【Kate presents音楽こそがMusic!vol.4】XinU(シンユウ)

こんばんは、Kateです。
昨夜ついに念願のXinUさんのLIVE(「中洲ジャズ」野外ステージ)に行くことができましたので、感動が薄れないうちに書きたいと思います。

ミュージックコレクティブ "XinU"。 あなた”U” にクロス”X”するをキーワードに、今Tokyo で鳴っているサウンドと、自然体でありながらも芯をついた日本語詞で”今”を切り取っていく。R&B、ジャズ、ヒップホップ、フォークロアを飲み込む新たなサウンドはボーダレスに音楽の未来を切り開いていく。透明感がありながらもスモーキーなそのボイスに注目が集まっている。

XinU公式ウェブサイトより

私が考える、XiuUの魅力
①声

彼女の一番の特徴はふわっと空気を含む透明な声。良い具合にシルキーでいくらでも聞いていられる心地良さなのです。

地声とファルセットのギャップも少なく、それがいい具合に感情を反映させすぎないでサラッとした仕上がりに聞こえ、都会的なサウンドになっています。

②自然、オーガニック〜緊張せずリラックスして聴ける

この方ほど「オーガニックな音って、こういう事か」と膝を打つ感じってあまりありません。気負わなさが徹底してる気がします。

それと言うのも、「ミュージックコレクティブXinU」というプロフィールによって表されているように、常におひとりで楽曲を完成させているのではなく、「コライト」という形で複数名で制作したりされているようなのです。例えば、まずギタリストがいい感じのループを作り、その上にいい感じで歌ってみて、とプロデューサーに促され戸惑いながら合わせてみる…という手法で作られた「鼓動」。なんだかとてもいいですよね。

「鼓動」は前の記事でもご紹介したので、今回はJazzyなアコースティックVer.を。


そのナチュラルな制作風景を聞いたら、ミニー・リパートンが有名な「Lovin' You」を小鳥のさえずりとともに録音した、というのを思い出しました。XinUさんの場合、昨日のステージはミンミンゼミやヒグラシ、秋の虫の大合唱とかが聞こえたら絶対合っていたでしょうね。

③ほど良い「大衆性」〜凝りすぎず、深すぎず

私が去年ハマってヘビロテしていた、さらささんとはシルキーヴォイス含め音楽の嗜好性が似てると思います(Spotifyで XinUさん聞いてたらいつの間にかさらささんに変わっていたり)。

しかし、さらささんとの相違点は、さらささんがよりディープな、よりクローズドなブラックミュージックの世界を醸しているのに対し、XinUさんの音楽は良質なポップスと言える「ライトさ」「普遍性」があると思っています。ブラックミュージックは確実に下敷きになっていますが、どんなルーツミュージックを経ていらしたのかすご〜く気になる。具体的には明らかにされていません。

さらささんの「ネイルの島」はイントロからAメロBメロサビに至るまで同じコード進行、歌の音域もごく限られていて。それが単調にならないのは根底に深い黒いグルーヴが流れているからです。この普通でない曲を聞いた時には驚きました。

さらささんの音楽は良い意味での「違和感」が引っかかり、「え、この世界、何?」という感じな一方で、XinUさんはうっかり聞き流してしまいそうな爽やかさで2回目に聞いた時に「あれ、こないだもラジオで聞いたな。」と引っかかる感じ。とでも申しましょうか。

XinUさんの曲はジャズやR&B寄りだとしても、コードワークが凝りすぎていたり、テンションノートを多用していない。それで、いつまで聴いても心地良いのでしょう。

④実は技巧派

すごい事をサラッとこなされているのでスルーしそうになりますが、XinUさんはすごく歌が上手い。昨日は撮影自由だったので動画も撮りましたが、キーピッチが絶妙に正確だし、地声とファルセットの切り替え、語尾の処理などの「歌い方の引き出し」が多い。

ご自身がメロディメーカーなので、無理なく最適な音階を紡ぎ出しているのでしょうが、真似しようにもわりと難しいメロディラインです。例えばこの「オモイオモワレ」はサビの終わりに、高音ファルセットへの美しい展開があってそこで「うわあーこれは往年のソウルだ〜!」と小躍りしたくなりました。

イントロはギターのカッティングが格好良いのですが、4小節めにサラリとお洒落コード。こんなような、濃度は濃くないのにハッとさせられるギミックがたまりません。(しかも今日、この歌は女の子に恋する女の子の話だと知り、歌詞世界がガラッと意味合いが変わってしまって涙が出ました)

⑤ステージング〜ファンを大切にする姿勢

デビューして3年弱とはとても思えないゆとり、度胸を感じました。ステージの上手、下手満遍なく回られ、「後ろの方もよく見えてますよ〜」「皆さん踊ってますか?XinUのライブでは揺れて下さい〜」と、煽りもこなれている。ファンとの一体感をすごく大事にされている印象でした。撮影自由だったのもうれしかったですね。

下のリンクの「鼓動」をステージで披露された時、序盤のオーオーオー♪というコーラスを客席みんなで歌うよう促され、それがXinUさんのツボだったみたいで「外でこんなのやっていいのー?」「もっと聴きたいな〜」という事で、しばらく歌いました。野外の醍醐味ですね。この部分だけ切り取ると、まるでブラジル音楽みたいな広がりを感じました。いつかブラジルでライブして下さい、XinUさん!絶対似合う。

この夏はXinUさんの音楽と出会えて幸せでした!

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