七宝高橋後塗りLeica M4を手に入れた
機材との出会いは一期一会であり、時として容赦のないドッキリかの如く襲いかかってくる。今では考えられない昭和のめちゃくちゃなドッキリ的な感じ。
過去に色々な出会い頭の事故にあってきましたが、今回が最大級の事故。
七宝高橋後塗りのライカ M4ブラックペイントと事故りました。
正式には 【七宝彫刻工業所 七宝塗装室・髙橋によるライカ M4オリジナルブラックペイントの再黒塗装仕上げ】と事故りました。
経緯
10月某日とある店にM4ブラックペイントの後塗りが入った情報を傍受。
数日後さっそく私はそれを店に見に行く
店から冷やかしで金額提示をされる
私:「マジ!?買います!!」と主張
店:「やっぱ考えさせて」
私:「りょ!!」
しばらく経ってから
私「どうっすか?(M4のこと)」
店「ええよ」
私「あざ!!」
すっごいざっくりですがこんな感じ。
登場人物全員が高校生のような書き方になってしましましたが、もちろんのこと「りょ!!」とも「あざ!!」とも発言していないです。意味合いとしては間違っていないのでそのように記載しています。
売ってもらえるかどうかわからない状況で持っているカメラやレンズを売却して資金だけは作っておきました。
七宝高橋後塗りの根拠
記事見出し画像でお分かりかと思いますが、納品書が付属しておりました。
過去に何度か高橋塗りのライカを見かけたことがあります。
しかし納品書付きは初めて見ました。
次にシューを外した裏の文字です。
上のマークというかサインのようなものがマウント部分にもあるので根拠の一つになり、下の年月は納品書の年と一致しています。月に関しては3か月のズレがあります。憶測ですが預かった際に入れていたりするとズレがあってもおかしくないかも。
そしてマウント12時の黒い部分です。
Ζっぽく見えますが、何かはわかりません。ですのでなんと読むのかもわかりません。
ライカで修理を受ければ Lマークで、他で受ければ違う印を押されたり、かたや印を入れないところもあります。
このマーク自体が必ず高橋塗りだという根拠は提示できませんが、先ほど記載したシューの裏のマークと似ているので高橋塗りっぽいです。
オリジナルブラックペイントの高橋塗り
シリアルナンバーがオリジナルブラックペイントの番号帯と一致しています。
前のオーナーなのかその前のオーナーなのかわかりませんが、オリジナルのブラックペイントを塗りなおしたようでなかなか肝の据わったことをされたなと思います。
だいぶ剥げていたのか綺麗なブラックペイントにこだわりを持っていたのか真意は不明です。
ですので個体としてはオリジナルブラックペイントですが、塗りは七宝高橋というハイブリッドというのかキメラというのかこの世にほとんど存在しないようなM4なのです。
私としましては七宝高橋後塗りであるという証明書が付いた価値のあるものを自称価値がわかる者として継承していきたいと思います。
ブラックペイントはかっこいい
圧倒的な真理です。
マウント12時のマークが残っており、ファインダーも曇っていることから、この後塗り以降修理業者に出していない可能性が高いです。
ジェルネイルされている方は長さ出しが必須となります。
私はあきらめて身近にある細長いもので代用することにしました。
終わりに
価値がわかるからこそ変なバイヤーに流れてほしくないという思いからオーナーになろうと思いました。また、塗りを証明できるものが揃っていたのでこの情報を発信できました。
今も出回っている高橋塗りライカかどうか見分ける資料になればうれしいです。
納品書と手書きのメモに【髙橋】と書かれており、【高橋】ではないんですよね。しかし、昔のカメラ雑誌などでは普通の【高】が使われています。
そこは環境依存字だからそうしてるのかな?
些細な疑問です。
とりあえず、フィルムライカはゴール出来たと思っています。
レンズはこれから好きなものを徐々に集めていきたいです。
しかし呼吸しているだけでこういったよからぬ情報を傍受してしまうので困ります。嬉しい悲鳴ではあるが、本当に高い買い物になってしまうので買えないのが現状。誘惑に負けずこのM4を愛でていく所存。
一生モノの買い物になりました。
お読みいただきありがとうございました。
読んでくださった方にもステキな塗りが手に入るようにお祈りします。
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