【第3回　お耽美ナス子】恋愛になんだか疲れてしまった人、不健康な恋愛を繰り返してしまっている人は甘々の少女漫画を読もう。

 

 

こんにちは、お耽美ナス子です。実は私、最近少女漫画を毎日嗜んでおります。アプリで読んでいるのですが、キュンキュンと課金の指が止まりません。私自身は誰かとお付き合いしたことはないのですが、恥ずかしながら大変な耳年増なので周りの方から凄まじい恋愛の話をよく伺います。

友人のA子ちゃんは「私は浮気相手だ」と言って毎日悲しそうにしていますし、B子ちゃんは「毎回セフレどまりだ」と言っていてもう恋愛に疲れてしまっているようです。もちろん幸せな恋をされている方もたくさんいらっしゃいますが、とても辛い顔をしながら恋愛をされている方もすごく多いんです。

　私は恋って本当はすごく素敵なものだと思うんです。好きな人がいて、その人に好きになって貰えないかドキドキして、ちょっとしたことがうれしくて、思いが通じ合ったら二人で少しずつ愛を育んでいって思い出がたくさん増えていく……。その間もちろん辛いこともあるけれど、とくに恋をする女の子の顔は本当にかわいくてキラキラしているものなんじゃないかって思うんですね。

　実は私、知らないアベックの様子を観察するのが好きで……。女の子の顔が本当に可愛いいんです。好きでたまらない、って感じがいっぱいのあの顔が。

　私はみなさんに、そんな恋愛をして欲しい。願わくば全ての女の子が幸せな笑顔を浮かべてほしい。そのためにも、私はみなさんに紹介したい、最高の少女漫画を。

 

　私が今まで漫画アプリに費やした努力(課金)をここでみなさんに還元させてください。それでは行きます！「お耽美ナス子が選ぶ激甘恋愛漫画5選」！！ネタバレは出来るだけしないようにしますので安心してご覧下さい！

 

 

１氷の城壁/阿賀沢紅茶

 

　これは私が大大大課金した漫画でございます！この作品の作者さんは「正反対な君と僕」という漫画も描かれているのですが、そちらも可愛くて心情描写が巧みで素晴らしいんですね……。読んでください。

　まずは最初5話ほど読んでみてください。「あれ？なんか、暗くない？」と思うはず。そうなんです、ちょっと暗いんです。登場人物全員、やや闇を抱えてます。でも「リアルな高校生」って結構そうなんですよね。家族のこと、自分のアイデンティティのこと、周りとの関わり方にすごく戸惑う時期じゃありませんか？それが本当に上手に描写されています。

　この作品に出てくる「雨宮湊」という男の子、最初はすっごく嫌だったんです。「一人ぼっちの人に話しかけて、仲良くなって、それで気持ちよくなってる人ですね　相手の事が好きなんじゃなくて、いろんな人と仲良くできる自分が好きな人、一番嫌い」と思っていて。だからこそ私は、はじめ雨宮湊と主人公の確執を描く後味の悪い青春漫画なんじゃないかと勘違いしていました。その雰囲気が1話から10話くらいまでずっと続きます。かなりモヤモヤします。

 

　私の推しポイントは「とにかくリアルなこと」。高校生の時の柔らかくて傷つきやすくて勘違いしやすくて上手く振舞えなかったあの頃が、鮮やかに蘇ってしまう漫画です。(私には蘇る高校時代はないのですが……)

　登場人物全員が全力で、不器用で、だからこそ私はこの漫画を読んで何度も何度も泣いてしまいました。

 

　もちろん、ドキドキもしますし、あま～～～～～！！！ともなりますので、ぜひ読んでいただきたい一押しの作品でございます。

 

 

2　思い、思われ、ふり、ふられ/咲坂伊緒

 

 

　映画化もしましたし、アオハライドの作者さんの次の作品でもあるのでご存じの方も多いかた思われます。個人的にはアニメ版の「思い、思われ、ふり、ふられ」の主題歌がBUMP OF CHICKENの「Gravity」なのが完全に解釈一致でしかないんです。みなさん、これでわかって頂けませんか？「BUMP OF CHICKEN」の曲に負けてない少女漫画なんです。本当に、私は今Gravityを聴いて涙目になりながらこれを書いています……。御託はいいから読んでほしいんです……。



　これはあくまで解釈なんですけれど、この登場人物たちの恋愛は本当に素敵で綺麗でドキドキして、でもなぜだか「永遠」を感じさせないんです。もしかしたら彼らはこの先もずっと親しくお付き合いしているかもしれないけれど、他の人と結婚したり、別々の未来を歩いているかもしれないということが何故だか容易に想像できる。この「思い、思われ、ふり、ふられ」で描かれている彼らの恋愛と友情は高校時代の刹那的なきらめきなんですね。彼らの成長過程で、こんな物語があったんだ、という感じ。だから、作中で使われる「ずっと一緒にいようね」の言葉がすごく重いし、切なく感じてしまいます。別に別れを匂わせるような描写は何一つないし、彼らはすっごく幸せなんです。でも、なぜか刹那の切り取りがなされているような感じがすごくあるんです。（彼らが作中であまりに「高校生」らしく眩しい成長を遂げているからかもしれません。彼らはこれからもどんどん変わっていくし成長を続けていくんだろうなと思ってしましました）

