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アンゴルモアの大王は雨のように降りそそぐ


 皆さん、こんにちは。結局、終末思想を体現したのは独裁者でも戦争でも隕石でもなく、流行病でしたね。木賃ふくよし(芸名)です。
 さて。昨日は心温まるシンデレラ・ストーリーを送りした訳ですが。ええ。

 自分に幸運が降ってくる確率ってどんなモンなんだろうな、と思いまして。はい。

 そこでワタクシ、色々考えたんですけどね。幸運はともかく、不幸ってのは小雨みたいに、常にパラパラと降りそそいでいるんじゃないかと思ったんですよ。
 考えても見てください。

 我々、基本的に「デフォルトが晴れ」って考えてませんかね? いや、少なくともワタクシはそう思ってて、規定値0が晴れなんですよ。+1が快晴。+2がドッPカンな訳で。
 つまり、-1で、曇り。-2で雨と言うような感じの。

 いや、無論、日本海側だとデフォルトが曇り、みたいな場所もありますし、世界を見ればもっと色々ある訳ですよ。

 そう考えると、人ってのは常にパラパラと降りそそぐ小雨にさらされているんじゃないかと思うんです。
 つまり、この規定値0を「小雨」に切り替えて仕舞えば、「今日は雨が降ってない! やった!」とか「今日は晴れてる! ラッキー!」ってな具合に思えるんじゃないかと思う次第で。ええ。

 考えてみりゃ、小さな不幸なんてのは身の回りに幾らでも転がってる。
 一方、小さな幸せってのは、自分から探さないと中々転がってこない気がする訳で。ポリアンナみたいに「今日の良かった探し」をしないといけないんです。

 考えても見てください。
 突然の不幸ってのは、どれだけ気を付けていてもゲリラ豪雨のように降りそそぐ。
 確かに、予防策で被害を小さくする事は可能かも知れない。しかし、基本的に防ぎようのない不幸ってのは、いつ何処から降って来るのかわからない。
 そう。突然の不幸ってのは、幾らでもある。幾らでも思いつくのだ。

 安全運転を心がけていたけど、暴走トラックが突っ込んで来た。
 護身術を習っていたけど、突然通り魔に背中を刺された。
 避難訓練は怠ってなかったけど、直下型大地震で家が一瞬にして崩れた。
 火の用心は完璧だったけど、隣の家が燃えて、ウチまで一緒に燃えた。

 こんな不幸は幾らだって思いつく。


 究極を言えば飛行機が家に落ちてくる。
 隕石が降ってくる。


 そんなアクシデントは幾らでも並べ立てられるのだ。

 しかし、その一方で、

 突然の幸福ってのは降りそそがない。降りそそがないのだ。まったく。突然の幸運ってなんだ? ないのだ。そんなものは。あるとすれば、せいぜい、


 拾った宝くじが一等に当選する。


 ぐらいのモンだ。それぐらいしかない。

 わかるだろうか。不幸は何の準備をしていなくても来る。準備をしていてもオーバーキルしてくる。それが不幸の貫通力だ。
 しかし、「宝くじが当たりさえすれば、、、!」の宝くじさえ、


 買わないと当たらないのだ。



 株でも仮想通貨でもいい。買わなきゃ当たらないのだ。

 突然、温泉が湧く? 石油が噴き出る?

 その土地、誰のモンだ? 土地持ちなのかい、あんた。

 自分の作品が突然大ヒットして大儲かり? って、その頭の中の妄想を形にしてから言ってるかい? 作品は形にしないと売れないんだぜ?

 突然、美女に告白される?

 いや、キョドって逃げ出すだろ、あんた。


 わかるだろうか。突然の不幸には何の条件もないが、突然の幸福には「事前の必要条件がある」のだ。
 人間、突然死ぬと言う不幸はあっても、突然健康になるなんて幸福はない。
 金が湧いて出るとか、そんなファンタジーは存在しない。異世界転生してモテモテのハーレムなんて事もないのだ。
 ここまで言えばおわかりいただけるだろうか。


 幸せを手にする
 地盤がない限り、
 幸運は巡ってこない。


 そう。
 巡ってきても、それを手にする地盤がないのだ。それこそ、拾った宝くじが一等に当たる以外に。
 悲しいかな、不幸には努力しても抗えない部分が大きい。しかし幸運は、努力なしでは手に入れられない。しかも、努力しても手に入らない可能性が高い。

 そこでワタクシは、全体の社会幸福を願うのである。

 他力本願に、誰かが景気を良くしてくれて、誰かが治安を良くしてくれて、誰かが政治を良くしてくれる。
 誰かが社会制度を易しく、優しくしてくれて、誰かが科学で生活を便利にしてくれる。
 誰かが世界を住み良くしてくれて、



 ワタクシはそこで、
 努力する事なく、
 他人のおこぼれで、
 のうのうと暮らしていきたいのである。

 by 木賃ふくよし (46・無職)



 ところで、「拾った宝くじが一等」以外の「突然の幸福」ってのが思い付かないんだけど、ワタクシの発想が貧困なだけだろうか?


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 なお、この先には特に何も書かれていません。 

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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。