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英語が話せない?それはすばらしいことだ。

「日本人なのに、なぜ英語を学ばなければならないのですか?」

試験間近、追い込まれた生徒がよく聞く質問だ。笑

この問いに関して私は答えではなく、質問で返す。

「ではなぜ、日本人は母国語だけで生きていけるのだろう?」

すると生徒の頭には「?」が付く。

日本人のほとんどは、母国で働くことができ、母国で一生を終えることができる。

日本に住んでいればそれは当たり前だが、それが特別だということはあまり知られていない。

例えば、シンガポール。一昔前のシンガポールは国土面積も小さく、自然資源も少ないため、主な国の収入源は観光だった。

そのため、仕事に就くには他国語が必須。

また教育の面でも他国に留学しなければ、良い教育を受けることができなかった。

まさに生きるため。そして学ぶために母国語でない言葉を覚えなければならない状況だった。

しかし現在のシンガポールの成長は言うまでもない。

国民の1人あたりの総生産はアジアトップとなった。

またシンガポール国立大学はアジアトップの大学、世界では24位にランクインしている。ちなみに、東京大学は世界36位。(2019年資料)

戦後の日本の成長もまさに生きるために必死だった成長なのだろう。

昔は寺子屋のように、学びを自分から受けに来るスタンスが、今は学びを平等に受けることができる。学びは普通に、そして苦通となった。

幸福度ランキングが先進国と比べ、極端に低い日本。

しかし生徒のその質問は、日本がとても幸せな国だからでる質問なのかもしれない。


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