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綺麗なものは自然にしかない。

"綺麗なものは自然にしかないという強い強迫観念に襲われる"という言葉をファッションデザイナーさんがつぶやいていた。


綺麗とか美しいといった価値判断は人がするものですが、そうした価値判断は古来、自然に触れることで育まれてきたものだと考えています。

自然界には生存戦略としてかたちづくられてきた、種をつなぐために異性や他の生物を惹きつけるための容姿に溢れています。

こうした姿に惹きつけられた人間Aが心動かされ、自らの手で綺麗をかたちにしようと試みたとします。そうしてAは作り手として自然の媒介者となり、綺麗なものや美しいものを自らの手で生み出し、受容者Bにつなげる役割を果たします。

BにとってはAの作品が一次的な綺麗や美しいのネタ元となる場合があります。時にBは自然を見てAの作品のように美しい、などと言ってみたりもします。

綺麗なものや美しいものは人が作り出してきたように感じますが、その実、源泉を辿れば異性物をも惹きつける魅力、といったかたちでは自然の中にのみあります。

また同時に、綺麗や美しいといった価値基準はすでに多くの人に思考の垢として刷り込まれていますから、人に綺麗や美しい、と思わせる/感じさせるものも、人は作り出すことはできます。


ありがたくいただき、世界のどこかにタネを撒こうと思います。