見出し画像

大人の読書感想文:PURPOSE-意義化する経済とその先-

さて、皆さんも年末年始休暇に入られたところでしょうか?私も年末年始に入ったので、さっそくアップしていない読書感想文をチョコチョコとアップしようと思います。

いつものように書評や概要はflierさんにお任せです♪


本の感想に入る前に装丁のチャレンジングです!本屋で見たら目立つこと、目立つこと、、、(笑)
NewsPicksパブリッシングの本は、いつも何らかの工夫を凝らしてますよね~。これは電子版ではなく、紙の本を読め!という反Amazon(もしくは反楽天kobo)のメッセージなのかと疑ってしまうほどです。

※ちなみにタイトルの写真は私が撮影したものですが、光ってしまい、なかなかアングル決めるのが難しかったです。苦笑


さて、肝心の中身ですが、著者は日本人ですが、中身はほぼグローバルな事例のお話です。でも、よくありがちな欧米志向なのではなく、アフリカ、東南アジア、アメリカなど、様々な国の状況を踏まえて書いてあります。(その割にはアジア圏が少なめかな?)

この本の切り口は「国や文化」でカテゴライズしているわけではなく、「世代」でカテゴライズしており、世代が変わっていく将来に対しての問題提起をしています。

この切り口、斬新ですが非常に納得感があります。テレビやYoutubeやNewsPicksに出てくるような知識層って「欧米では」とか「GAFAでは」みたいなカテゴライズをしたがるけど、時代の流れを考えていくと、欧米だって年代によって考え方は異なるし、GAFAだって今はプラットフォーマーとして栄華を誇っているかもしれないが、10年先はわからない。

そんな中、唯一確実な事は、10年後は確実に10歳年を取っているという事。

人間もそうですが、企業も10年後には10歳年を取っているはずだし、ボードメンバーも変わっているはず。(ファミリービジネスが変わらないかも知れないけど、、、)そうなると、こちらの時間軸で問題を切り取るって、非常に理にかなった「課題の因数分解手法」だと感じました。


ついでに思ったのは、次の10年を担うZ世代には、国境も言語も、富も栄誉も関係なく、カルチャーでの結びつきを貴ぶ。という事が書籍から読み取れます。

ただし、個人的肌感覚から考えると『除く日本』という枕詞が付くような気がしています。それは、他国が「フォートナイト」で遊ぶ中、日本人の多くは「あつ森」で遊んでいる感覚があるのです。良くもも悪くも、日本に優秀なクリエーターがいて、そこそこの市場規模もあるので、閉じた世界でも十分に遊べてしまう、という部分があるのでしょう。

ただ、世界中のZ世代が活発な情報交換をし始める中、日本人のZ世代の大多数は「日本というあつ森」で閉じたコミュニケーションを続けているのが気になっちゃいますね。。。(もちろん、コミュ力高めの人はドンドン海外に出ているのでしょうけど)

※よくよく調べたら、あつ森も海外ユーザーがいないわけではないんですね。失礼しました。


世代だけでなく、この主題である「PURPOSE」の方に話題を傾けてみましょうか。

こちらのPURPOSEですが、色々な企業の実例が書かれています。ナイキ、ユニリーバ、ソニーなど、、、ただ、私の読んだ感想なのですが、どれも素晴らしい理念だし、思想だと思うんですが、組織に所属している人は本当はどう思っているのだろうか?と疑問が湧いてしまいました。

だって、一人一人、考えている事は違うし、そもそも組織の中に同じ価値観や方向性を見ている人ばかりがいるってのも怖い感じがする。個人的には「個人のPURPOSE」と「組織のPURPOSE」が違ってもいいし、その共通項でプロジェクト単位で結び付けた方が、より人間らしいような気がしてます。

ま、こういったPURPOSEがしっかりと定義されている会社は、「この会社のPURPOSEを実現したい!」という人が入社しているのであり、そうでない人が入社後に洗脳されて、「ナイキマン」や「ユニリーバパーソン」に生まれ変わるわけじゃないでしょうからね~。

そうなると、「当社もPURPOSEを定義すべきだ!」と熱くなっている経営者の皆さんもいるかも知れませんが、まずは、社内にいる個々人のPURPOSEを掘り起こすことが肝要なんじゃないかな?と思います。

あとは、「うちの会社はダメだ、、、」なんて嘆いている中堅若手の社員の皆様も、自分自身のPURPOSEに向き合う姿勢が重要なんじゃないかな?と思います。(それがなく、単純に愚痴を言うだけじゃ、何も前進しませんからね。数年前の私のように、、、)


この本を読むときには、是非、山口周さんの本も一緒に読まれる事をおススメします。自分にとって「意味のある事」は何だろうか?と考えるきっかけになると思います。

人類全体が「自分は何をしたいんだっけ?」と内省できると、もしかしたら世界平和はあっさりと実現するかも知れませんね。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?