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20240827ふかいメルマガ165回 セカンドハーベスト・ジャパン様にウェーブ米寄贈しました

ウェーブ米寄贈は「公平・公正」に

おはようございます。
2カ月前の6月26日に有志が集まって
「ウェーブのお米の寄贈先検討会」を開催し、
自分たちが田植えをして収穫したウェーブ米を
もっと社会の役に立てるにはどうすればいいかを議論しました。

昨年は、港区と品川区の子ども食堂に寄贈しましたが、
ウェーブ米の寄贈は「公平・公正」が大事なポイントだという結論。

その結果、
100キロは「認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ」
100キロは「認定NPO法人 セカンドハーベスト・ジャパン」
に寄贈することに決めました。


日本初のフードバンク

というわけで、8月5日(月)、
浅草橋にあるセカンドハーベスト・ジャパン(以下2HJ)へ
行ってきました。

タクシーに100キロのウェーブ米を乗せ、
冨永代表、清原さん、深井の3人です。

浅草橋駅から歩いて5分ほどの、
JR高架下に2HJのオフィス兼倉庫はあります。

JR浅草橋駅近くのセカンドハーベスト・ジャパン
25キロの袋4つで米100キロをお渡し

ここでウェーブの米25キロ袋4つ分、
合計100キロをタクシーから下ろしお渡ししました。

フードバンクチーム マネジャーの
坂本 瑶子さんがお迎えくださり、
お話しを伺うことができました。

お話しをお聞きしたのは、オフィス兼倉庫の向かいにある
セカンドハーベストの施設の1つ、「キッズカフェ」。
週に2日ほど、子供たちの飲み物やお菓子などを提供する場所で
椅子もテーブルもお子さま仕様のかわいらしい空間です。

坂本さんから話をお聞きしたキッズカフェ

食の支援が必要な人たちへ

坂本さんによれば
「2HJは、食の支援が必要な人たちに食品を提供しています。
困っている家庭に食事を提供すると言うと、子ども食堂を思い出しがちですが、実は高齢者、病気の人、子供がいない家庭も含め困っている人たちは多く、2HJはそういう人たちにも目を向けているんです」

確かに、少子高齢化社会の日本では、
高齢者、病気がち、子供がいない家庭の方が
割合は多いはず。

「2HJは、2002年にマクジルトン・チャールズというアメリカ人が創業しました。
彼が東京山谷の修道院で炊き出しを手伝っていたことがきっかけなのですが、家族ともども自分たちを受け入れ、支えてくれた日本に恩返しをしたいということで、日本で初めてのフードバンク事業をスタートさせ、NPO法人化しました」。

キッズカフェでフードバンクチーム マネジャー坂本瑶子さん 

私は、セカンドハーベスト・ジャパンという名称と。
アメリカ人が創業者だということから、
海外の団体だと勝手に思っていたのですが、
アメリカ人のチャールズさんが、
日本で「恩返し」のために始めた活動だということを知りました。

チャールズさんは昨年退任され、
現在は横手仁美さんがCEOを務められています。

「日本初のフードバンクとして創業から20年以上が経ち、フードバンク業界にも様々な変化があります。
2HJにおいても、創業者CEOのカリスマ性に頼るところも大きかったこれまでとは違う、新しい取り組みを始めているところです」

数字の向こうの人や世帯

2019年にWFP(世界食糧機構)のセミナーで、
日本の食品ロスの実態を聞いて愕然としたことがあります。
それは、

2019年にWFPが世界に支援している食料が年間470万トンで、
2019年に日本で食べられるのに捨てられている食品が、
なんと年間570万トンもある、という数字でした。

ところがここ数年で食品ロスや食ロスと言う言葉は、
日本でもずいぶん浸透し、2022年の食品ロスは472万トンと、
2019年から3年で98万トン減りました。
(それでも多いですが)

「数字だけを見ると、依然、大きなロスが出ている状態ですが、ここ数年で食品ロスという言葉は、日本でずいぶん浸透してきています。
2HJでは、フードバンク活動を食品ロス削減に有効な解決策だとは考えていません。フードバンク活動のロス削減への貢献はほんの微々たるもので、本格的な解決のためにはより抜本的な方策が必要だと考えています。
しかし、食品ロス削減に向けた企業努力の一つとして食品を寄付するという選択肢が浸透することは大変喜ばしいことです」


昨年2023年の2HJへの食品寄付団体・会社は494。
累計ではなんと2,641団体・企業です。
ウェーブもそのうちの1社になりました。
そして2HJから食品を提供している団体は426です。

セカンドハーベスト・ジャパンの実績(HPより)

浅草橋の倉庫は、午前中に企業や団体から寄贈される食品が届き、
午後になると、毎日10から20の団体が食品を引き取りに来るそうです。
訪問した8月5日の午後に引き取りに来る団体のリストを見せてもらうと、
20近い団体が引き取るに来る予定になっており、
それらの団体が支援するのは350世帯・1400人近い数でした。
それが毎日ですから、ものすごい人数と世帯に食品が届いている計算です。

実は、埼玉県八潮市にはさらに大きな倉庫があって、
浅草橋にある食品の多くは、
トラックで埼玉から運ばれてきているのだそうです。

そうした活動の中心はボランティアの人たちだということで、
4トントラックの運転手もボランティアなのだそうです。

引き継がれる恩返しの理念

ところで、2HJの職員でマネジャーとして活動されている坂本さん。

「子どもの時から、食べ物を残したり捨てたりするのが嫌いだった」ということで。大学を卒業後は、人材派遣や情報系の会社の営業職を経験され、
お子さんを出産後、かつて「ガイアの夜明け」を見て記憶に残っていた2HJが、スタッフを募集していることを知って、応募し入職した
そうです。

2HJでは、「キッズカフェ」以外にも、
直営のフードパントリー「marugohan」があります。
ここは、困った時に食品を受け取ることができる場所なのですが、
受け取った側も何かしら社会に貢献する活動を推奨しているそうです。
助けてもらった側も、誰かを助けるための活動に参加すること、
それは創業者チャールズさんの「恩返し」という理念でもあります。

今コメ不足が深刻化しています。
スーパーでも欠品が目立って、コメが買えないという状況になっています。
そんな時だからこそウェーブ米の100キロが、
誰かの笑顔になることを願っています。

今年も、9月13日(金)にウェーブの田んぼで稲刈りがあります。
報道によれば、今年のコメも猛暑で厳しい状況のようです。
田植えをして稲刈りをして、
農家の人たちの苦労を知っている私たちだから、
収穫したコメはとびっきりおいしいし、
誰かに味わってもらう喜びが得られる
のだと思います。

坂本さんの話を聞いて、あらためて思いました。
坂本さんありがとうございました。

坂本マネジャー・冨永代表・清原取締役

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