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癒やす仕事のひとは、癒やされる時間を作ろう

「もうちょっと自分もメンテナンスしたほうがいいですよ」美容師さんに言われた言葉だ。よほど疲れて見えたのか、サービスで頭皮をマッサージしてもらってしまった。そういえば、臨床で人様にマッサージする機会は多いが、される機会は少なかった。

いつも担当してくれている美容師さんは、ふわっとした雰囲気をまとっていて、わたしは密かにムーミンに似ていると思う。

ムーミン氏に切ってもらった髪の量は多くはなかったはずだが、肩が軽くなった。思えば流行り病が広まってからというもの、自分に課す事柄が多くなった。何かを背負いすぎていたのだろう。

たまには、のんびりするか。穴場の喫茶店にて、日陰に浸りながら、ゆるーい漫画を読んだ。物語の世界に一時だけ飛翔して、“フッ”と自分の中に小さな何かが灯ったのを感じた。不思議な感覚だった。ゆるやかな気配に触れて、かえって力が湧くということが。

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来春に向けて準備している、小さな挑戦にまた向かい合う気になって、わたしはその場を後にした。


人を癒やす仕事には、力が要る。体力と気力だ。先の見えにくい昨今、わたしたちは、いつもより肩に力が入っているかもしれない。気負わない時間を意識的にとることで、ニュートラルな状態に戻していく。精一杯やるだけでなく、そんな時間が、有ってもいい。

一歩、外に出てみれば、寒さを耐えて花開く梅の姿。こころも晴れやかな春が来たるよう、出来ることを、出来る時に、していきましょう。




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