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PJ Novelフリー投稿マガジン

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PJ Novelとは「小説」を 軸に活動する “クリエイターズ コミュニティーです。 このマガジンにはメンバーの自由投稿作品を集めています。
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記事一覧

アンジェリカ

ずっとはずればかりの私。 いつも読んでいるAさんのブログに釘付けになる。 「某月某日夜9時半…

ポンタ
6日前
10

Melody

 北海道の冬は厳しい。除雪された雪をよけながら、陽平は久しぶりになじみの居酒屋を訪れてい…

stominaga
13日前
5

高岡君のあんぶれら

5年竹組50名、担任は浅井先生。 これから掃除して終わりの会が終わったら、帰れると思うと気が…

ポンタ
2週間前
5

レモン水

「あと3日で死ぬ」と言われたら本気で生き始める、的なことを何度か聞いた気がする。 確かにね…

ポンタ
2週間前
7

俺が悪霊を殺(や)る理由

3分間バトル小説「悪霊ハンター@MATUYAMA」   初出 2019年11月8日 ⚠️ショッキングなシ…

ことり
1か月前
9

坊ちゃんを読んで

 小学生の頃、担任の先生に「素直さがない」と言われたことがある。きっと子供らしくない子供…

stominaga
1か月前
8

牛乳パックの秘密

 「あれ、なぜだ?」  牛乳パックを再利用して作った金魚鉢の中の金魚が、いつのまにか水に浮いている。  瑛二は小学生六年生ながら、新進気鋭の発明家である。牛乳パックを再利用して家事に活用。お皿やスプーンの代用品として、特許を取得した。昨今のSDGsブームの中、牛乳パックメーカーと提携し、マスコミにも取り上げられ、小学生にして巨万の富を築くこととなった。  さらなる活用をということで、瑛二は金魚鉢にすることを考案。実際に牛乳パック製の金魚鉢を試作し、その耐用試験の途中の出来事だ

入学式

 生まれて初めてのスーツ。親から依頼を受けた背広の仕立て屋さんが、自分のアパートにやって…

stominaga
2か月前
8

悪い男

「彼の結婚式の前の日に、私から言ったの」 ワークショップで出会って間もない妙さんが、休憩…

ポンタ
2か月前
8

砂時計

ピ ピ ピ ピ 何か音がしてる ピー 走る足音がする 鼻に管があてられ 呼吸が楽になる 意…

水川ぽとす
2か月前
2

雨と彼女

雨の日は嫌だわ 決まって頭が痛くなるの 前日から片鱗が ふわふわとまわりを漂って じわじわと…

水川ぽとす
2か月前
4

雨音と冒険

気づけば雨音がしている ポタポタ サー 周りの音が少なくなる たまに通りすぎる 車のタイヤが …

水川ぽとす
3か月前
4

肌寒さ

はあ、今日も疲れた くたくたになりながら 残業の後の夜中 月明かりの下自転車を漕ぐ 帰った…

水川ぽとす
3か月前
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田舎町のタクシー

 「来月からうちの町のタクシー、午後10時までだってさ」  「え〜、じゃあゆっくり飲んでもいられねえな」  「わざわざ隣の町のタクシー呼ぶやつもいるくらいだからなあ」  田舎のタクシーは台数も少ない。夜間だと1〜2台くらい。電車はというと午後10時台で終電である。そもそも田舎では、電車に乗って飲みに行くという感覚がない。  遠い昔、私は深夜、彼女にふられ、タクシーで帰路についたことがある。手持ちが少なかったため、運転手さんにそのことを告げ、途中で降ろしてもらうよう頼んだ。気を