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アクアマン映画感想

アクアマンを見てきたので、感想をざっくりと述べて行きたいと思う。結論から言うと

とにかく長い。

二時間半は長すぎるんだよなぁ・・・しかも内容は昔のドラゴンボール映画くらいの内容で、だったらDB映画は一時間でまとめている分、そちらの方がベターだろう。とにかく脚本が全て予定調和で安心感しかないため、意外性もなく淡々と物語が進んでいく。だったら1時間半くらいにまとめてくれたら見れるのだが、二時間半にもなるともう後半には「わかってるからはよ終わってくれ・・・」という気持ちしか湧いてこない。一番最後にある人物が出てくるんだけど、ぶっちゃけ大体の予想はできてるから、別に意外でもなんでもないし・・・


キャラの対比が弱い。

主人公の年齢が設定上は20歳なのだが、見た目的に40歳にしか見えない。実際に役者の年齢も39歳で、これを二十歳としてみるには相当無理があると思う。というか、途中で主人公の若い時期の映像ができてくるのだが、そのときの俳優がちょうど二十歳くらいの年齢でイケメンなので、こいつでよかったのでは・・・? 

そしてライバルのアクアマンの弟だが、こいつも中途半端な悪役で、悪役に振り切りきれていないので、モヤモヤが残る。この中途半端な悪役感は、SWの新三部作のカイロ・レンと少し似たような感じがする。現実的に考えると、こういう王子様のライバルは大体がおじさんであったりする。これは歴史上でも多くの例が見られる。日本でも多くの例がある。王の子供が馬鹿だと、叔父からみれば「こんな奴に王位を渡せるか!」となるのは自然な心理だろう。

だが、アクアマンはそいうことができていない。兄弟対決だが、兄弟の因縁も特にないので、そこが描けないならいっそ叔父設定にしたらよかったのではないだろうか。年齢も「若い王子vs年寄りの叔父」で敵と主人公の対比も鮮やかになる。そしてこの弟の王子なのだが、「地上を攻める!」と言いつつも結局はアトランティス人同士の内乱が主体となっている。この内乱もいくつもの種族がぱっと出てきてぱっと倒されていくので、どうも見ていて危機感とか煽られない。どうせならここでもっと残虐な侵略を見せて欲しい。また、アトランティス人全体の思考として「地上人は地球環境を汚している、凶暴な人種」と言うのだが、映画の描写を見るにどう見ても一番地球環境を汚して凶暴なのはアトランティス人自身ではないだろうか。あとは、海賊のブラックマンタも、基本的に逆恨みでアクアマンぶっころすマンになている上に、デザインが土偶戦士みたいでダサい。結局のところ、こういった自己矛盾が多くて見ていておおよそ感情移入できるキャラがいない。

また、師匠役も少し弱い。現状だと主人公を守るために死ぬとか、そういうベタだけどドラマが欲しい。結局のところ、主要登場人物は誰も死ぬことがない、よくある安牌なドラマになっていて、何の感情の起伏もないドラマになってしまっている。


出てくるガジェット、クリーチャーがDOOMなのでは・・・?

最後に出てくるイカとカニとドラゴンが合体したような巨大怪獣だが、これのデザインがDOOMのデーモンに非常によく似ているように見えた。また、ブラックマンタがもらった銃などのデザインもDOOMっぽく見えた。

これは人によってどういう風に見えるかが違うので一概に言えないが、多分見れば「あ、これ○○だな」みたいなことは多々あると思う。なんというか、既視感がありありで、新鮮味があまりかった。


総論として

あまり積極的にオススメしたくない映画ではある。長すぎて萎えるからだ。さらに尖ったところもなく、ただオッサンが血筋で無双するだけの映画です・・・ただ、逆に言うと良くも悪くも無難な映画になっており、アクションも前編に渡ってある程度あるので、どうしようもなくつまらない場面というのはそこまで存在しない。ただ、会話中に唐突な奇襲、というパターンが多く、そうやって話を転がしている感はある。こういうのは一回目はいいが、何回もやられると「またこれか・・・」となる。

映画館で見るにはオススメできないが、暇なときに動画配信で見るなら・・・いや、やっぱりオススメはできないかも。なんというか、本当に見ても何も残らない映画なので、だったらDOOMでも買ってやった方がよっぽどスカッとできる。DOOMは今なら中古で安いので、映画をおすすめできない代わりに、このゲームをおすすめしておきたいと思う。

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