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私の第二の故郷はどこ? 未来の旅の社会実験がもう始まっている  ー「旅をするように働く」をさらに超えたライフスタイルの可能性ー

ふつうの観光では決して満足していない。
なかなか出会えない人に会ってみたい。
その土地に住む人たちと、もっと深く関わるような体験をしてみたい。

人生でそんなことを思ったことがあるなら、あなたはこの記事に呼ばれてきたのです。あなたがずっと探して、でも見つけられずにいた、そんな新しい旅のありかに。今からお連れしましょう。


80歳の金住さんに、
40歳の私が心を鷲掴みにされた理由

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このお話は、飛騨高山に移住された金住則行さんという、80歳のおじいちゃんに、この記事を書いている私が心臓を鷲掴みにされたことから始まります。

私は動画編集者として金住さんに1度だけお会いしました。正確にいえば画面越しにですが。
そこで私は、地域そして日本の将来に対して、熱い想いを語られる金住さんのお姿を一方的に見たのです。

世の中の差別を無くしたいと決意して、弁護士になった生い立ちのこと。
東京で50年以上弁護士を続け、息詰まりを感じたこと。飛騨高山という土地に出会って、今はもう建てる人がいなくなった総檜づくりの民家を、30人の匠と建てたこと。飛騨高山で100年先を見据えた企業を起こし、今なお現役で活動していること。

80歳という年齢。明晰な頭脳。社会に対する貢献の姿勢。事業家としての行動力。
この年齢の人で、こんな人がいるのか! どうしてこんな歳の取り方ができるのか! と、そのエネルギーの高さに、画面越しでありながら大変な衝撃と感動を覚えました。
「この人は、まさに私が歳を取った時のロールモデルだ!」そう思えるような出会いでした。

そんな経験や想いをされてこられた金住さんが、「私の想いより、2歩も3歩も前に行っている」と、高く評価しているものがありました。それが渡り鳥生活倶楽部という事業でした。

どうして金住さんは、渡り鳥生活倶楽部にそれほどまで期待をしているのだろう? どこに魅力を感じているのだろう? 私は、大変興味をそそられました。



「旅をするように働く」という男の憧れ

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では、そもそも渡り鳥生活倶楽部とは何なのか? 

ところで、多くの男性が人生に一度は憧れるものが世の中には2つあります。それが、南の島のビーチでハンモックに揺られることと、「旅をするように働く生活」です。(私調べ)

渡り鳥生活倶楽部の事業を初めて知った時、私は後者のイメージが浮かびました。

「家をプラットフォームにして、新たな地域生活を楽しむ舞台を提供する」。
1ヶ月間1つの土地に暮らし、その土地のことを深く味わえば、渡り鳥のようにまた次の土地に旅立っていく。

そんな渡り鳥生活倶楽部の事業説明を見たとき、私はこう思いました。
「全国に家があって、好きな時に好きな場所に住めるなんて最高すぎる!」と。

私の胸の奥にしまっていた憧れの生活イメージは、入道雲のようにむくむくと募らせていきました。
これが、私の渡り鳥生活倶楽部という事業に対して感じた、初めての印象でした。(そしてそれは、その後覆ることになります ・・)



京都という土地の魔力と、
ライフスタイルを変化する意味

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京都という土地ほど、魔力のある場所を私は知りません。
少し私自身のお話をしましょう。私は40歳まで人生の大半を京都市内で過ごしてきました。京都で働き、結婚をし、2人の子どもを育ててきました。

京都という土地は、世界的な観光地としてのイメージが強いですが、住む場所としてもとても素晴らしい場所なのです。山や川などの自然がすぐ近くにあって、コンパクトな街だからすぐに仲間とつながれる。おしゃれな店も、歴史的な建造物も文化もある。都としての気質や品が薫っている。

この土地に長く住めば住むほど、土地勘も人間関係も仕事も安定してきます。ある意味で、その心地よさでもある魔力は、冬のこたつのように、私の新しい行動変化を拒み続け、はや15年近く住み続けてきました。

けれど、頭のどこかではどこかで物足りなさを感じていました。「いつか、旅をするように働いてみたい」という想いはくすぶっていたのです。
私の中の岡本太郎は、いつだって「危険な道を選べ。命を爆発させろ!」と、不安定な道へ行け行けと耳元で囁いていました。

