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仕事がなかった期間のメンタル状態

こんにちは!
今日のお題は「仕事がなかった期間のメンタル状態」です。

質問者の方からの質問はこちら↓
「今年6月までの仕事(練習)がない期間のメンタル・モチベーションの保ち方について」

以前から僕の記事を読んでくださっている方たちはご存知だと思いますが、昨年のパンデミックにより、僕は仕事を失いました。
約1年3ヶ月、本業であるシルクドソレイユアーティストとしてのお仕事がなかったのですが、その期間の僕の「気持ち」について今日は書いていきたいと思います。

仕事を失ってから…

本来、僕たちのショーは2020年3月20日にオープンする予定でした。
仕事を失ったのは、その3日前である3月17日。

半年ほどかけて制作してきたショーがやっとオープン!となっていたところでのコロナウイルス。
非常に残念な気持ちでいっぱいでしたが、3月17日の時点では、「ひとまず2週間仕事を止める」というだけの通達だったのです。
そのため、当時の僕は“仕事を失った”とは思っておらず、「いいお休みをもらったと思っていろいろなことに取り組んでみよう」と、前向きな気持ちだったのです。

もちろん、仕事が2週間で再開するわけもなく、1ヶ月、2ヶ月…と再開の時期が伸びていったのですが、数ヶ月は問題なく過ごしていました。

その証拠に、以下のような記事を5月に公開しています↓

仕事が止まってから、YouTubeを始めたり、Zoomで新体操ファンの方と交流をしたり、オンライン大会を企画したり…。
とにかく与えられた時間を有効活用するためにいろんなことをしました。

人の輪が広がったし、新しい経験もできたし、時間も有効活用できたしで、この時はすごく楽しく「何もすることがない時間」を過ごせていました。

数ヶ月すると…

オンライン大会などの自主企画イベントが終了した頃から、人と関わって何かをする機会が徐々に減っていき、次第に自分の中で活力が失われていきました。

会社から生活補助のお金は出ているものの、かなり節約してもプラマイ0になるくらいのギリギリの生活。
日本に帰りたくても、仕事の再開時期がわからないから帰れない。
不要不急の外出は禁止されているため、広い部屋にひとりぼっち。

こんな状況で毎日を過ごしていたため、不安や寂しさに押しつぶされそうになっていました。

今日のお題には、「メンタル・モチベーションの保ち方」という言葉が入っていましが…
正直にいうと、保てていませんでした。

生きる目的や目標を完全に見失い、ソファーに寝転がったまま何もせずに1日が過ぎるなんて日もありました。

家の中、しかも海外という限られた環境で一人でできることの限界を迎え、何をしたらいいかがわからなくなってしまったのです。

認める

新体操で輝かしい成績を残した凄い選手。
海外で活躍する人。
発信を頑張っている応援したくなる人。

皆さんの目に、僕という人間がどういう風に映ってるいるかは僕にはわかりません。

僕はよく、周りの人に「真面目な人」という印象を持たれがちです。
いつでも頑張っている。
いつでも努力している。
いつでも全力。
こんなことをよく言われますが、現実の僕はもっと弱いです。

頑張り続けることは苦手だし、一つのものに対して四六時中努力することもできません。

運動を全くしない日もあれば、体に悪いものを食べ、お酒を飲む日だってあります。
眠たくなりがちなので、昼寝もよくします。
ちゃんと人並みの休憩はしています。

確かに、周りの人が僕に対して持つイメージ通り、僕は毎日何かしら努力をしようと頑張っています。
しかし、その一方で、何もしない/何もしたくない自分を認めてあげることもしているのです。

失業中に僕が掴んだもの。
それは、「メンタル・モチベーションの保ち方」ではなく、「メンタル・モチベーションが保てない自分の認めてあげ方」だったのです。

目的や目標を見失い、自分ができることの限界を迎えた時、頭の中では「時間がもったいない…何かしなければ…」と思っていても、体は全く動いてくれませんでした。

焦りとは裏腹に動いてくれない体。

そんな状況の自分を助けるためには、自分に素直になり、自分を認めてあげるしかありませんでした。

認めてあげるまでにはすごく時間がかかりました。
1年以上かかったかもしれません。

しかし、認めてあげられるようになってからは、すごく気持ちが楽です。

頑張るために、誰かに声をかけて一緒に取り組む。
頑張るために、周りの人に決意を宣言する。
頑張るために、栄養ドリンクを飲んで体に鞭を打つ。

時にはそうやって方法を考えて頑張ることも必要でしょう。
しかし、時には「頑張れない自分」を認めてあげることも必要なのかもしれません。
踏ん張るところ、踏ん張らないところをしっかりと見極めて、適度な休憩を取りながら生きていきたいですね。

まとめ

この記事の執筆をきっかけに、自分が去年書いた記事を読み返していました。
その中で見つけたのがこちら↓

年末に書いたものですが、今日の内容にぴったりのものだと思います。
この時の自分は、ショーが再開し、舞台の上に立っている自分なんて微塵も想像できていませんでした。
最後あたりで「今は耐え忍ぶ」という言葉を使っていましたが、もうその時間は終わり、次はその経験を生かして上へ上へと進んでいく時間です。

毎日の地道な努力は忘れず、しかし、自分を休ませることも忘れず。
これからも頑張っていきたいと思います。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございました!
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明日は「もしもう一度演技をするなら」です!
ではまた明日!

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井藤 亘(いとう わたる)

🇺🇸フロリダ ディズニーワールド常設ショー
Cirque du Soleil 「Drawn to Life」
男子新体操アーティスト🤸‍♀️

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名古屋市立原中学校ー埼玉栄高校ー青森大学ーシルクドゥソレイユ

3歳から男子新体操を始め、中学校3年生時の全日本ジュニア出場をきっかけに、埼玉栄高校へ進学する。
骨折などの大きな怪我を克服しながら3年時にインターハイで団体優勝し、名門・青森大学へ進学。
大学では、全日本選手権・全日本学生選手権ともに4連覇を果たし、4年時には主将も務めた。
卒業後は、幼児・小学生を対象にスポーツ指導をしていたが、パフォーマーとしてイベント出演したことをきっかけにシルクドゥソレイユのオーディションを受け合格し、渡米。
現在はパフォーマー業を行いつつ、男子新体操の普及を目標に様々な活動に取り組んでいる。 

【実績】
 ・インターハイ団体優勝 
 ・全日本学生新体操選手権大会団体4連覇 
・全日本新体操選手権大会団体4連覇
【出演】
・東京テレビ「年忘れにっぽんの歌」鳥羽一郎コラボ 
・TBS「音楽の日」三浦大知コラボ 
・BS11 ドキュメンタリー「ザ・チーム 勝利への方程式」
・Avex主催「STAR ISLAND」サウジアラビア公演 
【資格】 
・中学、高等学校第一種教員免許状 
・日本スポーツ協会公認スポーツリーダー

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眠れない夜に

20年以上続けてきた「男子新体操」というスポーツをより多くの人に知ってもらうため、日々活動をしています!! 頂いたサポートは、今後の活動費、またはその勉強のために使わせていただきます!🙇‍♂️✨ また、サポートとともに記事のリクエストも募集しております。