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【アニメ感想】名探偵コナン 第1066話「死が二人を分かつまで」

―視界を遮る謎の雲、推理で晴らしてSPARKLE!
 幸せの日の最高の時。
 誓いの言葉はなぜ消えた!
 たった1つの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人。
 その名は名探偵コナン!―

脚本は……えええ、大和屋暁さん!? 今回は分からなかったな~……。

登場キャラはコナン・小五郎・高木刑事・千葉刑事。
ゲスト声優は横山伸晃役:掛川裕彦さん、横山進歩役:小田久史さん、山田岳人役:川原慶久さん、永島ひろ子役:藤井ゆきよさん、水口菜穂役:種﨑敦美さん、今村佐代子役:上坂すみれさん、川須アレックス晴敏役:宮本充さん。うへ~、前後編でもおかしくない超豪華キャストじゃん……。



▼今週のゲスト声優について

今週、めちゃくちゃ豪華キャストだった……! 前後編でもいいくらい!
種﨑さん・上坂さんは初出演か~。上坂すみれさんに至っては、冒頭の苦しむシーンと伸晃にチョコレートを食べさせてもらうシーンぐらいしかセリフがなかったので無駄遣いすぎる……。ひょっとしてワンちゃんの声も兼ねてたりするのかな。

そして、その豪華キャストの中でもやっぱり宮本充さんの存在感たるや
もう、冒頭で一言喋っただけで「あ、この人犯人だ……」ってメタ読みできちゃうよね。
声優オタクとしては、共演の多い小山力也さんとの対決がアツかったな。
今年のアニコナは、全体的に若手人気声優の方の出演が多かった気がするので、宮本充さんや「夢見る貴婦人、最後の恋」の杉山佳寿子さんのような大物声優の出演が嬉しい! 宮本充さんにも、いつか劇場版の犯人を演じて欲しいな。


▼タイムスケジュールとタイミング

ネクストコナンズヒントは「タイムスケジュール」だった。
犯人・川須アレックス晴敏が、花嫁が幸せの絶頂に至った瞬間に死亡するよう利用したのが、結婚式のスケジュール。
それは川須の「こだわり」であり、佐代子に対する復讐心・殺意の強さがうかがい知れる。こういうこだわりの強い犯人、好きだな~。
でも、伸晃がいつチョコレートを食べさせるか不明瞭なまま、彼を尾けて同じチョコレートを買ったんだよね? タイムスケジュールを基にした計画の割には、かなりチャレンジングだな~。

今回の容疑者たち全員に共通していたのもまた「タイミング」だった。
ウェディングプランナー・永島ひろ子は「どうして……何でこのタイミングで死んじゃうの?」
牧師・川須アレックス晴敏は「早すぎる……この若さで」
新郎友人・山田岳人は「ちょうどいい……だったら俺も……」
新婦友人・水口菜穂は「当然の報いね。むしろ遅すぎたくらいよ」
新郎の父・横山伸晃は「もっと早く気付いていれば……。やはり、この結婚は呪われていたんだ!」

彼らのタイミングに関するセリフと、タイムスケジュールを基にした犯行計画の関連に気づいた時に犯人が分かる、という仕組みがお見事!


▼優しさ・気づかい・倫理観……

毎度のことながら、アニオリだと倫理観に欠けた登場人物がいっぱい出てくる。
新婦が目の前で亡くなったというのに、自分のウェディングプランが台無しになったことばかり嘆いている永島。
山田と佐代子は二股の関係だったし、「大学時代からの友達」を名乗る水口も彼女の悪口ばっか。
コナン・小五郎・高木・千葉はそんな彼らに呆れさせられる。

そんな中、やっぱりコナンくんは一貫して優しいから安心する!
控室でほったらかしにされていたワンちゃんに近づき、「あ~あ可哀そうに。独りぼっちじゃんー」と撫でてあげる。 優しい! 優しすぎるよコナンくん……!

『名探偵コナン』33巻・FILE.5「血のバレンタイン③」

あと、山田の「子供に聞かせられない話」に機転を利かせる高木刑事もさすが。(千葉は汲み取ってなかったけど)


▼ジョン・ディクスン・カー『死が二人をわかつまで』

今週の「併せて読みたいミステリー」は、ジョン・ディクスン・カー『死が二人をわかつまで』

レスリー・グラントという女性と婚約したディック・マーカム。彼は、ハーヴェイ・ギルマンという男から「レスリーの正体が連続毒殺犯だ」と告げられる。しかも、その被害者はいずれも彼女の結婚相手だったという。ハーヴェイから忠告されるも、彼女を愛する一心で突っぱねるマーカム。しかし後日、ハーヴェイの毒殺死体が見つかり、しかもその部屋は密室だった。

作者のカーは密室トリックの第一人者として有名だけど、その魅力は「エン出力」にあると思う。ひも解くと意外と単純なトリックでも、カーの巧みな演出でいかにも不可能な、不可思議な謎として提示される。
今回でいえば、その「演出」は「愛」について。レスリーを信じたいマーカムだが、巻き起こる事件に際し、どうしても揺らいでしまう場面が出てくる。
「死が二人をわかつまで」と銘打ちつつも、それを実行することの困難さ、愛する人と言えども他人であることの恐怖・妖しさ……。だが一方で「愛」の持つ底知れぬ力をも描いている。

レスリーの姿、その褐色の瞳、その考え方、彼女への深い愛、自分は彼女を愛し続けるだろう――あの箴言がふたたび鳴りひびいた――死が二人をわかつまで。この言葉に愕然とし、怒りをおぼえ、身のおきどころのない渦巻に投げこまれた感じだった。

『死が二人をわかつまで』ジョン・ディクスン・カー、早川書房



▼まとめ

コナンくん、結婚式はやっぱり正装で出席!
チワワとじゃれるコナンくんが可愛い~~~。

今までの大和屋脚本の中で一番好きだったかも! ちゃんとミステリーの型をとってるし、「容疑者がいっぱいいて大物声優が犯人」っていうのが昔ながらのアニオリって感じで……めちゃくちゃ良かった!!! こういうのでいいんだよこういうので。

次回はデジリマ! 灰原が登場して2回目の事件、名言もいっぱいでる回!
何気に佐藤刑事初登場回でもあるよね!


千葉?「Next Conan's HINT♪」
コナン「スポーツ中継!」

高木「花嫁かぁ……色々ありましたねぇ……」
コナン「さて、お次はどうなることやら?」


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