 

　それを踏まえるとGravityの歌詞の「今日が明日　昨日になって　誰かが忘れたって　今君がここにいることを僕は忘れないから」という部分が私にはすごくすごく響いてしまうんです……。ときめき成分も最高なので読んでください……。両片思いフェチのみなさんも大歓喜のはずです。

 

 

3　みにあまる彼氏/ほしの瑞希

 

　広告で見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか？最初の方では彼氏の愛情が激重で私は正直引きました。彼氏に全然魅力を感じなかったし、正直に言ってしまうと途中に出てきた当て馬役っぽい男の子のほうが全然魅力的だと思っていました。

ただ、気が付けばそんな激重彼氏が癖になっている自分がいました。激重で激甘で、ちゃんとご都合主義なところもあるTHE少女漫画。安定感抜群だけど起伏のある二人のやりとりをみるのが本当に楽しい！！こんなに愛してくれる激重彼氏がほしいと思ってしまう事間違いなしです。

ラストも少女漫画らしくて本当に最高なので「少女漫画で気持ちよくなりたい、こってり嫌になるほど甘い成分を摂取したい」という方は必見です！

 

 

4　ふたりで恋をする理由/ひろちひろ

 

　男の子のお顔が美しく、発言や仕草もどんぴしゃりに素敵な漫画です。読んでいるときに思わず声を抑えきれませんでした。かなり気持ちの悪い「ウッ……」という声をあげながら読んでしまいましたので、1人で読むことはお勧めしません。

 

　対照的な男の子が出てきます。たいてい、少女漫画における当て馬役の男の子って「当て馬だな～～」という感じがすごいんですけれど、この漫画は正直誰が当て馬なのか分からないくらい男の子のキャラクターが魅力的でした。「主人公が誰と付き合うのか分からない」って新しい展開じゃありませんか？だからこそ「男の子のほう」にもすごく感情移入してしまって、振られてしまう男の子のことを「当て馬だ」なんて一切思えないんですよね。彼らが主人公の女の子の仕草ひとつにドキドキしたり落ち込んだりしているのが痛いほどよく分かりました。

 

　最大の推しポイントは、登場人物たちの「好きな気持ち」の表現力！！「心の真ん中にいる人になりたい」とか「気持ちもなにもかも　あげられるもの全部　この人にあげたい」とか本当に本当に、相手を思うことの素敵さが伝わってきます。

　細かいところの描写もすごくて、指先だとか、言葉のひとつひとつとか、表情とか、そういったところ全部から「好き」が伝わってくるんです。人に愛されるってこういうことなんだ、人を愛するってこういうことなんだ……と思って涙を流していました……。「好き」ってなんだろう、と思ったら読んでほしい漫画です。物語の全部で、全力で「好き」が描かれています。溺れてください！！！

 

 

 

5　素敵な彼氏/河原和音

 

　みんな大好き河原和音さんの作品です！高校デビュー、青空エール、魅力的なキャラクターを描くことがすごく上手な方なので、登場人物全員大好きになってしまいます。

 

　この素敵な彼氏、は「彼氏」というものに漠然とあこがれている主人公ののかが、桐山くんという男の子に失礼なことを言われるところから物語がはじまります。二人の掛け合いがひたすら面白くて可愛いのですが、桐山くんの謎な行動に「こいつはなんなんだ？ののかのことが好きなのか？好きじゃないのか？」と悩みながら読んでいました。

　ののかちゃんは自分の気持ちにも相手の気持ちにも鈍感だし、桐山くんは分かりづらいしで、なかなか二人は前に進まないんですけど、そんな様子を見ているのがもどかしくて可愛くて……。いわゆる「両片思い」の期間がすごく最高な描かれ方をしているので「両片思いフェチ」の方はぜひごらんください。

 

　あと、桐山くんがひたすらかっこいいです。いわゆるキラキライケメンタイプではなくて、ずっと無表情だし何考えてるか分からないんですけれど、淡々としているけれど優しくてこなれている彼にクラッと来てしまうかたも多いと思います。私はクラッときましたが、私はこの人に大好きになってもらえないんだろうな、どうせこの人と付き合っても「私のこと本当に好きなのかな……。もういい別れる！」と思ってしまうだろうな、と考えて終了しました。こういう「何考えてるか分からない人」「本当に私のこと好きなのか分からないと言われそうな人」ってモテますよね。

 

 

 

 

 

　以上でございます。ただただ好きを語ってしまったので恥ずかしいのですが、ここまで読んでくださった方ほんとうにありがとうござました。私はこれからも少女漫画課金ライフをエンジョイさせていただきます！