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プロテア ピンクアイスの育て方

プロテア ピンクアイス 
protea pinkice
ヤマモガシ科 プロテア属
常緑低木

【特徴】
protea neriifoliaとprotea susannaeを親に持つ園芸品種です。8〜11月頃に花を咲かせる夏〜秋咲き性のプロテアです。
剪定を行うことでガッチリとした樹形も作りやすく、「株を育てる」という点ではかなり育てやすい品種です。(ぼくの体感です)

【弱点】
そんな育てやすいピンクアイスには大きな弱点があるんです。
秋咲き性の品種ということもあり開花時期に合わせて出荷、納品が始まるのですが、8月〜11月 日本では真夏から秋にかけて流通するため毎年水切れや環境の変化により調子が悪くなってしまう株が少なからずあるということです。

これは生産農家から園芸店さんの店頭に並ぶまでの物流の仕組みの影響もあるので弱小農家のぼくの一存ではなかなか解決の難しい問題なんですが…
植物の流通のお話はこちら
とにかく「痛んでしまいました」という悲劇の報告が多い品種です。

【管理方法】
日当たり、風通しの良いところを好むところなど基本的な管理方法はプロテア リトルプリンスと同様です。
プロテアリトルプリンスの育て方はこちら

基本的な育て方はリトルプリンス同様なのですが流通時期がリトルプリンスとは違い、日差しの強い夏になることが多いため購入した年の株については購入後は直射日光は避け日陰での管理をオススメします。
直射日光に当たることで葉焼けや花芽に変色が出ることも多いのでお気をつけください。

購入した年は
風通しの良い日陰で水切れに注意して管理】
開花するまではこちらの管理の方が無難だと思います。
開花後や2年目の株は日当たりの良いところでも問題ありません。
これはその年に購入した花芽のついている株をキレイに開花させるための管理方法です。

【花を咲かせるために気をつけるコト】
とにかく水切れをさせないことです!
花芽が大きくならない、開花しない、茶色く変色してしまうなどの原因のほとんどは水切れが原因です。

これが水切れをして茶色くなってしまった花芽です。

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こうなってしまうと、元に戻す方法はありません。
諦めてバッサリ切り落とすしかなくなってしまいます。

これを防ぐ方法がただ1つ。
しっかりと水をあげることです。

花芽が付いているときはとにかくよく乾きます。花を咲かせるために沢山の水を吸い上げるんです。
おまけに花芽がついている時期はまだまだ気温も高い夏から秋です。
つまりすっごくよく乾くってことです。

水切れさえさせなければ花は開花します!
水切れには本当に注意してください!

あと花芽がある状態での植え替えも避けてください。土の量が増えることにより水の乾き具合が把握しづらくなり水切れをして花芽にダメージを与えてしまう可能性があります。
水加減などとっくに把握している我こそは上級者ナリ!!という方は花芽のついている時でも植え替えて構いません。(ぼくは植え替えませんが…)


【水やりの方法】
土が乾いてきたらたっぷりと水を与えてください。
鉢底から水がでるくらいたっぷりでお願いします。

水やりは気温が高くなる前、午前中10時頃までにあげるのがベストです。
水切れが怖いからといって受け皿を使い、そこに水を溜めておくことは避けてください。鉢底が常に水に浸かっている状態は根腐れの原因になることがあります。
朝と夕方の1日2回の水やりでも構いませんが夕方の水やり前には必ず乾き具合をチェックしましょう。夕方の水やりは乾いている場合のみの特例措置だと思ってください。
基本は朝に水やりをして夕方あまりにも乾いているようであれば水やりをしてください。

水やりについてのまとめはコチラ

【開花後の管理】
咲き終わった花は切ってあげてください。花を切るタイミングに決まりはありませんがドライフラワーや切花として楽しみたい場合は早めのカットをオススメします。
花芽がたくさんついている場合は咲いたものから順番に切ることをオススメします。

全ての花が開花したら来年に向けて株全体をバッサリと剪定します。

鉢の植え替えを検討されている場合は剪定後のこのタイミングで植え替えてください。

詳しい剪定の位置はLINEにて個別にお答えしています。株の写真も一緒にお送りください。
LINE ワタライタクヤ園芸相談所

プロテアピンクアイスは非常に新芽が出やすいプロテアです。花芽の横から新芽が出てくることが多々あります。(赤丸で囲った部分)

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この新芽をどうしたらいいの?という問い合わせをよくいただきまます。

この新芽、取っちゃってOKです!
そのままにしておくとせっかくの花が新芽に埋もれて見えなくなってしまいます。
開花を楽しむために脇から出てくる新芽はバシバシ取り除いてください。
ハサミなどを使わなくても手でポキポキいけます。

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株により位置は変わってきますが開花後には赤線の位置で剪定をして来年に向けての株を育てます。
花芽の脇から出てくる新芽はどのみち切られてしまうんです。
ですので容赦はいりません。

お邪魔な新芽はとっぱらって開花を楽しんでください。


【来年また花を咲かせるコツ】
ピンクアイスでとても多いお問い合わせが
『今年は花が咲かなかったんです』
というやつです。
写真を見せていただくと、沢山の枝がワサワサと育ち見事に花芽になっていません。

先ほども言いましたがピンクアイスは非常に新芽が出やすい品種です。剪定後にもワサワサと沢山新芽が出てきます。
この新芽をそのまま全て育ててしまうとワッサワサで花芽がつかないピンクアイスが仕上がってしまいます。

鉢植えで限られた土の量で育てているのため、枝数が多すぎちゃうと花芽になりづらくなるんです。

枝を間引くコトについてはコチラ

↑こんな感じで土の量を増やしたり、枝数を調整して花を咲かせやすくしているんです。
ちなみに土の量が非常に重要で、6号鉢で花を咲かせるより土の量が多い10号鉢で花を咲かせるほうが簡単です。

株を育てるだけでしたら簡単ですが、しっかり花を咲かそうと思うと少し手を加える必要があるわけです。

ぜひお試しください。


とりあえずプロテアピンクアイスに関する思いつく限りをまとめてみました。
補足事項があれば随時更新していきます。
こちらの管理方法はプロテア スペシャルピンクアイスも同様ですので参考にしていただければと思います。

この記事はワタライタクヤの主観によるものなので適度に信じて適当に読み流してください。


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