ブルックリンのデリでの学び
ニューヨーク留学中、ある日ブルックリンのプロスペクトパーク付近の友達の家でホームパーティーが催されていた。僕は着いたころにはもう、皆んな楽しそうに酔って踊っていた。
屋上でもレゲエやヒップホップが流れていて瓶ビールを片手に語り合ったり、時にはみんなで踊ったり、良い夜だったな。
ホームパーティーが一旦お開きになり、同じブルックリンだけど少し離れたウィリアムズバーグにて別の友達が飲んでいるのは聞いて向かうことにした。
ただ小腹が空いていた僕らは、近くのデリによることにした。
バーガー屋とガソリンスタンドが併設されているデリが近くにあり、チャリンと音が鳴るドアを押して中へ入った。僕は割と酔っていた。
どうしてもコーラが飲みたくなった僕は、飲料コーナーの前でじっとコーラを眺めていた。性格に言うと、コカコーラとペプシの並びを見つめていた。
どっちにしよう。。
その時、隣にきた友人が、「どうしたの?」と声をかけた。
僕は、コカコーラとペプシで迷っている旨を伝えると、
友人は、
「どっちも飲めばいいじゃん」
と一言。
僕は少しびっくりしたが、そうか、どっちを選ばないといけないルールなんてないんだ。
ということに気づいた。僕は両方のコーラとパニーニ(サンドイッチ)を買った。
その時初めてコーラを飲み比べした。わずかに味が違うが、両方に良さがあった。
コカコーラの方は重厚感があるのに対し、ペプシはキリッとしていてビールでいうアサヒスーパードライのような感じを受けた。
その時色々な考えが頭をめぐる。
世の中、どっちかを選ばないといけないと思い込んでいることは多いのかもしれない。
そしてその思い込みから脱却することで新しい気づきがあることもあるのだと。
例えば僕はライターや編集者として働いた後、サラリーマンになった。サラリーマンになったなら、その仕事のことだけ考えるべきだという思い込みがあったのも確かだ。
そうではなく、自分ができることに対しては、どっちに絞る必要はないんだと思い、今もこの文章を書いている。
もちろん両方を選ぶことで過剰に社会に悪い影響を与える場合は考えたほうが良い。
僕はコーラを両方飲み切ったが、飲みきれないときは食品廃棄になってしまう。
その時はどっちかにしよう。
でも違うタイミングでは違うものを選んでもよいのかもしれないね。
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