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就活する前に知っておきたいこと。

こんにちは!

昨年の秋頃に日本に帰ってから、小さい頃からお世話になっている先輩のバク転教室のお手伝いをさせてもらっています。
最近はその関係でいろんな書類に目を通すことがあるのですが、「働く」ということに関して自分が知らないことが多すぎて驚いている井藤くんです😅

「こういうことを学生のうちに知っていたら、会社選びはもっと違った目で見てたかもなぁ。」
なんて思ったので、今日はそのことについてお話ししていきます。

学校の就職支援

僕の大学では、必修科目の一つとして「就活実践演習」という授業がありました。
3年生の後半〜4年生にかけてするものだったかな…🤔
あまりしっかりとは覚えていませんが…。

卒業から2年経った今、改めてその授業のことを考えると、「あの授業役に立ったのかなぁ。」というのが正直な本音です。

教えてくれるのは「自分の長所の見つけ方」とか、「面接マナー」とか、「ディスカッションの仕方」とか…
もちろん、”実践演習”というだけの実践的な内容ではあるのだけれども、それはあくまで「会社に入るための練習」であって、「会社とは何か?」を知ることができるものではありませんでした。

・会社ってどういうシステムでできているの?
・従業員はどういうルールで働くの?
・給与や労働時間の設定はどういう種類があるの?

なんていうことを少しでも知っていれば、就活をするときにもっと会社を選ぶことができたかもしれません。
他の学生がどう感じていたかはわかりませんが、僕は「就活実践演習は就活に対してすごく焦らされた授業だったなぁ」と思っています。
作法や服装、面接の受け答えを指導され、周りの学生の雰囲気にも流され、わかっているようでわかっていないような就職先を選ぶ。
こんな感じでした。

こんなことを言えば、
「就職の勉強をしなかった自分が悪いんじゃないか。」
そんなことを思う人も少なからずいるでしょう。

しかし、残念なことに、体育会系の学生はそんなことに気づけないんです。
一般の人が思う、”就活かぁ、勉強しなきゃなぁ”というスタートラインにすらいない。

必死に部活動に4年間打ち込み、大会が終わったら引退。
その後は訳もわからず勧められた会社の面接を、その場しのぎの面接マナーで切り抜けて…。
入社した後に残業が大変だとか、給料が安いだとか、そんな悩みを抱えながらこう後悔するんです。

「学生の時にもっと会社のことを知っていればなぁ」って。

会社の仕組み

では、具体的に知っておきたいこととは何か?
僕が「これは知っていたかったなぁ」と思うことをまとめていきます。

1、控除

なかなか聞き慣れない言葉ですよね。
僕は、入社研修の時に「控除ってどういう意味かわかる?」と質問されて答えられませんでした。(アルバイトもしたことなかったので)

一般的に「お給料」と呼ばれる自分の手元に入るお金は、

支給額-控除額

という計算がされています。
支給額とは、毎月固定でもらえるお給料や残業代、住宅手当や通勤手当など、自分が働いたことに対する報酬としてもらえるものです。
反対に控除額とは、社会保険(健康保険、年金、雇用保険など)や所得税など、あなたが国などに支払わなければならないお金のことを言います。

つまりこの場合では、もらえる分から引かれるお金のことを「控除額」といいます。

お金が引かれることを知っている人はいるかもしれませんが、実際どのくらい引かれるかは知らない人が多いのでは…🤔

だいたいですが…。

大卒の基本給20万円の人だったら、2万〜3万円くらい引かれて、手元に入るのは17万円くらいです。
手当や残業代にもよるので、本当にだいたいですが。

初めて自分の給与明細を見たときの僕の感想は…
「こんなに引かれるんだ」でした。
皆さんもそう思いましたか?

しかし、実は、社会保険については会社が半分出してくれているんです。

国のルールとして、会社は従業員の社会保険料の半額を払うことになっています。
これもだいたいですが、社会保険料は給与の30%くらい。
15%は会社が、15%は自分が払うわけですね。

これは面白い例ですが↓
・月30万円のお給料の人(控除なし)
・月22万円のお給料&年2回1ヶ月分のボーナスの人(控除あり)
年間で見ると、それぞれに対する会社の人件費はそんなに変わらないんです。
こう見ると、自分の給料に対する見方が少し変わりますよね。
お給料だけでなく自分の社会保険料も払ってくれていると考えると、会社にいることってとてもありがたいことですよね。

2、賃金&労働時間

「働く」と言っても、いろんな働き方があります。
毎日決まった時間に働く人もいれば、日によって時間帯がバラバラな人もいる。
土日がお休みじゃない人だってたくさんいますね。

