うちの積読予備軍の紹介(2023/3/3)

私は観劇チケットを持って会場最寄り駅まで行ったのに、ぶり返した寒さと持病のせいで体調がどんどん悪くなって、泣く泣く予定をキャンセルして帰宅している途中の電車の中にいた。つらい。
そんな悲しみの中、えなりかんなさんの楽しい積読記事を読んで私もやってみようと思った。
(その素敵記事はこちら↓)

最近本棚を増設して床置きの本をそこに詰め込んだので言葉通り積んである本は減った。うちにある読んでいない本は数が膨大すぎて全部書くと私が疲れるので、現在床積みの本だけ紹介しようと思って書き始めたのだが、どれもこれも大体半年以内に購入したやつだな…?熟成が足りないんじゃないか?と書き終わってから気づいた。でもせっかく書いたので公開する。自由ですまない。購入経緯となにか一言をそれぞれ記載している。




1.『幽玄F』佐藤究/河出書房新社

信頼している読書垢H氏が「2023年読んだ本で1位を決めるならこれ」とおっしゃっていて気になって購入。しっかり読み込みたいので積んでいる。真っ青な背景に真っ白で「幽玄F」の流れる文字が完全に空そのもので表紙だけでもテンションが上がる。


2.『黒と愛』飛鳥部勝則/早川書房

3.『鏡陥穽』飛鳥部勝則/文藝春秋

2023年は『堕天使拷問刑』の復刊を皮切りに飛鳥部勝則の絶版本復刊パレードの年だった。両方とも期間限定で復刊した際に購入したサイン本。堕天使拷問刑が私は肌に合ったのでこれらも楽しみにしている。



4.『べっぴんぢごく』岩井志麻子/新潮文庫

年代記形式を知らなかった私が彩藤アザミの『不村家奇譚』を読んだ後、同著者がインタビューで言及しておられたを見て購入。これも絶版本だが、良い評判をよく見るので出版社様はぜひ復刊してほしい。
(読んでたインタビューはこちら↓)


5.『ニューワールド 凪良ゆうの世界』凪良ゆう/中央公論新社

凪良ゆうの著作が好きなので先日購入したが、『汝、星のごとく』と『星を編む』と『美しい彼』が未読のためまだ読めない。


6.『月夜の森の梟』小池真理子/朝日新聞出版

Xで流れてきた著者のインタビュー記事を読んで購入。生きていると誰もがいずれ大切な人と死別する時が来る。どんな悲しみに襲われるのかは想像に難くないが、その悲しみ抱えて生きていかねばならないことが恐ろしいと常々思っているのでこのインタビュー記事すら苦しかった。しかし、どうしても全部読んでみたい。
そうこうしているうちに文庫版が出ていた。めでたい。
(読んだインタビュー記事はこちら↓)


7.『お城の人々』ジョーン・エイキン/東京創元社

完全にパケ買い。表紙の薔薇がお気に入り。短篇集でまだ最初の二話分しか読めてない。本の紹介に「妖精の王女にかけられた呪いは人間の医者によって解かれるだろう」とあって、まだ読めてない部分のお話らしいが、非常に興味深い。


8.『禍』小田雅久仁/新潮社

信頼している読書垢H氏がおすすめしていたので購入。短篇集で各話毎に人体の一部がモチーフとなっており、ホラー小説愛好家として期待が高まる。


9.『黒の服飾史』徳井淑子/河出書房新社

気づくとクロゼットやタンスの中味がほとんど黒色になってしまうことはないだろうか。私はある。私服が黒色ばかりという悩める同士が誕生したのはいつの時代からなんだろうという疑問から購入。


10.『恋できみが死なない理由』最果タヒ/河出書房新社

最果タヒの生み出す言葉はエモい。エモの塊。「エモい」という言葉は短絡的に思えて普段は使用を控えているが思わず使ってしまう。こちらはエッセイ集。1,2ページでひとテーマなので寝る前やリラックスタイムの隙間に読むのに最適じゃないか!と思って購入。三分の一は読んだが、他の小説に手を出したせいで途中で止まってる。そういえば、また一日本を読まなかった自分のダメさを慰めるために寝る前でも読めるこういった短いエッセイや短篇集や詩集を購入するようになったのだった。


