71日間地球ひとまわり(18)スペイン、徒歩で聖地巡礼(カミーノ到着)
徒歩巡礼開始して10日目に最終目的地のサンティアゴ・デ・コンポステーラ(カミーノ)に到着した。
出発したビルバオからだと約660キロ。
歩き始めたリバデオからだと200キロ弱。
単純計算すると1日20キロ歩いた。
もっとペースを上げることもできたけれど、この後旅を続けるのでこれでよかったかな。
カミーノには10時半ごろに到着。
まずは、巡礼証明書を発行してもらうために事務所のある建物に向かった。
広場から少し歩いたところにある。
5年前に一度行ったことがあるのに、すっかり場所を忘れていた。
キョロキョロしていると、巡礼途中に一緒に歩いたメキシコ系アメリカ人の女性と会った。
彼女は一足先について巡礼証明を発行してもらったようだ。
事務所の場所を教えてもらった。
ありがたい。
彼女と別れてから事務所を目指した。
5年前に同じぐらいの時間帯(午前11時前)に到着したときは長蛇の列だった。
しかし、コロナになってからは事前登録が必要だからなのか、人も少なかった。
多分、一時期よりも巡礼者の数が減ったのかもしれない。
昨夜四苦八苦して、登録しておいてよかった。
ちなみに事前登録していなくても、事務所の前で登録してから順番に並ぶとよいみたい。
これは私が到着したときは混んでなかったからかもしれない。
列に並び10分ほど待ってから窓口に進む。
クレデンシャル(巡礼者手帳)を見せた。
出発地と日付、スタンプの押印状況が規定を満たしているかのチェックを受ける。
ここでOKだと巡礼証明を発行してもらえる(こちらは無料)。
さらに、有料で距離証明も発行してもらえる。
せっかくなので、距離証明も発行も依頼した。
写真左側が巡礼証明書、右側が距離証明書。
マグノリアの花は、巡礼途中ですれ違ったオジサマからもらった。
巡礼証明書の発行を終えて、カテドラル(大聖堂)に向かった。
5年前に来たときは、修理中だったのでこの部分はブルーシートに覆われていた。
今回全貌をはじめてみることができた。
感無量である。
広場の反対側にあるカテドラルの入り口を目指した。
長蛇の列である。
バックパックを背負ったままだとは入れないと言われたので、土産物屋で荷物を預かってもらう。
正直2ユーロはもったいないなと思ったが、宿まで片道1キロ歩く気力はなかった。コカ・コーラを飲んだものだとあきらめよう。
しかし、この判断は正解だった。
結局10分ぐらい待って中に入ることができた。
時計を見ると正午少し前だった。
中に入ると、祭壇の前に並ぶ椅子に人々は腰かけていた。
何かが始まるのを待っているようだ。
椅子に座ることはできなかったが、柱の陰の絶妙な位置を確保できた。
そして柱にもたれかかり様子を見ていた。
12時になると聖職者が入場して。
正午のミサが始まった。
みんなこれを待っていたんだな。
半時間ほどでミサが終わり、聖職者が退場する。
そのあとに、屈強な男性が数人現れる。
そして祭壇の前、高い位置に固定されていた巨大な香炉が降ろされる。
人々が今か今かと待ち構えていた行事のひとつがいよいよ始まるのである。
ボタフメイロある。
数人の男性たちが縄を持ち、この巨大な香炉を揺らすのである。
讃美歌に合わせて、ぶんぶんと揺れる香炉から芳しい香りが流れる。
これが見たくて、カテドラルにやってきた。
到着早々見ることができて、ラッキーだった。
その後、カテドラル内を見学。
ひとしきり、カテドラルの鑑賞を終えてから、預かっていた荷物を回収し、宿に向かった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?