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Nadia
2020年5月25日 00:00
ワシャワシャとうるさいセミの声の中。黒い二つのランドセルに、少し遅れて赤のランドセルがついていく。「それくらいのケガなら明日には治ってるよ」「それは岳だけだろ」「そんなことねぇって」いつもの自動販売機に立ち寄る。お金を入れて、自動販売機の下段に並ぶ飲み物を一つ一つ指さしながら、どれにしようかな、てんのかみさまのいうとおり、これだ!と叫んで、一人が缶ジュースを買った。続けて、もう一人も自動