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「地に足の付いた散文。」

取り敢えず、無くした全てのモノはメリカリで買っておきなさい。
僕は僕を怖れる人の為に星座に成りたい。
悪くも佳くも無ければ、慟哭を用いて飛び上がるのだ。
僕は断絶から発生して、断絶にて抹消される。
只々、其の間隔を世界の終わりまで引き延ばしただけ。
ボイスパーカッションの音に涎を気にして歯を磨く。
腹を括って飛び降りたバンジーの御蔭でもう直ぐ貴方に届く。
眼鏡屋さんで待ち時間に渡される雑誌の読むフリだけは巧く成った。

僕は寝起きや困った時にクシャミと洟水が止まらなく成る。
覚醒と比例して徐々に回復するが、其の時間も生きた心地がしない。
周りの人の嫌そうな眼やヤケに響く舌打ちが辛くて、泣いてる。
だから社会がコロナを無視し始めてからも、マスクで武装してる。
これ以上、通って頼って縋っている病院を増やしたくは無い。
知らないバラードを一瞥して肯く程度には健康なので。

光はモット欲しく成るし、闇は此方を覗いて眼を合わせる。
誰にも祝福されない儘で、届かない言葉が一番好き。
救い出されたら、何を差し出そうかと悩んでも。
貴方の嘘を何れだけ赦せるだろうかと怯えたら。
僕が僕を僕と呼んで何が悪い。
貴方が貴方の儘の貴方で居て欲しいのに。

詩篇は作者の言葉に対する解釈を重要だと思っている。
其れには、言葉の意図を正確に知る事が必要だ。
でも幾ら言葉を憶えても、直ぐに解釈に接続は出来無い。
大切なのは言葉と自分の距離感を測る事だ。
文人は独善を持って全てを定義するべきである。
花束は美しいポルノに、他成らない。

斜陽に当たる為に何処までも旅に出たい。
不自由で不健全で不能な軀を持ち寄ったら直ぐに。
夕凪は何時の間にか僕を忘れてる。
油汚れみたいな負け犬には成りたく無かったのに。
悪口を聴いて育った僕は優しい儘ですか?
往生際では延々と死んだ人の話で盛り上がる風習が空しい。

幼い頃に想った特別の成り方を間違えてしまった。
自分の天才を疑ってはいけないとしても。
残念ながら薄倖で咲く花も世の中には有って。
過去の笑い話が弔いの対象に成るのが辛い。
裏声で喋る子も常に長袖の子も頑張っていた筈なのだ。
問題は、其れを馬鹿にする人々の頭の悪さである。

僕は性格が悪いから、誰彼に迷惑を掛けられるとホッとする。
ウェブで匿名の人々が、ドンドン愚かさを露呈してる気がする。
公共性を獲得してしまえば、一気に全てが混ざった黒に成り果てる。
貴方の誇りと思われたいのに、未だに自我で価値を組み立てる。
柔らかい夜から、残酷な朝まで手を伸ばし続けている。
言葉の粗を見付けては落ち込んで、悩んで、数えて、蘇っている。
頁を増やす毎に、僕の痛覚は貴方の為に消耗されていくのだ。
そして祈りが発する数多の呟きは転調し始めるのだ。

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