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大人の読書感想文:Being Management

くず餅、知ってますか?亀戸天神の隣にある老舗のお店なんですが、関西でいうところの葛餅とちょっと違います。(漢字で書くと久寿餅らしいですね。Wikipedia情報ですが、、、)

そんな老舗の和菓子店の8代目当主が企業運営を色々悩んだ末に書いた本です。いつもの通り概要はflierでお楽しみください。


今の自宅に近いことで、存在は知ってましたが、お恥ずかしいことに、マネジメントの本で有名で、カンブリア宮殿にも出ていたなんて知りませんでした。
いやー、本も面白いですが、くず餅自体もおいしいですよ。(宣伝しても一銭も入らないけど。。。www)

私の知り合いのサードプレイス・ラボというコミュニティを運営している安斎さんも船橋屋に魅せられた一人です。
(マネジメント手法にも魅せられていますが、それ以上にくず餅のファンでもあります。)

↓下にリンクを張りましたが、八代目の渡辺雅司社長が行きついた先の経営の方針は「これでいいのだ!」なんです。
この辺り、なぜ「これでいいのだ!」に行きついたのかは本書を見てのお楽しみという事にして、「これでいいのだ!」の要約は安斎さんのブログを参考にしてください。


発行が2019年なので、ちょっと前ではありますが、コロナ前にもかかわらず、結構な改革を断行しています。これは「外的要因がなければ変わることが出来ない典型的な日本企業」では出来ない芸当だな~と素直に感心します。

私は自分での社内の改革に取り込んだことがあるのですが、改革って教科書通りにはいかないし、壁に当たりまくることもある。巷にあふれる「働き方改革」とか「デジタルトランスフォーメーション」って、コンサルタントさんの机上の空論が多いです。(失礼!でも、泥臭いことよりも、小奇麗なメソッドや理論ばかり書いてある書籍が多すぎる!)

正直、この本によると、船橋屋でやっている取り組みもかなり泥臭いです。

でも、そんな泥臭さにも負けず、企業の本質を見直し、社員だけでなくパートも含めて「自分たちは何をすべきか?」を考える集団になっている事で、これだけの結果が出せているのだと思います。

ただ、本の中にもありますが、船橋屋としては結果はあんまり求めていません。どちらかというと「社員が幸せに働けること」を主眼としてます。その結果として利益が付いてくる、、、という感じで、最初っから利益重視の考え方ではないので、色々な取り組みが全従業員に受け入れられるのだと思います。


そして、その「社員の幸せファースト」で考えて、行動し続けてきた結果が、新卒応募者の殺到や、利益率の大幅改善なのだろう。

ただ、今後の船橋屋の動きは注意してみていきたい。
もし、「社員の幸せファースト」でなく、一度得た利益率に縛られるような思考回路に陥ったら、何らかの外的要因が発生したときに、大きくマイナス成長になるだろう。逆にそのままの理念を貫いていくのならば、きっと、どんな外的要因があっても、船橋屋らしく事業継続が続くものと思われる。

こんな老舗企業が変革できるのだから、一般の日本の製造業が変われないはずがない!ぜひとも、日本の雇用の大部分を占める製造業の関係者の皆さん!我々も船橋屋を見習って変えていこうではありませんか!

このままだと、日本が「くず」になっちゃいますよ~。(笑)


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