Day31_マーケットイン型の商品開発で重要なこと
どうも!180日後に起業する人です。
自分のキャリアの棚卸しとともに、その当時の気づきについてお話しできればと思います。
文系だけど、機械部品の商品開発
私は1社目で商品開発職を務めていました。新卒一括採用の総合職で、国際政治経済が専攻でしたが、縁あって商品開発職になりました。世間一般でいう商品開発とは違い、基本は設計者にヒアリングを行った上で、マーケットイン型の商品開発をすること。そして、技術的には"さもない"が設計者や現場に嬉しい商品を作ることがテーマであったため、日々ラーニングすることを通じ、新商品を数十種作れました。
(振り返ってみると、公差(商品の寸法の誤差範囲)すらわかっていないところから、よう頑張ったな。そして何者でもない自分に、開発機会を頂いた1社目に感謝しかないです)
年間100社以上のヒアリングを通じてわかったこと
商品開発職と言いつつも、商品に関することは全て担当する職種だったため、1〜2年目は問い合わせ対応やOEM先へのコストダウン交渉や新規サプライヤー開拓等のテーマを持っておりましたが、3年目以降商品開発がメインテーマの商材を担当しました。
想像力に欠ける顕在ニーズに応えても売れない
その際は年間100社〜150社の設計者をインタビューさせて頂き、多くのことを学ばせて頂きました。最初は拙いヒアリング(というか一問一答)でお客様から伺ったニーズである"安価"に応える商品をと思い、「既存商品より安いが、一部機能を失ったもの」を開発しました。笑えないレベルで売れませんでした。「機械だけに、機会損失」とかしょーもないことが浮かぶぐらい、微風もありませんでした。すごく悔しかったことを覚えています。
想像力に働きかけた顕在ニーズに応えるとそこそこ売れる
そこからヒアリングの仕方を見直しました。実際のお客様の設計プロセスを伺いながら、この時どう思ったのかというところを、持っていた仮説をぶつけながら検証しました。そうすると、お客様が開発している商品群に求めるポイントが価格や納期と言った話から、具体的な設計や商品、運用の課題に変わりました。その話を通じて、見えてきた課題に応える商品を開発しました。前よりかは、商品が売れるようになりました。
潜在ニーズに応える商品を作るとターゲットカスタマーの知的好奇心を刺激できる
お客様の理解が深まった後、さらに様々な仮説を立ててヒアリングをしつつ、ウケそうな内容で試作品を作り、持って行きました。明らかにお客様の反応が大きく変わりました。
「なに?この商品!どうやって使うの!?」
設計者の方の目の色が変わりました。興奮気味に見て触って、コンセプトを聞くと「面白いねー!」と言いつつ、どういう時に使えるかの思考が目の前でぐるぐる回っているのが見えるようでした。その商品が「とてつもなく大ヒットしました!」と言えたら、オチとして綺麗だったかと思いますが、残念ながら耐久性の課題等が解決しきれなかったので、大ヒットには至りませんでした。ただ、あの時のお客様の反応は一生忘れることないです。
その後、事業開発へのジョブチェンジを希望し、退職したこともあり、大ヒット商品の開発は出来ませんでしたが、お客様の潜在ニーズを捉え、想像を超える商品やサービスの開発は、大ヒットへのエッセンスであると学びました。
お客様自体はニーズを認識は出来ておらず、具現化して初めて欲しいものかどうか、惹かれるかどうかが認識でき、使って初めて自分にとって良いものかどうかがはっきりわかるもの。
ゴールドラッシュで儲かった人は、金を採掘した人ではなく、
周辺のより多くのニーズを捉え、商品やサービスにすることがポイントであることも視点として持ち、取り組めればと思います。
180日後に起業する人
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