そうして40歳を前に、意を決して、土地に縛られない働き方をやってみようと志しました。
そしてまずは動画編集という技術を身につけ、初めて独立をしました。
私が金住さんや渡り鳥生活倶楽部に出会ったのは、そんなタイミングだったのです。

しかし、渡り鳥生活倶楽部の牧野社長のビジョンを聞いているうちに、この会社の印象が変わってきました。どうやらこの会社は、私が想像していたより、ずっとずっと味わい深い場所を目指している会社なのだと、ハッと気づかされるようになってきたのです。


渡り鳥生活倶楽部の奥にある素顔の正体

長く京都に住んでいると、とてもモヤモヤすることがあります。
毎日数えきれないほど、この街を外から訪れる人たちとすれ違います。
沢山の修学旅行生、外国人観光客、県外からの旅行者・・。
みなさん、多くの時間やコストをかけて、はるばる京都にやってきています。

では実際に、私が住んで感じているような京都という街の魅力や味わいに、この土地の核心的な部分や質感にふれることができている人は、どれだけいるのでしょうか? そんなことを思うと、どこかで切なさを感じてしまうのです。
表面的に作られた「京都らしさ」という演出、写真映えのよい景色を味わって「これが京都か」と感じる体験の消費を通して、多くの人が心からの満足を本当に得られているのか、ずっと疑問に思っていました。

今や、ポケットから取り出してネットやSNSを開けば、世界中の観光情報を画像や動画を見て楽しむことができる時代です。そうなると、観光旅行というものは、まるで確認作業のようです。
推理小説の結末をばっちり確認して、そこから本編を読み始める。それゆえに、その体験で感じる喜びや感動は、想定内のレベルでしか得られません。

また喜びや感動を得るための体験は、いくらでも手に入れることができます。つまり、その体験の希少価値は低下しているということです。そうなったときに、新たな体験に価値が生まれて来るのではないでしょうか?

それが「葛藤」というものです。「葛藤」なんて聞くと、少し意外に思われるかもしれません。
なんでわざわざ葛藤しなくちゃいけないんだ、と思うことでしょう。

葛藤とは、自分が想像できることの外側にある体験、つまり想定外の体験から生まれてくる出来事です。葛藤しながらこすれあい、磨きあうことで、自分自身の人間性を高めていける体験。
そんな人間の本質的な成長の体験機会を、地域という人や場所という舞台の中で提供していく。

渡り鳥生活倶楽部は、一見すれば憧れのライフスタイルの提案という見栄えのよい旅行体験に見えます。
しかし牧野社長が見ているその奥には、社会教育・人間教育の舞台装置という可能性があるのです。

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ようこそ、新しい旅の渡り鳥生活へ

1ヶ月間1つの土地に暮らし、その土地のことを深く味わえば、渡り鳥のようにまた次の土地に旅立っていく。「関係人口」という言葉が最近使われ出したように、これからの旅のあり方は、瞬間風速のように地域を訪れて消費するのではなく、じっくりとその土地を味わい、全く異質な体験をする形に変わってきています。地域に訪れた人々と地域の住民が、共生・共創関係となって学びあえる、持続可能な旅のあり方がこれからの時代に求められています。

今回文章を寄稿させていただいたのは、産声をあげたばかりの渡り鳥生活倶楽部という、最先端の社会実験的事業に大きな期待と可能性を感じたからです。

私も、これから渡り鳥になって、京都の次に住む第二の故郷を探していきます。
これを読んで興味を持ったあなたも、ぜひ一緒に渡り鳥のように全国を旅してみませんか? 

長文にお付き合いくださいまして、誠にありがとうございました。



寄稿者  淺田 雅人

社会実験家。動画・SNS・文章・マーケティングなどを軸に、フリーで広報支援を行う。
同志社大学卒業後、大手旅行代理店を経て、NPO法人場とつながりラボhome’s vi を創業。京都市まちづくりアドバイザーでの経験から、京都市上京区を社会実験都市として、自らの暮らしと仕事の場として位置づけ活動している。海外100拠点の社会起業家コミュニティである、Impact Hub Kyoto、社会実験寺院の立ち上げを行う日本仏教徒協会のディレクターとして従事し、wokashi worksを創業。また1年半の育児休暇および専業主夫という異例の経歴を持つ。
勉強が趣味で、毎朝2時から7時までの勉強時間が生きがいになっている。
https://www.wokashi-works.com


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