見出し画像

【アニメ感想】名探偵コナン 第1069話「受話器ごしのスウィートボイス」

―視界を遮る謎の雲、推理で晴らしてSPARKLE!
 美しい声の依頼者と、
 事件を呼んだ甘い囁き。
 たった1つの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人。
 その名は名探偵コナン!―

今回、めちゃくちゃ話が見やすかった~! と思ったら、脚本は大川俊道さん。大川さん安定だ~。もっと登板数増えてくれ……。何より、蘭を出してくれるのがありがたすぎる。
登場キャラはコナン・蘭・小五郎・目暮警部・高木刑事
ゲスト声優は、永峰春彦役:西嶋陽一さん、永峰麻也子役:島袋美由利さん、荒垣一平役:白井悠介さん、湯船沢郷子役:七緒はるひさん。



▼今週のゲスト声優について

帽子を取ったら急にイケメン、荒垣一平役はコナン初出演の白井悠介さん。(一言だけ喋った警官も白井さんだよね!)
自分にとって初めての白井さんは、『美男高校地球防衛部LOVE!』の鳴子硫黄くんだったな~。
あとは『アイドリッシュセブン』の大和さんが印象的。
コナン初なのはちょっと意外だった。最近、土岐隼一さんとか田丸篤志さんとか、この年代の男性声優のキャスティングが多いのでてっきり出演済かと。

そして犯人・湯船沢郷子(どんな名前だ)役は、七緒はるひさん
『クレヨンしんちゃん』のよしなが先生! コナンにはコンスタントに出演されてるイメージ。色っぽさとキュートさの丁度中間のようなお声が、タイトル通り「スウィートボイス」で、素敵でした!

『名探偵コナン』43巻・FILE.3「忘れられた携帯電話」


▼伏線回収と声の入れ替わりトリック

「意味ありげなカット」にちゃんと意味があって、伏線が回収される瞬間がすごく気持ち良かった!
「蘭が自転車を起こすシーン」もそうだし、「公園の名前が彫られた石」、「なぜか地蔵が並ぶ公園」も、不自然なように見えて後でしっかり意味が与えられる。
春彦の「バツイチ設定」すら、後の伏線になっていて、すごい。

犯人・郷子が麻也子になり済まりて小五郎を騙そうとしたトリックも、春彦に麻也子と間違われた過去から発想を得ているわけだし。

やっぱ大川さんの脚本、「できるだけ不自然がないように」作られているのがすごい!


▼やっぱり安心の毛利家!

昨年のアニオリは、扇澤さんの連投でスッカリ「コナン・小五郎・目暮・高木・千葉」のフォーメーションが染みこんでいました。
(扇澤さん、なんでかこの組み合わせが好きみたい)
それに、昨年は全体通して蘭の出番が少なくて、ず~~~ん……って感じだった。正ヒロインなぜ……。
年末最後の放送には蘭が出たけど、浦沢さん脚本だったので特殊扱い(オイ)。

だからこそ、やっぱりこの「コナン・蘭・小五郎」の組み合わせが見れると安心する~~~! まさに実家のような安心感!
大川俊道さん、去年は枯渇した湖に「幼少期の新蘭」という新鮮な水を注いでくれたし(「赤いヒツジの不気味なゲーム」)、今回では「迷っているっぽい人に声をかける」「倒れた自転車を起こしてあげる」という描写があって、ちゃ~~~んと蘭を活かしているのがもう最高で、大拍手!!!
そうなんですよ……蘭は「優しさの擬人化」なんですよ!
しかも、被害者を目の前にした緊急の状況で、手に血の付いた蘭をしっかり心配するコナン(新一)も。いまや原作ですらレアになってしまった、蘭ちゃん正ヒロイン描写。大川俊道さん、頼む。今年のアニコナ、たくさん登板してくれ……。


▼ブレット・ハリデイ『シェーン真相を追う』

★★★ここから先、『シェーン真相を追う』のネタバレが含まれているので未読の方はご注意!!!★★★

今回の「併せて読みたいミステリー」は、ブレット・ハリデイの『シェーン真相を追う』。

本作は1952年に発表された、赤毛でイケメン、大のコニャック好きのハードボイルド探偵マイケル・シェーンのシリーズ。原題は「What Really Happened」。
シェーンの元に、「ワンダ・ウェザビイ」という女性から助けを求める電話がかかってきた。シェーンが彼女の家に向かうと、既に頭をライフルで撃ち抜かれ死亡していた……。その後、シェーンの元に立て続けにやってくる依頼人。それぞれ、ワンダ・ウェザビイが自分に命を狙われているという旨の手紙を受け取っていた。ワンダが命を狙っていると思っていたのは次の四人。ラジオのプロデューサー・ラルフ・フラナガン。主婦シーラ・マーティン。マイアミの地主ドナルド・J・ヘンダスン。やくざ者のJ・ピアスン・ガーリイ。シェーンが動き回って捜査する中、ヘレンというラジオ女優が毒殺される事件が起きる。

……というのがあらすじ。
シェーンは初めて読んだのだけれど、序盤に怒涛のように押し寄せる依頼人たちが、探偵を眠らせてくれないのが、いかにもハードボイルド探偵って感じで面白かった。しかも、終盤にかけてスルスルと繋がっていくのが気持ちいい。
今回のコナンと同じで、「探偵が電話の主と会ったことがないので、声を知らない」というのがキモ。「ラジオドラマの声優」という特殊な職業も、しっかり意味があって面白かった!



▼まとめ

大川俊道さんの脚本めちゃくちゃ良かった。テンポも良くて見やすいし、伏線回収もちゃんとしてるし、蘭がちゃんと出てくるのが、「名探偵コナン見てる~~~!」って感覚になった。

そして次回は佐藤刑事! アニオリに出るのいつ以来だろ……?
この調子で、最近続く「アニオリ登場キャラ固定化」を破って欲しい!

蘭「Next Conan's HINT!」
コナン「ハンカチ!」

高木「もしもし、高木ですが……」
小五郎「おいお前! うな重が好きだろ!」
コナン「いやそ……うかな」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?