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星の見える丘

一つ前の記事に書いたポリヴェーガル理論の本ですが、あの後、読み進めたものの同じような話が最後まで繰り返されており(著者とのインタビュー形式になっていて基本的に毎回同じ話をしている)、あまりお勧めしません。それに、著者がかなり上の世代の人らしく、過去の世代特有の偏見的なものの見方が垣間見える感じがして、どうも引っかかる。そういう理由からも個人的にはお勧めではありません。記事に書いておいてすいません。結局、後半は流し読みで終わりました。むむむむ。まあそういうこともあるよ。

謎が解けた気がする話は、また別の機会にします。簡単にまとめるのが難しい。おそらくは、命の危険を感じる出来事が続いたので(赤ちゃんのときに祖母に土間に蹴り落とされたりしていたのは前に書いたとおり)、「凍り付いた」状態を解除できる保護者となる存在(女性たち。変調の大きな声の持ち主であればいいらしいが)をパーツとして作り出したのが真相ではないかと考えています。証明できませんし、あくまでも想像ですけれど。

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まり(23番)との一体化は、いろいろあった末に安定したようです。不思議なことに、心拍変動が上昇する(AppleWatchをつけているので定期的にモニターされている)、どういう理由か知らないけれど体毛が増える(いつのまにか足の指に毛が生えてきていて驚いた)などの身体への影響が出ているような。血圧はあいかわらず上が100ちょっとしかなくて、この歳になっても未だに立ち眩みを起こすという、「なんですかねえそれは、あなた一体全体大丈夫なんです?」の状態のままですが。

メンタル的には、朝起きた時に感じる自分の性別がほぼ男性:女性=75:25あたりで固定されたようです。変動しなくなりました。そして、変動しなくなったので、気にならなくなりました。なんか自然。自然ですごくいい。男性にも女性にもなりたくない(もしかして根本には人間不信があるのかもしれない)、外面的(社会的)には長い間馴染んでいる男性がいいと思っているので、このままでいて欲しい。変動はとてもつらい。

どうやら自分の場合、解離で生まれたパーツたちの存在が感覚に大きく影響していたらしく、メインのパーツであるまりと一体化したことで全体として安定したみたいです。もっとも、たくさんいるらしいサブのパーツたちがどう思っているのかはわかりませんが。

面白いのはパーツたちに聞いてみると、それぞれに個々の性別の感覚と、恋愛・性的対象の性別があるらしいことで、主なパーツで見るとこんな感じ。

①まり(23番。メインパーツ。保護者。命の恩人)
 性別の感覚は女性 対象は男性
②19番(サブパーツ。音楽の領域にいる)
 性別の感覚は女性 対象はなし(アロマンティック/アセクシャル?)
③19歳のときに分離した男女ペアの女性の方(サブパーツ。科学や技術の領域にいる)
 性別の感覚は女性 対象は女性
④分析ペア(記憶を管理しているパーツ)
 性別の感覚と対象のどちらもなし
⑤まもるくん(まもるくんはパーツたちが呼んでいる通称。子どもたちのいる地下の部屋の保護者的なパーツ)
 性別の感覚は男性 対象はなし

将来、歳をとって認知症になったときに、社会的なものとは異なる感覚のパーツが出てくることが心配….。周囲はきっとわけがわからないだろうな。

ちなみにパーツ②③にも名前がありますが、本名に由来する名前なので公開しません。まりはnote用の仮名ですが、不思議なことに彼女の本当の名前は本名とは全く関係がなく、まり自身にもその理由はわからないみたいです。

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子どもたちのいる部屋がある世界には、少し離れたところに小高い丘があって海を見渡すことができます。ちょうどドーバー海峡に面するセブンシスターズみたいな感じ。心の中にある世界なのですが、感覚的には夢でよく行く場所(数か所ある)に近いです。まりは、その丘によく座っていたらしい。

一体化してからは、朝の夢の中でその場所に行くことができます。私も。
そして、たまに二人で並んで座ったりします。鴨川の河原に座るみたいに。

この季節、現実の世界では朝5時といえばもう明るいのですが、そこではまだ空は暗く、満天の星空が見えます。これを書いている今、7時過ぎなので、夜が明けて朝の穏やかな光がさしてきたころだと思います。