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てのひら小説作品集

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愛媛の作家によるてのひらサイズの短い小説。 500文字以下の小物に印刷したら映えるサイズ。 それが「てのひら小説」です。 1000文字超えてても2000文字以上でも「いや、これが…
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2021年4月の記事一覧

彩り

世の中は色で満ちている 朝の光はピンクに近い黄色。昼の光は限りなく白に近い黄色。風に揺れ…

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noteで空想イラスト人物図鑑(vol.6)

人と人との繋がりは本当に不思議なものです。きっかけは些細なことから始まります。そんなつな…

3歳の男の子がケラケラ笑っていた

☆☆ショートショートストーリー 両親の反対を押しきって結婚したエリさんは、地方都市に住む…

お題「春」でショートショート

  四季宮の庭にて「春」  冬の女王は舌打ちをしました。 「ああ、彼女がやって来るわ」  …

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ごちそうさま

私は長く生き過ぎた。病院のベッドの上で自分の意志では指先一つ動かすこともできないで横たわ…

逡巡

 母親の腕の中ですやすやと安心しきった寝息を立てている赤ん坊の顔を覗き込んだ。空腹も満た…

いつの間にか姉妹が逆転していた。

私には7歳年下の妹がいます。その年の差から、私は妹が幼い頃からまるで保護者のような感覚で彼女に接していました。 なので小さい頃、姉妹で喧嘩をした記憶がほとんどありません。 私はどちらかと言うと生真面目で、決められたルールから、逸脱出来ない、あまり面白みのないタイプの人間です。 ところが妹は全く違っていて、学校でも人気者で、クラスに必ず一人はいる、先生の物真似上手な、ひょうきんな女の子でした。 家族からダメだと言われることでもとにかく挑戦し、痛い思いをして学んでいくタイ

てのひら小説「我らの敵は花粉症」

ことり
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春を求めて

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