。容易に構築できる方法では法律を遵守できないので、裏側のシステムでいろいろ試行錯誤しましたし、テストが本当に大変でした(笑)。
ただ、ウェルスナビの開発の特徴として「制約があるからこれしかできない」ではなく「お客様にこういう価値を提供したい」からすべての案件がスタートするので、結果的に独自のハードルの越え方をしてきたな、という例はたくさんありますね。
保科:そうそう、制約があるから諦めるんじゃなくて、その制約をうまく扱うために極限まであがきますね(笑)。金融って固いイメージを持たれがちですが、そういう領域だからこそ発揮できるクリエイティビティがあると思います。前例のないことが多い分、目的意識を持って開発に取り組めますし、自分の意思をどんどん反映させてほしいです。
福田:「これはこう決まっているからその通りにする」という業務は実はほぼないので、そういった環境を楽しめる人が向いていると思います。
ー 取引管理チームで働く魅力とは?
保科:世の中にはさまざまな金融機関がありますが、金融取引管理の全体の流れを理解して開発業務をしている人って少ないんですよね。どうしても業務が細分化しがちなので、一気通貫で開発に携わった経験を持った人っていないんじゃないかな?と。ウェルスナビでは自らが中心となって重要な設計から機能開発や更改に関われるので、他では得がたい経験になると思います。
福田:私自身、今のシステムが最適なのかは常に考えていて、より良いシステムにするためのアイデアは山ほどあります。新しく入社いただく方とも、アイデアをディスカッションしながらより良いシステムを作り上げていきたいですね。それぞれのメンバーがスペシャリティを持っていますし、新しい技術を取り入れながら、前例のないものを生み出せるのが業務の魅力だと感じています。
あとは、ウェルスナビは10年以上の長期スパンで利用意向を持っていただいているお客様が多いんですが、ビジネス環境の変化が激しい金融業界において長期にわたって使い続けてもらうためには、中核システムを担う自分たちの設計や安定的な運用が非常に重要だと考えています。
自分ならではの発想を寄せ合って、システムや会社を一緒に作っていきたい
ー 現状抱えている課題や目指す将来像について教えてください
福田:組織強化、育成、システム。3つそれぞれに課題と目指す将来像があります。
組織としては、現在私を含めて7名が取引管理チームに所属していますが、まだまだ足りない状況です。24時間365日システムを安定稼働させて、ユーザーが増える中でキャパシティ強化に取り組むには、それなりの人数が必要です。
また、2024年に初の新卒社員が入社したこともあり、育成体制の強化も急務です。取引システムをキャッチアップして改善したり、新しいチャレンジができるような育成プログラムをしっかりと作っていきたいです。
3つめのシステムについては、ビジネスの成長や変化に付いていくためにシステム更改する機会が多くあります。非機能的なものであればコンテナ化等システムのモダナイズや、機能的なものであれば新NISA対応等です。
どれだけ変更を重ねても安定的に動く高い品質を担保しなければならないプレッシャーは大きいですし、いろいろなハードルをいかに越えられるかは毎回課題ですね。
ー 候補者のみなさんへメッセージ
保科:システムを作るために入社するのではなく、ウェルスナビのプロダクトや会社を作っていく仲間としてぜひ来てほしいです。
金融取引領域は難しいのですが、人生100年時代を見据えた資産運用など、今日本が抱えている社会課題にダイレクトにアプローチしていける領域です。やりがいを持つためには、サービス知識のキャッチアップのみならず、自分自身の発想も付け加えられるようになってほしいですね。プロダクトや会社がどこを目指しているか、自分たちのチームがどうあるべきかを考えて経営にもどんどん提案していってほしいです。
福田: 上場企業のサービスとしてすでに完成しているイメージを持たれがちなんですが、システムは改善の余地もたくさんあって、時代の変化に沿って常に作り変えていく必要があります。大切なのは金融知識ではなく、ご自身で考え試行錯誤してきた経験です。チャレンジの場が多くあるウェルスナビで、ぜひ一緒に切磋琢磨していきましょう。
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