もしかしたら皆さんの中では、お休みが週に2日あるのが当たり前かもしれません。
しかし、ルール上は週に1回、月に4回あれば問題はないんです。
ただ、1日に8時間、週の中で40時間しか働いてはいけないので、40÷8=5ということで、週のお仕事は5日、お休みは2日としている会社が多いんです。

しかし、この規定にあっていれば…。
6時間40分を1日の労働時間として、週6日働いたっていいんです。

そして、週40時間を超えてお仕事をした場合は、「残業代」というものをお支払いする必要があるということになるのです。
概ね残業代は、「時給×1.25」です。
休日に出勤した場合は、「時給×1.35」です。
休日出勤なのか残業なのかという判断は、また細かいルールがあるのでここでは省きます。(お休みの日に出勤したからと言って休日出勤にならない場合もあります。)

また、「みなし残業」(固定残業代)という制度を導入している会社も多いので、これも知っておく必要があるでしょう。
これは、○時間までは残業してもしなくても毎月□円払いますというもの。
「え、残業しなくても残業代もらえるの?ラッキー!」
なんて思うかもしれませんが違います。

基本給20万円の人を例にすると、

・普通の場合
20万円+残業代としてお給料が出る

・みなし残業の場合
20万円の中に○時間分の残業代が入っている

ということになります。
だいたいですが、みなし残業込みの基本給20万円は、実質、基本給16〜17万円となります。
この違いはかなり大きいですね。

これと、さっきの控除の話を合わせると、月にどれくらいお金がもらえるだろうというのがわかりますね。
一人暮らしをしている人はなんとなくわかるとは思いますが、家賃、食費、光熱費、カーローン、交際費などなど…。
1ヶ月にかかるお金を計算すれば、どのくらいもらえると理想なのかが自分の中で見えてくると思います。

税金について

先ほど、控除の説明の時に「所得税」という言葉が出てきましたが、これについても知っておく必要があります。

所得税は、会社に勤めていれば、毎月の給料から会社が計算して支払ってくれるので、自分で何かする必要はありません。
しかし、副業をした場合はまた別の話です。
現代は、「収入の柱は複数あったほうがいい」と言われている時代です。
会社に勤めながら、自分の好きなことなどで副業として収入を得ることもあるでしょう。
そうなった場合、税金の申告を行う「確定申告」というものの存在を知っておく必要があります。

確定申告とは、前年の収入などをもとに自分が払うべき税金を申告するものなのですが、皆さんの中では「税金を支払うためにするもの」というイメージが強いのではないでしょうか?

しかし、確定申告は「払いすぎた税金を返してもらうためのもの」でもあります。

所得税は、本来は年単位で計算するものです。
それを月単位できっちりと計算するのは難しいので、ある程度ざっくりとした額を毎月収めています。
そのため、会社側と副業側が別々に計算してざっくりと収めた所得税は、合計して計算すると払いすぎていることもあるんです。

このことを知らなければ税金を払いすぎていることにも気づけないし、確定申告を知らなければ払いすぎた分を取り戻すこともできません。

所得税は、その人の収入によって税率(税金の%)が変わりますし、税率によって控除される額も変わってきます。(この場合の控除は、自分が払う税金が安くなる方の意味です。)

計算方法はそんなに難しいものではないので、いろいろ調べてみるといいと思います👍

まとめ

本当はもっといろいろ書きたいことがあったのですが、書いているうちに長くなりすぎちゃいました!!😇

将来的に、こういうキャリア教育みたいなものをアスリート向けにできたら楽しそうだなぁ。
ややこしい言い方ですが、アスリートにはアスリートにしかわからない「わからない」があるので、そこを理解して指導できることは強みだと思います。
スキル(How to)をいきなり押し付けるのではなく、スキルを身につけることが必要な理由(Why)を理解してもらうことから。
将来のビジョンに少しの現実味が混ざった時、人は具体的に行動ができるようになります。
まずは、将来のビジョンを細分化して現在の自分と繋げることが一番大切なはず。

体育会系学生は勉強する気がないんじゃない。
やらなければいけない理由を知らないだけなのです。
あれだけ目標を持って練習に取り組めるアスリートなら、そこに必要性を感じたらどれだけでも頑張れるはずです。
そこに気づかせられるかどうかが大切なのかなぁなんてボヤーっと思う日々。

あ、東海エリアでバク転がしたいという方、うちの教室に来てみてください👇
たくさんの素人さんが楽しくバク転に挑戦している、素敵な教室です✨

ではまた次回!


井藤 亘(いとう わたる)

・シルクドゥソレイユアーティスト(Cirque du Soleil)

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個人HP:男子新体操/井藤 亘Wataru Ito


20年以上続けてきた「男子新体操」というスポーツをより多くの人に知ってもらうため、日々活動をしています!! 頂いたサポートは、今後の活動費、またはその勉強のために使わせていただきます!🙇‍♂️✨ また、サポートとともに記事のリクエストも募集しております。