立志~東洋哲学・陽明学入門~【第7回京都えびす大学】
2020年11月21日、~東洋哲学・陽明学入門~【第7回 京都えびす大学】を開催しました!
Zoom開催3回目となりましたが、毎回続けて参加してくださる方がおられたり、前に参加した方が新しい方を誘ってくださったり、ご縁がつながることを、とても嬉しく感じています^^
前回までの様子はこちら↓
今回のテーマは「立志」
弟子「先生、志はどうしたら立つのですか?」
陽明先生「それはな、ただ、一念一念に天理を存するを求むるのみや。そしたら、志が立ってくるんや。・・・(以下省略)
という、王陽明と弟子のやり取りを読んでみて、それぞれの「志」に対して抱いているイメージや疑問・関心について共有していきました。
「志」って、立てるもの?立ってくるもの?
「志」って、目的?目標?大きくないといけないの?
「志」って、あるべき姿?ありたい姿?
「志」って、感謝の意味もあるよね?
などなど。
一人ひとり現在の自分の課題を思い浮かべながら受け取り、響くポイントがそれぞれに違ってなるほどなぁ~と腑に落ちる言葉がたくさんありました。
今回、初めてじっくり高校3年生の超訳を聴かせてもらったのですが、めちゃくちゃ素直!!
自分「どうしたら親が進路について認めてくれるのでしょうか?」「志を持つことは必要?」「どうやって志を持てばいいのでしょうか?」
先生「大きなことからする必要はないよ。小さなことから始めてみよう」
自分「そういえば、早寝早起きができていなかったり、課題をさぼり気味だったりするからかもしれませんね。行いを一つひとつ丁寧にすることが大事なんですね...」
超訳しながら、現在の自分の課題に対しても、自分なりの解決の糸口を見出しておられました^^心が柔らかいですよね。
しかも、1回目の超訳のあと、もう一回みんなの超訳が聞きたい!というリクエストがあり、2回目の超訳を披露していったとき、
「1回目の超訳がしっくりこなかったので、ちょっと変えてもいいですか?」
と提案があったので、どうぞどうぞと話していただくと、
先生「自分の心に正直に動けていますか?」
自分「動けているけど丁寧さが欠けていると思います。」
先生「だったら志は強くならないね。」
自分「全力を注ぎすぎると疲れてしまうし、疲れのままに休憩してしまうとダラダラしてしまうんです。」
先生「その時ダラダラするのは仕方ないけど、どのように次の課題に向き合うか。その時、そのとき、変えて行けばいいんだよ。」
という風に、変わっていました。
「自分の心に正直に」
というキーワードがあったのですが、「自分の心」は疲れているときは「休みたい」とメッセージを発していて、ある程度疲労がとれると「怠けたくない」とメッセージを発している。
そうやって、自分の身体や心の声をよく聴いて、自分の状態を俯瞰して観察しながら、自分の「ありたい姿」を実現していく、という日々の一つひとつの判断や行動の積み重ねによって、「志」はだんだんぶれない軸になっていく、ということなんだと感じました。
自分の状態を心静かに観察して、
「ありたい自分の姿」を選択し行動していくこと。
「~しなければならない」という意識に囚われて
身体や心の声を消してしまわないこと。
深い呼吸をして、焦らず、いい判断を積み重ねていくこと。
そういう時間を持つことがとても大事だな~と、参加されたみなさんのお話を聴きながら感じていました。
関西弁ですごくわかりやすい「立志」の超訳はこちら↓
次回は、12月12日(土)10-12時
「日常の工夫」というテーマから学びます。
新しい年を気持ちよく迎えるために、
頭と心の大掃除の時間を一緒に過ごしてみませんか?
お気軽にお問合せくださいね^^
~ 2021年の開催予定 ~
・ 1月23日(土)10-12時「学問の根源」
・ 2月20日(土)10-12時「学問の工夫」
・ 3月 6日(土)10-12時「学問の用功」