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バストや乳首の大きさ、色に「ふつう」はあるの?色や印象が変わる原因は?【医師監修】

1、気になるバストや乳首…どうやって悩みを解決すればいい?

思春期を迎えると一気に発達していくバスト乳首膨らんだバスト大きくなった乳首は女性らしさの象徴でもあり、入浴や着替えのたびに「身体の成長」を実感するもの。

しかしバスト乳首大きさは人によって違うからこそ、悩みが尽きないものですね。人には相談しにくい悩みであるため、バストが小さい乳首の色が濃い、といった悩みがコンプレックスとなり、自分に自信が持てなくなってしまうこともあるでしょう。

そこで今回は、バスト乳首の疑問について詳しく解説します。

2、女性のバストと乳首はどうして思春期になると発達するの?

わたせいバスト

バスト乳首は女性らしさの象徴であると同時に、性的な部位でもあります。実際、乳首性感帯のひとつであり、刺激を与えると快感を覚えることができます。

しかし、バスト乳首は本来、赤ちゃんの授乳に必要な器官です。バスト乳首が大きくなるのは将来の授乳に備えて準備が始まっているということ。
まずは、女性のバスト乳首の構造と役割について詳しく見てみましょう。

バストの変化する時期
女性のバストが膨らみ始めるのは10歳前後初めての生理が来る1年ほど前から乳首の辺りを中心に膨らみが目立つようになります。

そして、バストはどんどん大きくなり、初めての生理を迎える頃には膨らみが横に広がって、バスト全体が大きく成長するのです。

その後、3~4年かけて成人女性とほぼ変わらない立体的な丸みを帯びたバストになっていきます。

このようにバストが大きくなるのは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンが「乳腺」に働きかけて発達し、脂肪組織蓄積していくからです。

乳腺とは、母乳を製造する組織のこと。バストにはブドウの房のような形をした乳腺が多数あり、思春期になると将来の授乳に備えて急激に発達するのです。

バストは脂肪でできている…と耳にしたことがある方も多いと思いますが、正確には少し違います。
乳腺が発達すると、乳腺組織のあいだに脂肪が蓄えられる」が正しい説明です。バストが柔らかいのは他の部位よりも多くの脂肪が蓄積しているからなのです。

・乳首は色も変化していく?
思春期になるとバストだけでなく、乳首も大きく発達していきます。乳首は皆さんもご存知の通り、性感帯のひとつ。ですが、授乳をする際に赤ちゃんがくわえる部位でもあります。

乳首の先端には母乳が放出される穴があり、乳腺で作られた母乳乳管と呼ばれる細い管を通って乳首の穴まで到達します。そして赤ちゃんが吸いこむと母乳が放出されるのです。

乳腺が母乳製造所とするならば、乳首は赤ちゃんのおしゃぶりといえるでしょう。
乳首バストが発達するのと同じように大きくなっていきます。

子どもの頃はほとんど膨らみがなかった乳首も初めての生理を迎えて3~4年が経つと、ブラジャーなどを着用しなければ衣類の上からも目立ってしまうようになります。

また、乳首は発達するにつれて色が変化していくのも特徴のひとつです。思春期を迎えた時期の乳首は薄いピンク色

わたせい_メラニン_バスト


しかし、女性ホルモンの分泌量が増加していくと、乳首を覆う皮膚にはメラニン色素が多く作られるようになり、徐々に色が濃くなっていきます。さらに、乳首の周囲を丸く取り囲むように「乳輪」が形作られます。

乳首や乳輪の色は個人差が大きく、成人してもピンク色の方もいれば色素沈着があり、茶色っぽくなる方も少なくありません。

3、バストと乳首の悩み…どう解決すればいい?

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思春期になると急激に発達するバストと乳首ですが、悩みは絶えないものです。お友達のバストや乳首をよく観察する機会もありませんので、どのようなバストや乳首が「正しい形、大きさ、色」なのか分からない方も多いはず。しかし、バストや乳首には個人差がありますので「正しい形、大きさ、色」はありません。

とはいうものの、バストや乳首のコンプレックスはできれば解消したいもの。みなさんが抱えやすいバストや乳首の悩みの解決法をご紹介します。

・バストが小さい…揉むと大きくなるって本当?
バストのサイズは蓄積した脂肪組織の量やバスト周囲の筋肉量などによって大きく異なります。脂肪の量は「体質」でもあるため、個人的な努力のみで量を増やすのは難しいのです。

揉むと胸が大きくなる」と聞いたことがある方も多いと思いますが、単純に揉んだからといって脂肪の量が増えるわけではありません。ですが、胸を大きく揉むことで滞ったリンパの流れが改善し、皮膚や筋肉に張りが出ることでバストアップしたように見える可能性はあります。

また、乳腺組織は大胸筋と呼ばれる筋肉にくっついた状態となっているため、大胸筋を鍛えるとバストが持ち上がってサイズアップを実感できることも。
大胸筋を鍛えるにはダンベル上げ腕立て伏せが理想的ですが、両方の手のひらを胸の前でくっつけて力を入れては抜くという手軽なエクササイズもおすすめです。

・乳首の色が濃い…どうすれば薄くなる?
上述したように、乳首の色が濃くなるのはメラニン色素が沈着するためです。その原因として挙げられるのは女性ホルモンの分泌アップですが、メラニン色素は衣類などによる摩擦が原因で産生量が増えてしまうことがあります。

できるだけ黒ずみを減らすには、思春期になって乳首が発達して衣類と擦れるようになったら、スポーツブラジャーなどを着用して乳首への刺激を避けるようすること。

黒ずみが気になるからと言って入浴時にゴシゴシ洗ってはいけません。乳首は非常にデリケートですから、よく泡立てた石鹸をつけて滑らせるようにやさしく洗ってあげることも対策方法のひとつです。

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最近では乳首に蓄積した古い角質汚れを洗い流す石鹸もあります。肌表面の汚れを落とすことで清潔感のある見た目を目指せます。

4、バスト、乳首の形、大きさ、色は個性のひとつ!

バスト乳首は女性の象徴でもあるため、形・大きさ・色コンプレックスを抱く方も多いでしょう。しかし、バスト乳首の状態は個人差が大きく、個性のひとつであるとも考えられます。
バストが小さい、形がいびつ、乳首の色が濃い…、などさまざまな悩みもあるでしょう。ですが、バストや乳首は本来、授乳を行うための大切な器官です。

見た目にとらわれず自分に自信を持つことも大切です。悩みが気になるあまり、誤ったケアを続けるとバストや乳首にダメージを与えてしまうことも少なくありませんので注意しましょうね。

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・医師監修:成田亜希子先生
一般内科医として幅広い分野の診療を行っている。
保健所勤務経験もあり、感染症や母子保健などにも精通している。
日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会、日本健康教育学会所属。



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