11.『スピノザ 読む人の肖像』國分功一郎/岩波新書

一昨年結婚した友人の自宅に遊びに行った際、友人のパートナーの本棚(友人には許可をもらっていた)が哲学、数学、物理、旅行記というラインナップできっと偏屈で哲学者のような人だろうと期待していた(私にとって偏屈な哲学者は褒め言葉)のだがその後に実際にお会いしたところごく普通に感じの良い人でびっくりした、というのがあった。大変失礼なことを言っている自覚はある。人間の思考に興味があって哲学本をよく読むという話を聞いたので私もその分野をちょっと知りたいと思い、話題になっていたこれを購入した。最初の10ページくらいを読んで、別の小説に手を出して放置となっているいつものパターン。しかしその10ページが非常に面白かったので早く読み進めたい。哲学の波来てくれ。


12.『心理学をつくった実験30』大芦治/ちくま新書

心理学の実験というとアイヒマン実験が真っ先に思い出される。だが、たぶん他にも名前が出てこないだけで知ってる有名な実験があるはず。パッと知識が出せるとかっこいいよね、と思って購入。


13.『現代思想入門』千葉雅也/講談社現代新書

私の哲学知識は高校の倫理で習った古代ギリシャ哲学までで、そもそも現代哲学について知らなさすぎるので購入。最近チラ見した書籍や記事にドゥルーズの名がしょっちゅう出てくるので早くその辺まで追いつきたい。


14.『ジェンダー史10講』姫岡とし子/岩波新書


15.『同性婚と司法』千葉勝美/岩波新書

16.『ケアの倫理 フェミニズムの政治思想』岡野八代/岩波新書

岩波新書がフェアをやっており帯の応募券に釣られて先日購入。いずれ買うのならばフェアなどの開催期間中に購入が吉である。
ここ数年でジェンダーに関連して息苦しいと思うことが多々あり、関連分野へ時間のあった学生時代ですらあまり目を向けてこなかったことを反省している。私は自分の性別を呪って生きてきたが、それは私個人とごく身近な周囲との問題なのだと思っていた。でも違った。今の日本は生きづらすぎる。


17.『有限と微小のパン』森博嗣/講談社文庫

S &Mシリーズ最終巻。今、この一つ前の『数奇にして模型』を読んでいる。犀川と萌絵のコテコテのラブコメやり取り(理系)が好きすぎる。


18.『妻のオンパレード』森博嗣/講談社文庫

エッセイ集シリーズ?最新刊。見開き1ページでひとテーマなので寝る前に読むのにちょうど良い。タイトルに妻が入ってるので著者の配偶者スバル氏がよく登場するのではと予想している。


19.『西洋菓子店プティ・フール』千早茜/文春文庫

『しろかねの葉』が素晴らしかったのでその気持ちに突き動かされて作家買いしたうちの一冊。著者のXでは時々お茶とお茶請けのお菓子の写真があがっているので、そういう美味しくてかわいいものがいっぱい出てくることを期待している。


20.『パリの砂漠、東京の蜃気楼』金原ひとみ/集英社文庫

ネットで読んだ著者の記事が好みだったのでもっと読みたくなって一番読みやすそうに思ったこちらを購入。映画『蛇にピアス』のイメージが強すぎて自分には合わないだろうと読まず嫌いだったが、いまの私が読みたいのは彼女が紡ぐ言葉だった。
(無料掲載期間中にこれを読んだのです↓)


21.『本心』平野啓一郎/文春文庫

数年前に読んだ『ある男』からファンになったが、それ以外の著作をまだ読めていない。ファン失格である。『マチネの終わりに』も『死刑について』も本棚で熟成中。『本心』は映画が公開されるまでになんとか読みたい。


22.『恋に至る病』斜線堂有紀/メディアワークス文庫


23.『私が大好きな小説家を殺すまで』斜線堂有紀/メディアワークス文庫

作家買いしたやつ。著者の『本の背骨が最後に残る』は2023年読んだ中で好きな本ベスト10に入った。みんな読め。


24.『少女を殺す100の方法』白井智之/光文社文庫

これも作家買い。昨年ハマったのでまだ読んでない作品を見かけたらまず買うようにしている。(こうして積読が増える) 鬼畜系特殊設定パズラー(綾辻行人氏命名)である著者の『名探偵のいけにえ』はミステリ好きな人全員におすすめしたい。グロ大丈夫なひとは昨年刊行された『エレファントヘッド』も大変おすすめ。


25.『図書館の魔女 第一巻』高田大介/講談社文庫

著者の『まほり』が良かったので購入。私はファンタジーが好きだが、最近はその世界に適応するのに体力が必要になってきたので避けがち。先日、阿部智里の八咫烏シリーズ最新刊を読んでファンタジー分野の波が来ている気がするのでもうそろそろ読む気がする。


