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”ファンドオブファンズ”と”ファミリーファンド”の違いとは?

投資信託の運用形態には、主に「ファンドオブファンズ方式」「ファミリーファンド方式」の2種類があります。普段はあまり気にすることのない項目かもしれませんが、実は運用中のコストにもかかわる重要な点です。そこで本記事では、「ファンドオブファンズ方式」と「ファミリーファンド方式」の違いについて解説します。ぜひ投資の際の参考にしてください。

1.投資信託の仕組み

画像引用:一般社団法人投資信託協会「そもそも投資信託とは?」

投資信託は、投資家から募った資金をもとにプロの専門家が株式や債券、REITなどで運用を行う金融商品です。投資先の銘柄選定やポートフォリオの入れ替えは運用会社が行ってくれるため、投資家は運用に手間がかからないメリットがあります。
また、投資信託の運用形態には「ファンドオブファンズ方式」「ファミリーファンド方式」の2種類があります。ファンドがどちらの運用形態を採用しているかは、ファンドの「交付目論見書」に記載されているため、必ず購入前に確認しましょう。

例えば、三菱UFJ国際投信の「eMAXIS Slim 全世界株式(通称:オール・カントリー)」では、交付目論見書の表紙に次のように記載されています。

画像引用:三菱UFJ国際投信株式会社「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」

「投資形態」の項目を見ると、「ファミリーファンド」と記載されていることから、このファンドはファミリーファンド方式で運用されていることが分かります。
では、「ファンドオブファンズ方式」と「ファミリーファンド方式」は具体的にどのような違いがあるのでしょうか?それぞれ詳しく解説していきましょう。

1-1.ファンドオブファンズ方式とは

画像引用:一般社団法人投資信託協会「運用対象での分類」

ファンドオブファンズ方式とは、複数の投資信託に投資して運用を行う仕組みです。

上記画像の例では、「ベビーファンドA」「ベビーファンドB」の2つの投資信託に投資をしています。そもそも投資信託は複数の金融商品へ分散投資を行いますが、ファンドオブファンズ方式では複数の投資信託を組み合わせて運用を行うことで、さらに資産が分散される効果があります。

ただし、運用中のコストには注意が必要です。ファミリーファンド方式ではマザーファンドに信託報酬がかかることはありませんが、ファンドオブファンズ方式では投資先のファンドでも信託報酬が発生することから、投資家は実質二重の信託報酬を負担していることとなります。

そのため、ファンドの交付目論見書には投資先の投資信託の信託報酬も加味した「実質的な信託報酬」が記載されていることが一般的です。ファンドオブファンズ方式のファンドに投資する際は、トータルの信託報酬がどれくらいかかるかも必ずチェックしておきましょう。

1-2.ファミリーファンド方式とは

画像引用:一般社団法人投資信託協会「運用対象での分類」

ファミリーファンド方式は、ベビーファンド(子ファンド)と呼ばれる複数の投資信託の資金をマザーファンド(親ファンド)に集めて運用を行います。投資家が購入するのはベビーファンドであり、そこに集まった資金はマザーファンドを通じて株式や債券へ投資される仕組みです。

例えば、上記画像のように同じ投資対象で運用するファンドに「年1回分配型」と「毎月分配型」の2種類のコースがあるとします。これら2つの運用コースをそれぞれ独立したファンドとして運用する場合、双方に運用コストが発生するため運用効率が下がってしまうことが懸念されます。

そこで、2つの運用コースを1つのマザーファンドに集約して運用することで、運用中のコストが削減できるメリットがあるのです。

このように、ファミリーファンド方式は1つのファンドから複数の運用コースを組成したいときに採用される傾向があります。

2.ファンドオブファンズ方式とファミリーファンド方式の違い

ここまで解説してきたファンドオブファンズ方式とファミリーファンド方式の仕組みを踏まえたうえで、それぞれのメリット・デメリットを確認しましょう。

ファンドオブファンズ方式は、コストが二重にかかるデメリットがあるものの、複数のファンドに分散投資することで、よりリスク分散されるメリットがあります。

一方、ファミリーファンド方式は運用コストが抑えられるものの、資金がマザーファンドに集約されるため、ファンドオブファンズ方式までの分散投資効果がありません。

どちらにもメリット・デメリットが存在するため、投資するファンドがどちらの運用形態を採用しているか必ず事前に確認しましょう。

3.投資信託を購入する際は必ず仕組みを理解しよう

投資信託には、「ファンドオブファンズ方式」と「ファミリーファンド方式」の2種類があり、それぞれ運用形態が異なります。どちらにもメリット・デメリットがあるため、投資する際は必ず事前に確認することが大切です。

ファンドがどちらの運用形態を採用しているかは交付目論見書に記載されていますので、手数料やファンド概要と併せて確認しましょう。

【参考】
一般社団法人投資信託協会「そもそも投資信託とは?」
https://www.toushin.or.jp/investmenttrust/
一般社団法人投資信託協会「運用対象での分類」
https://www.toushin.or.jp/investmenttrust/type/category/index.html

それでは今回はこの辺で!

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