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ダンスが持つ教育的価値は高いと感じた話

こんにちは。
ついに7月になりましたね。

僕、今月からダンス教室でのアクロバットレッスンを担当することになりました。
担当は3クラスあるのですが、2クラスは一般的な集団アクロバットレッスン。
そして残りの1つは「アクロバットムーヴクラス」と呼ばれる、ダンスとアクロバットを融合させたものを指導するクラスです。

それは、すごく簡単に言ってしまうと「一般的なダンスクラス」です。

僕たちの持ち味であるアクロバットを振り付けの中に取り入れたダンスを子供達に指導するわけですが…
やっぱダンスってすごいです。

子供の感受性が高まっていくのが目に見てわかる。

元気いっぱいに全力でダンスに取り組む子供たちを見て感じたことがあったので、今日はそれについて書いていきたいと思います。

感情の捉え方

本日の記事ではタイトルの中に「教育的価値」というワードを入れました。

読んで字の如く、そのものが教育としての価値を持っているかどうかという意味なのですが、ダンスは子供の感受性を高めるという点においては非常に教育的価値の高い習い事だと思います。

なぜか。

「表現する・表現を受け取る」という行動が頻繁に行われるからです。

ダンスを始めたての時は誰もが
「この動きはどうやって動くんだろう」
というところからスタートします。

しかし、ダンスという行動に徐々に体が慣れてくると、
「この動きはどんな気持ちの動きなんだろう」
ということを考えるようになります。

「悲しい感じ。」
「寂しい感じ。」
「嬉しい感じ。」
「怒っている感じ。」

先生から伝えられる感情はそこまで多くはありません。
日常生活の中で感じる感情を大枠で伝えるだけです。

しかし、その「〇〇な感じ」と合わせて先生の動きを見てみると、そこには微妙なニュアンスの差異があることに徐々に気づいてきます。

寂しい寄りの悲しいなのか、怒り寄りの悲しいなのか。
楽しい寄りの嬉しいなのか、幸せ寄りの嬉しいなのか。

はたまた、
その悲しいはどのくらい悲しいのか?
その嬉しいはどのくらい悲しいのか?

色は?
形は?
温度は?

そんなふうに感情を捉えるようになってきます。

そうしてたくさんの感情を雰囲気やイメージで捉えながら体で表現をしていくわけですが、この繰り返しが子供の感受性を豊かにすると僕は信じて止みません。

例えるならば、色のバリエーションが増えるようなものです。

最初は4色だけの色(感情)からスタートして…

色相環のようになり…

最終的にはさらに細かくなる。

こんなイメージです。

そのメリット

「感情を細かく繊細に捉えられるようになると何がいいのか?」

そこを書いてこの記事を締めたいと思います。

この問いに対する答えは、
「コミュニケーション力が高まる」
だと僕は思っています。

持っている感情の種類が多いと、発信と受信の両方が上手になる。
身振りや表情、声色など多くの媒体を使って自分の感情を的確に伝えられるようになるし、同じく多くの媒体を使って相手の感情を的確に受け取れるようにもなります。

これにより相手の感情とのぶつかり方を探れるようになります。
自分の出方次第で、相手の感情を高めたり、鎮めたり、奮い立たせたり、同調させたり。
時には自分という人間をしっかりと主張したり。
双方が気持ちいいと思えるコミュニケーションの取り方ができるようになるのです。

今は「自分らしさを追い求めることがカッコいい」とされる時代であり、自分の主張はしっかりとできても他人の主張を受け入れられる人が少ないように感じます。(というか興味がない…?)

これはとっても悲しいことです。
だって、相手の主張を飲み込めない人は自分の主張を飲み込んでもらえませんから。

ギブファースト(give first)という言葉がありますが、コミュニーケーションはまさにそれが大事です。
いかに相手の主張を飲み込んで、自分の主張を受け止めてもらうか。

つまり、「相手の主張を飲み込めるだけの感受性が自分の中に備わっているか」ということが肝なのです。

そして、それを自然と身につけられるのがダンス。

ダンスは偉大です。

どれほど偉大であるかどうかは、子供たちの目を見ればすぐにわかるはずです。
ついさっきまでキャーキャーと走り回ってふざけていた子が、曲がかかった瞬間にキリッと表情を変えて全力で動き出す。
場面に合わせて声を出す。
全力で表情を作る。
全力で表現をする。

技術は未熟でも、未熟なりに全力でその感情の中に入り込んで体に出力しているのが手に取るように感じられます。
その経験の1つ1つが子供の感情を豊かに、細かなものにしていきます。

ダンスは偉大です。

まとめ

いやー、僕が感じた子供達のパワーの強さを読者の皆様にもぜひぜひ見てもらいたい😭

本当に素晴らしいんです。

感情に入り切って全力で表現しているその姿は本当にカッコいいし、美しいし、パワフルだし…。
鳥肌が立つんです、それを見ていると。

そんな子供達のパワーに負けないよう、僕も全力でぶつかっていきたいと思います。




井藤 亘(いとう わたる)
名古屋アクロバットスクール

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名古屋市立原中学校ー埼玉栄高校ー青森大学ーシルクドソレイユー株式会社bakuten

3歳から男子新体操を始め、中学校3年生時の全日本ジュニア出場をきっかけに、埼玉栄高校へ進学する。
骨折などの大きな怪我を克服しながら3年時にインターハイで団体優勝し、名門・青森大学へ進学。
大学では、全日本選手権・全日本学生選手権ともに4連覇を果たし、4年時には主将も務めた。
卒業後は、幼児・小学生を対象にスポーツ指導をしていたが、パフォーマーとしてイベント出演したことをきっかけにシルクドソレイユのオーディションを受け合格し、渡米。
在米3年半、計650回以上のパフォーマンスをした後、帰国。
現在は自身のアクロバット教室を運営している。

【実績】
・インターハイ団体優勝
・全日本学生新体操選手権大会団体4連覇
・全日本新体操選手権大会団体4連覇
【出演】
・Cirque du Soleil「Drawn to Life」
・Avex主催「STAR ISLAND」サウジアラビア公演
・大阪ガス主催「10歳若がえりセミナー」講師
・Athlete Business United 「人に伝わる文章術講座」講師
・東京テレビ「年忘れにっぽんの歌」鳥羽一郎コラボ
・TBS「音楽の日」三浦大知コラボ
・BS11 ドキュメンタリー「ザ・チーム 勝利への方程式」
【資格】
・中学、高等学校第一種教員免許状
・ビジネスアスリート2級
・日本スポーツ協会公認スポーツリーダー

20年以上続けてきた「男子新体操」というスポーツをより多くの人に知ってもらうため、日々活動をしています!! 頂いたサポートは、今後の活動費、またはその勉強のために使わせていただきます!🙇‍♂️✨ また、サポートとともに記事のリクエストも募集しております。