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新体操ルール解説(1)

こんにちは!
こちらは12月6日16時です!

本日の話題


今日は、1週間に一度の新体操dayですが、これから少しずつ新体操のルール解説をしていきたいと思います。
ということで、今日は超超入門編!
「構成と実施って何?」
です。

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新体操は2015年度から団体個人ともに20点満点採点にルールになりました。
それまでは個人競技は10点満点だったのですが、選手の能力・演技をより細かく採点するために20点満点に変更されました。
新体操の採点は減点式で、個人競技の一部の加点を除いて全て満点から減点していく採点方式です。
ここからの話をわかりやすくするために、簡単に言い換えます。

まずは2つの種類を理解しよう!

選手は演技が始まる前、
・構成点10点
・実施点10点
を持って演技を開始します。


演技を終了した時点で、減点された構成点と実施点を合わせた点数が、決定点となります。

つまり…。
・構成点
10-3.5=6.5
・実施点
10-4=6

・決定点
6.5+6=12.5

となるわけです。
では、それぞれが採点するポイントを見ていきましょう。

構成点


電光掲示板では「D」と表示されることが多いです。
「Difficult」(難しさ)のDです。
つまり、その演技はどのくらい難しいことをやっているかなどの演技構成に関する採点をする項目になります。

・演技に入れなければならない動きが入っているかどうか
・演技に入れなければならない難度の数が足りているかどうか
・行なった技の難度はどのくらいのものなのか
・演技に入っている動き(手具操作も含む)のバリーションはどのくらいあるか
・演技の辛さ(運動量)はどのくらいのものなのか
・その人にしかできない独創性がどのくらいあるか

それらを規定の減点方法によって採点していきます。
具体的な減点項目は↓
・決められた難度が入っていない
・独創性にかける演技
・運動量にかける演技
などなどです。

「運動量」に関しては、新体操の採点において一番重視されているポイントなので、また後日解説します。

実施点


こちらはよく「E」と表示されます。
「Execution」(実行)のEです。
こちらは、演技を行った時の出来栄え点と呼ばれています。

つまり…。
・手具を落としてしまった
・着地で尻餅をついてしまった
・つま先を伸ばすべきところで曲げてしまった
・6人同時に行う動きが揃わなかった

などなど、実際の失敗を減点する項目です。
そのほかにも
・動きに硬さを感じる
・かかとが上がっていない
・演技の流れがスムーズじゃない
・動きの中で通さなければいけない腕の軌道をとっていない
など、細かいこともここから減点されます。

まとめ


さて、だいぶ簡単に説明しましたがいかがでしたでしょうか。

実際、審判は「構成審」と「実施審」の2種類に別れており、それぞれの項目を専門的に採点しております。
片方は、演技そのもの内容を採点。
片方は、演技を行った時の失敗を採点。
この言い方ならわかりやすいかな…?

これからルール解説シリーズは続けていきますので、ここがわからない!ということがあれば、Twitterのメッセージでも、こちらのコメントでもどこからでも送ってください!
ではまた次回!

井藤 亘(いとう わたる)

・シルクドゥソレイユアーティスト(Cirque du Soleil)

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Instagram:@wataru_cirque

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