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【わたしをつくる、わたし時間】秋の特別企画!家庭文庫ちゅうりっぷを訪ねて

木々の紅葉も日ごと深まり、お出かけも楽しい季節。今回のわたし時間は特別企画!いつもはオンラインで行っている絵本の読み合い企画「お気に入りの絵本と過ごすティータイム」ですが、今回はメンバーのyukoとtomokoでご自宅で家庭文庫を開催されている「ちゅうりっぷ」さんへ伺ってきました。

かわいい看板がお出迎えしてくれます。

家庭文庫って?

今回私たちが伺ったのは子どもの本の家「ちゅうりっぷ」さん。1994年からポプラ文庫継承など家庭文庫活動を長年続けていらした神保和子さんが、東京都杉並区の下井草で2016年からスタートした家庭文庫です。杉並区には8つの家庭文庫があり、それぞれがご自宅などを開放して地域の子ども、おとなのための場を提供してくださっています。

杉並区の家庭文庫はこちら!


どんなところなの?

ご自宅での文庫ってどんな感じなんだろう……ドキドキしながらチャイムを押すと、迎えてくださったのは主宰の和子さん。「こんにちは」と笑顔で玄関を開けてくださった瞬間から大きな安心感に包まれるような空間が広がります。まず迎えてくれたのは”季節の絵本たち”。この時期は「どんぐり」や「木の実」をテーマにした本が並び、子どもたちはさっそく興味津々。ご挨拶をして絵本の部屋へ、お邪魔します。

なんといっても壁一面に並んだ絵本の数が圧巻!ご自宅だけで約4,000冊のご本をお持ちだというこちらの文庫、日本の作家の作品、海外の作家の作品、人気のシリーズものや「猫」テーマ本だけというコーナーも。すべて和子さんがセレクトした御本というのも安心です。子どもたちは思い思いに気になる本のもとへ寄り、「これはなあに?」とめくりはじめます。(大人も知らない作品がたくさんあって目移りします!)「どれどれ~」と和子さんが絵本を読み始めると、その優しくも力強い声にぐっと惹き込まれるのは大人も子どももおんなじ。初めてお邪魔したのに懐かしいような、とってもほっとするひととき。色んな本を手に取って、時には木製のおもちゃで遊ばせていただきながら、気づくと1時間半があっという間にたっていました。

子どもと本に関するお悩みも、聞いてみました。

本を選んだり読んだりしながら、メンバーからの疑問もお聞きしてみました。「子どもに本好きになってもらうためにはどうしたら?」という疑問には「まずは親が読書を楽しんでいる姿を見せてあげて」。「もっと本を大切に扱ってほしいのに…」というお悩みには、「本が楽しいものだとわかれば自然に大切に扱うようになるはず」。そして「子どもが一人で本を読むにはどうしたら?」の質問には、「子どもは絵だけを追っていることが多いから、やっぱり親と一緒に読む、読んでもらうことが大切なんです」とのお答え。4人のお子さんを育て上げられた和子さんのアドバイスは堅苦しくなく、すっと腹落ちするものばかりです。和子さんはご自身のnoteでも子どもと本について示唆に富んだ発信をしてくださっています。

気になる本は貸し出しも

こちらの文庫は利用登録をすると、本の貸し出しもしてくれます。幼児教育について学び、司書のご経験も豊富な和子さんに本を選んでいただく時間は大人もわくわく。yukoさんは最近お兄ちゃんになった息子くんに、こちらの本を。

tomokoは動物園が大好きなムスメちゃんに、こちらの本をそれぞれ薦めていただきました。

そして、家庭文庫は「おとな」のためのものでも、あります。中川李枝子さんや松岡享子さんの本も一緒にお借りできたのもとっても嬉しいところ。

子どもとも、自分とも向き合える時間

あっという間に閉館時間となり、御礼をお伝えして「また来てくださいね」という言葉をありがたく頂戴しながら、ちゅうりっぷを後にしたのはお昼すぎ。お借りした本でちょっぴり重くなった荷物がなんだか嬉しいさっきまで少し曇っていた空も見事に晴れています。

ずっと気になっていた家庭文庫。”子どものための”場所だと思ってお邪魔しましたが、気づいたら本棚を拝見しながらわくわくしている自分がいて。ちゅうりっぷは「子育ての第3の場所に」をコンセプトにこういった素晴らしい場所を提供してくださっていますが、まさにそう!と実感した時間でした。

幼い子どもから、高齢者まで、の言葉が嬉しい。


主催の和子さんは家庭文庫を開催する想いをこう述べられています。

文庫を開催する日にはわたしは妻でもなく母でもなく一人の女性として地域社会に関わっているのだという自覚が、専業主婦(この言葉は好きではありません が...)の日々に新鮮な風を送ってくれるのです。そのことは家族にとってもきっと良 いことだと思います。「あなた達のためにお母さんはこんなに尽くしているのよ」なんていう恨みめいた思いは無くなり、文庫おばさんをすることで家事や育児に対するストレスも感じずにいられるのですから。

ちゅうりっぷ公式サイトより

私たち「わたし時間」の企画も子どもも、仕事も大事にしながら、「自分のための」時間も大事にしてほしい、そんな想いで日々活動をしています。子どもと過ごしながら、自分も満たされるー家庭文庫は、そんな時間を過ごせる贅沢な場所でした。次回はクリスマス企画でお邪魔したいなぁと企画中。まずはお借りした御本を楽しみたいと思います。和子さん、ありがとうございました!

tomoko



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