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下川原焼土人形/鳩笛(青森県・弘前市)_20190126

青森県弘前市に伝わる下川原焼土人形(したかわらやきつちにんぎょう)の鳩笛をハリコナイズしました(そんな言葉はない)。

僕は両親や親戚が北国の人が多く北海道や東北には割と縁があるのですが、青森県には一度も訪れたことがなく、1988年に青函連絡船が失くなる時に夜行列車で青森駅を経由したくらいで、すごく貧弱なイメージしか持ち合わせていません。。りんご?恐山?ねぶた?ねぷた?怒られそうなので止します。。
ですのでこれを機に少しでも青森県のことを知ることができれば良いと思っています。

まずこの鳩笛の生まれたのは弘前市桔梗野(ききょうの)というところです。位置関係は以下の通りです。いわゆる津軽地方ということになるでしょうか。

文化年間の始め、1800年代ごく初期(資料により年代が微妙に違うのでぼやかします)に、津軽藩士であり九州筑前(現在の福岡県)で製陶技術を身につけていた高谷金蔵が、領内の産業開発に力を入れていた津軽藩主津軽寧親(つがるのりちか)の招きにより、各地に窯を設けたのがはじまりと言われています。
日用雑器をつくる傍らで、冬季の余暇につくられたものがこの土人形だそうです。
かつては松前(北海道)から秋田方面まで販路があり「弘前の壁人形」の名で知られたそうです。
現在も初代高谷金蔵から7代目の高谷智二さんや、阿保正志さんが下川原焼土人形を伝承しています。

こういう話を知るにつけ、江戸時代のお殿様って偉いというか、地域産業振興政策としての「郷土玩具開発」って、無理がなくて良いなあというか、そういうの流行ってたのでしょうか?
今後紹介する郷土玩具の成り立ちでもこういった話が出てくると思うのですが、

「ある土地が持つ豊富な素材」×「風土や信仰を背景とした物語のモチーフ」×「形にする技術を持った人材や環境」=郷土玩具

で、これらのどれ一つが欠けても郷土玩具は成り立たないですよね。
郷土玩具のみならず、郷土料理と呼ばれるものもそうでしょうね。


僕のつくった張子の鳩笛は、さすがに音を鳴らすことはできないのですが、実物はホーホーと鳴きます。(張子で笛は可能なのか??)
こちらの紹介映像が下川原焼土人形の解説としても、美しい下川原焼土人形が見られる映像としても素晴らしいので是非見て頂きたいです(悲しいことに2年前の今日アップされてまだ570回しか視聴されていない)。


あと鳩笛だけではなく、筑前由来の大陸の影響を受けた色使いやモチーフだったり、無理やり笛機能をつけて不思議なフォルムになってしまった可愛い人形笛などユニークなものがたくさんあります。
ここが一番画像が豊富だったのでリンクを貼っておきます。


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