26.『絵金、闇を塗る』木下昌輝/集英社文庫

著者の『人魚ノ肉』が好きすぎるので、他作品も読みたくて購入。大阪で絵金の展覧会があったタイミングで読むつもりだったが、行けなかったし読めなかった。日本画の波が来たら読む。


27.『四畳半神話大系』森見登美彦/角川文庫

著者の『四畳半タイムマシンブルース』をパケ買いしてしまったが、森見登美彦ファンの弟にこっちから先に読めと言われて購入。
中高生の頃よく喧嘩していた弟への反発から森見登美彦作品を避けてきたという自分の過去が脳裏に蘇る。


28.『羊と鋼の森』宮下奈都/文春文庫

映画化された作品って読みやすいのでは?という安直な考えと父からのおすすめで購入。音楽系の波が来たら読もうと思う。


29.『三月は深き紅の淵を』恩田陸/講談社文庫

理瀬シリーズの最新刊の短篇集の装丁が可愛くて買いたいけど、シリーズを読んだことなかったので購入。そもそも恩田陸作品は『六番目の小夜子』しか読んだことない。シリーズものは根強いファンがいるくらい面白いはずなので早く読みたい。


30.『鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡、膝掛け毛布』梨木香歩/新潮文庫

土地の名前をテーマにしたエッセイ。寝る前に読みたくて購入。「ざわっとする地名」が最も興味を惹かれる。


31.『この闇と光』服部まゆみ/角川文庫

SNSでミステリー・ホラー界隈のおすすめで流れてきて購入。ゴシック世界好きなので楽しみ。


32.『伊豆の踊り子』川端康成/新潮文庫


なぜか版違いでうちに二冊ある。積読家あるあるですね。3年前の伊豆旅行の前に読めばちょうどタイミングが良かった気がする。
川端康成は読んだ時に肌の質感や匂いや温度が感じられる文章とフェティッシュなシチュエーションがすこぶるエロティックだなと思う。お前はなんの話をしているのかって?『眠れる美女』と『片腕』の話です。おすすめ。


33.『萩原朔太郎詩集』萩原朔太郎 著、河上徹太郎 編/新潮文庫

寝る前に読みたい気持ちで購入。期間限定の表紙カバーが可愛い。これは完全に余談だが、萩原朔太郎と室生犀星のエピソードが私は好きなので興味のある方は調べてみてほしい。


34.『祭祀と供儀 日本人の自然観・動物観』中村生雄/法蔵館文庫

どういう経緯で購入したのか思い出せないけどタイトルから察するに、ホラーゲーム零シリーズで遊んでたのがきっかけだと思われる。つまり儀式+生贄で閃いた。しかしこの本の内容はそんな血生臭いものではないようだ。民俗学に興味があるので絶対楽しめると思う。


35.『モンテ・クリスト伯【一】』アレクサンドル・デュマ作、山内義雄 訳/岩波文庫

私はスマートフォン向けRPG『Fate/Grand Order』のユーザーなのだがこのゲームに巌窟王が実装されており、その流れで購入したと思われる。たしか全7巻あり、時間がある時に読もうと後回しになっている。ちなみに弊カルデアにはお迎えできてない。待て、しかして希望せよ。


36.赤と白のロイヤルブルー』ケイシー・マクイストン/二見文庫

ネットでロマンス小説界隈からのおすすめで流れてきて興味が湧いて購入。分厚くて後に回してる。ドラマ化もされたみたいなので両方楽しみたい。


37.『ザリガニの鳴くところ』ディーリア・オーエンズ/ハヤカワ文庫

どこの書店でもずっとおすすめされていて売れているんだなと思って文庫化を機に先日購入。内容が重そうなので時間がある時に読みたい。


38.『三体』劉慈欣/ハヤカワ文庫

めちゃくちゃ売れている中国産SF小説。SF界隈在住の弟にミステリを読んで欲しくて勧めたら、これを勧め返された。これもめでたく文庫化したので昨日購入。私はSF小説が不得意なのだけど果たして楽しめるだろうか。



以上、38冊。お疲れ様でした。
正直買ったことを忘れていた何冊か出てきたのは大きな収穫である。あとは、まだ読んでなくてもそれぞれの本に購入背景などの思い出が詰まっていて温かい気持ちになった。楽しかったので熟成し切っている積読本も紹介したくなった。

「これが好きならこれも好きだと思う」「これは自分も持ってる」「全然違うジャンルだけどおすすめのこれを読んでくれ」などあったら気軽にコメントください。


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