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大人の読書感想文:組織が変わる

「他者と働く」が昨年の大ブレークの宇田川さんの二冊目の本です。今回もなかなか面白かったです。

毎度の通り、真面目な書評や概要は他のサイトにお任せして、、、

さて、読書後の感想ですが、「うーん、わかるよ、わかる。具体的な手法まで提示していただいてありがとうございます。でもね、、、」という煮え切らない感じでした。

前作の「他者と働く」はどちらかというと、人と人との違いの概念的なお話が多かったです。今回はその発展版として、組織内のモヤモヤを解決する手法としての「2on2」を提示してくれています。

ただ、私が思ったのは、その大前提である「組織の課題はだいたい慢性疾患」と「組織の問題はあなたも問題の一部」の方を注力して訴えてほしかったな~と思いました。

この本の中でも「2on2をやったから組織がすぐに良くなる」とは全然書いていません。それどころか何回も「これは入口、何回も続けなければならない」と書いてあります。(ホント、しつこいくらいに書いてありますよ。)

でもね、宇田川先生、日本人って流行りモノが大好きなんです。1on1だって、言葉が出来たら本質無視して大企業の人事部がムリヤリ行ったじゃないですか?それと同じことが起きるような気がしてならないんです。。。

なにせ、「2on2」って響き、ちょっとカッコよいし、なんか「1on1?もう古いぜ、時代は2on2だよ」みたいに言えちゃいますよね?この簡単に説明できるけど、本質を歪曲させられちゃう言葉選びが不味いかな?と私は思います。(だって、2on2自体には意味は何もないですからね、DXのように言葉だけが独り歩きする気配がします。)

個人的に読んでほしいのは前半部分。組織の課題は慢性疾患、だから劇薬で一気に対処するのではなく、ともに生きる覚悟をもって、徐々に直していきましょう。という観点です。だって、組織って一朝一夕で出来たものではないのですもの、そりゃー問題のだってスパゲッティのように色々絡み合っているですしょうからね。

あとは、実は問題の当事者に自分も含まれる。だから、他責で考えるのではなく、自分自身の立ち位置も考えて振り返りましょう。という観点。これは自分では分かっているつもりなんですが、あくまでそれはわかったふり。本当に自分が当事者だ、という意味を知る上での手法としての「2on2」なんですよね。

ただ、個人的には「2on2」という手法でなくても、まずは「2on2」に持ち込むための理解者作りが重要かな?と思っています。

その手法が「まずは自分がやってみる」です。自分は問題だと感じる事象に対して、その構成要素を分解し、自分ができる部分から始めてみる。それはどんな小さな一歩でも良いから、まずはやってみる。それが起爆剤になって、周りが誘爆してくれるかも知れませんよ。

(と、いいつつも自分自身がその立場になったら、組織を見捨てて転職するかも知れませんがね。。。笑)




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