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夢から醒めること


久しぶりに医龍を読んだ。


主人公の朝田は天才外科医で
いろいろあって

日本の病院にいるわけだけど、

その天才的な技術で人の命を救っていく。

型破りな術法に、
周りの医者からは異物扱い。


けど、そんな朝田に魅了されて
共に仕事をしている人は
自覚ないまま成長をしていく。


そのうちの1人に研修医がいて、
並の平凡くんなんだれど、


その彼が成長した中で見出した
朝田という人物を表すセリフ

「あいつを見てると
つい夢を見てしまうよ!

だけど、一人でやっていけない奴には見向きもしない!

加藤教授だろうが
僕だろうが例外はありゃしない。

朝田はヒーローじゃないんだ!

人を救うっていう目的のために
不必要と判断すれば
たとえ仲間であっても切り捨てられる。

あいつ自身は決して夢など見ない....!

だって

天才ってのは、
その道の究極のリアリストだから。


私も一度、
絶対零度を体験したことがある。

自律神経失調症になり
脳の死に目を見た。

少しだけ
人生のリアリストになれた瞬間だった。

この世は夢なんてあったもんじゃない。

死んだら無になる。
正確に表すなら
有も無もない世界に行く。
無音で真っ暗でどこまで行っても終わりはない
まるで深海や宇宙。


だけど、
「なにもない」は
「なんでもある」と同義だとも
病床で思った。

宇宙は有音で光でもあると思った。

だったら自分の可能性は無限。


自分という宇宙には
なんにも無くて
なんでも有る。


まだ生きたいと思った。
だからすべてを差し置いて徹底的に休んだ。


病気になる前は
なにごとも頑張ればうまくいく
という夢を抱いていたけれど


幸か不幸か
病気になって
夢から醒まさせてもらった。

いま考えれば悪夢だったと思う。



一度、絶対零度を経験したら
いまこうして生きている世界の温度を感じられるようになった。

前よりは格段に
がんばらなくても生きている体験もしているし、
どこか第三者、上の視点からも見られている。

世界は私が思うよりも優しかった。

今日も
自分の宇宙を泳いだり浮いたりしたい(^^)

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