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自作100文字創作集

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これまで書いた100文字小説、詩集です。 1つ5秒で読めます。良かったらどうぞ。
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#ミニポエム

ホットミルク 【自作ショートショート㊹】

コーヒーが好きだけど、早く眠りたいからホットミルクを飲むようにしている。味はしない。気まぐれにコーヒーとミルクを混ぜてカフェオレを作った。眠りたいと眠りたくないの狭間。さあどっちに転ぶか。

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第四十四作目。

ホットミルクは眠り易くするもので、コーヒーは眠りにくくするもので、相反する意味があることが面白いなと思い、詩のような形でまとめました。

以下は

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トナカイさん[自作ショートショート㊸]

笑い者になっても主役を立て続ける真っ赤なお鼻のトナカイさんのおかげで、サンタさんは遠方までプレゼントを届けることができる。笑い者になれるトナカイは強い。そもそも、人を笑わせることは立派な才能だ。

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第四十三作目。

真っ赤なお鼻の〜♪です。

ではまた。

福笑い[自作ショートショート㊷]

作った顔が、泣いてても、怒っていても、形容し難い表情でも、その遊びは福笑いと呼ばれる。笑ってなくても福笑い。そう考えると、喜怒哀楽をもって生きていること自体が福なのかもしれない。鏡の前で、少し早めの福笑い。

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第四十ニ作目。
喜怒哀楽の怒と哀って敬遠したい存在ですが、喜怒哀楽が

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東京[自作ショートショート㊳]

植え込みの傍に、ゴミ捨てボックス、まばらに点灯する街灯、冷たい外気、総じて薄暗い裏路地、すぐ隣で国道を車が走り抜けているのに、この路地には人影がない。ふと目に入った不法投棄の文字、ここが東京なのである。

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第三十八作目。
東京と聞いて様々なイメージがあると思いますが、5年くらい

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固いもの[自作ショートショート㊲]

それはとても固く、動かなかった。感情や思考は、頻繁に姿形を変えてそれの周りに漂っていた。意志はそれに匹敵するほど固い時もあったが、時に砕け、時に感情や思考と混ざり新しい形に変質していった。事実のみが堅固だった。

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第三十七作目。
私は色々考え込む性格です。
だからこそ、考え込ん

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創作[自作ショートショート㉙]

人生に物語はない。だから人は無数の「あったらいいな」を紡ぐ。時に、紡いだ思いは束となり、人の心を揺さぶり、心の扉をブチ開ける。その先には見たことのない景色が待っている。人生に物語はない。だけど、物語は作れる。

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第二十九作目。
詩ですね。
新人漫画賞の応募ポスターのボディコピー

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ビルディング[自作ショートショート㉗]

夜中のビルは人を寄せ付けない雰囲気がある。その腹中に人を仕舞い込んでいるのに、外から見ると人とは無縁に見えさえする。鋼鉄の腹中に今日も人が飲み込まれる。社会に飲み込まれるように。恐れは無い。恐れている暇も無い。

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第二十七作目。
詩です。腹中はハラナカと読んで欲しいです。

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重力[自作ショートショート㉕]

地球上には重力ってもんがある。物が落下するのは重力のせいだ。

だから俺のせいじゃない。目元の水たまりからポタリポタリと絶えず水滴が落ちてくるのは。俺のせいじゃない。拭っても拭っても雨が止まないのは。

-----------------------------------------------------------第二十五作目。

ではまた。