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泣けないカラダ

元気ぶるわけでもなく、過剰に感傷的になる訳でもなく、ただ感じたことを感じたままに、誰のためでもなく書くことで、もしかしたら心が癒されるかもしれないと思って、つれづれと書いていってみることにする。

小さい頃から人知れず泣いていることが多かった。悲しいことがあると、誰にも気づかれないように、お風呂の中や自分の部屋のベッドに潜って、静かにしくしく泣いていた。

二十代の半ば頃から感受性がビンビンになって、何を見ても何を聞いてもすぐに感動しては泣いてしまうようになった。その涙は小さい頃とは違っていい涙だ。悲しみの涙は減っていって、喜びで泣くこともあったし、素晴らしい映画に感動して、救いの涙を流したこともあった。

じゃあ今はどうかというと、泣けない体になってしまった。心が変わってしまったんじゃない。泣くと感情が揺れ動くから、それが刺激になって疲労の病気の症状が悪化して、3時間は寝込んで動けなくなるからだ。頭も回らなくて、脳みその中に閉じ込められたみたいに言葉も話せなくなってしまう。そしたらもっと泣きたくなってしまう。泣いたことすら後悔して、苦しみの中で静かに感情を抑えて体が良くなるのを待つだけだ。そんな時間は、最初に泣きたかった時よりもっと泣きたい時間だから、自分で自分を苦しめないために、私は泣かないことにした。

最初の頃は泣きたいのを堪えて、一粒二粒、凝縮された涙を流していたけど、そのうちに感情を動かさないことに慣れて、何事にも感動しなくなった。20代の多感な頃は本当に楽しかった。今の私は30代になったから感情がなくなったとかそんな一般的な話はなくて、そもそも26歳で人生は止まったままだし、ただただ病気によって体だけでなく感情すらも自由にできなくなってしまった。

ってこんなことを言っていたら、また泣きそうになるから、すごく我慢して泣かないようにして、私は何も悲しくないふりをして毎日を笑顔で生きている。

こらえにこらえた涙が両目から一粒ずつこぼれる時、私はなんだか役者みたいだなと思ってちょっとだけ面白くなる。無理やり絞り出した涙も、こらえにこらえて流れた涙も、外から見たら同じ二粒の涙。

泣けない体になってしまったけど、笑えない体になった訳ではないから、せめて沢山笑うために、明るくて夢があって、心がワクワクするようなものに触れていたいと思う。

だけど二粒だけ今日流した涙も悪いものではなかったかもね。





HAPPY LUCKY LOVE SMILE PEACE DREAM !! (アンミカさんが寝る前に唱えている言葉)💞