好きなものについて-2 スイセン

先日ぽちったポメラが今晩、届いた。
この文章は、届き立てほやほやのポメで書いている。
思っていたより小さい。初めまして、ポメ。
これからよろしくね。

すいせんのらっぱ、というお話がある。
小学生の時、国語の教科書に載っていた、と思う。
冬の雪がとけ、徐々に暖かくなってきたところで、いの一番にスイセンが目を覚ます。カエルや花々に向けて、自身の花を使って「ぷっぷー」とラッパを鳴らす。「もう春ですよ」と知らせていくのだ。その音を聞いて、みんなが「春だねえ」と目を覚ましていくーみたいな話。

私これがとても好きで。好きなんですよ。

地元が田舎だったもんだから、スイセンって結構そこら辺中にぽこぽこ咲いてて、身近な植物だったんですよね。カエルが出てきたとこだけやけにしっかり覚えてるのも、多分カエルも身近で好きな生き物だからだと思うし。
それで、スイセンを見るたびに、ああ春だな、ラッパだな、ぷっぷー・・・て。
超平和な感じしません?いちいち和むというか。ぷっぷー。

それで、今まさにスイセンの時期。
こないだスーパーの生花売り場に行って、久しぶりに花でも飾ろうかな、と思ったら、あったんですよね、スイセン。白と黄色の大きいのが2輪と、小さい白いのがいっぱいのを合わせた花束。値段もお手頃。
買いましたとも。社会人パワーだからね。

買って帰って、台所の洗い場に置いてる花瓶に水張ってぶち込んだ。もっといい花の生け方があるんだろうけど、ずぼらなもんだから、とりあえず入れときゃ大丈夫か!って感じなんよね。
それで、ちょうど顔の高さにスイセンの花が来るような感じになって。うわ~いい感じ~!春~!!ってそのときは単に喜んでた。

驚いたのはこの後。洗い物してるとき、ふわって、いい匂いがした。
嗅いだことのある、懐かしい、甘い匂い。これはなんというか、実家の仏間らへんで覚えがあるぞ。

これ、スイセンの匂いか。そうだったのか。
仏壇か線香か家に染みついた匂いだと思ってた。知らんかったわ・・・。

そんなわけで、新たな学びを授けてくれたスイセンの花。
これからこの匂い嗅いだら、スイセン!って分かるな。一つ賢くなったわ~。


今日はぬくかった。昨日は寒かった。
三寒四温で春が近づいてくる。
スイセンが河原や花壇で咲いてるのをよく見る。ラッパの音は聞こえないだろうか。

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