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鷽(うそ/東京都・江東区)_20190123

郷土玩具の張子制作を北海道から始めているわけですが、今日はいきなり東京に飛んでしまいます。

というのも、1月25日には「学問の神様」と慕われる菅原道真公を祀る全国の天神さまで、「鷽替(うそかえ)」という神事が行われるからです。
こちらは昨年の亀戸天神の様子。「鷽(うそ)」という鳥を木彫した授与品が映っています。

ところで日本にある神社って何を祀ってるかさっぱりですよね。僕も結婚した奥さんが神社の子だったので興味を持ったくらいで全部一緒くたでした。

「天神さま」や「天満宮」と呼ばれるところは菅原道真を祀っているのですが(天津神を祀るところもあるそう)、有名なのは先日の『ブラタモリ』でも取り上げられていた福岡の太宰府天満宮や、京都の北野天満宮(大規模な骨董市をやってますね。また秀吉が北野大茶会をおこなったことでも知られています)、東京なら毎年冬に合格祈願で賑わう湯島天満宮、4月の「藤まつり」が有名な亀戸天神です。

それにしても菅原道真の人気ってすごいですね。平安時代の人なのですが、学者系の家に生まれ、5歳で和歌を詠むほどの才覚を持ち、さらには弓の名手で文武両道。疲弊する地方を立て直し人望も篤く、ついには天皇の信頼を得て政治の中枢まで入っていきます。しかし実力で地位を得てきた道真を妬み恐れる有力貴族の上司による謀略で、京都から離れた九州へと左遷されてしまいます。
ほとんど流刑のような形で左遷された道真は、着任して2年後に失意の中、その生涯を終えてしまいます。
すると、というのも現代ではどうかとは思いますが、京都では疫病が流行し、道真を左遷した上司も早死にし、天皇家の人々も次々と若死にするということが続き、当時の天皇であった醍醐天皇(この人が道眞の上司にそそのかされて道真を左遷したボス)によって、埋葬された道真を祀る太宰府天満宮ができたそうです。

「ヒーローの非業の死」といった感じでドラマチックすぎますね。
このように「学問の神様」を祀る全国の「天神さま」ですが、「鷽替(うそかえ)」って何なのですかね?

wikiを見ると以下のような記述がありました。

鷽替え(うそかえ)とは、主に菅原道真を祭神とする神社(天満宮)において行われる特殊神事である。鷽(ウソ)が嘘(うそ)に通じることから、前年にあった災厄・凶事などを嘘とし、本年は吉となることを祈念して行われる。

「なるほどー!」と腑に落ちそうになりますが、なぜ鳥の鷽(うそ)を採用してあのかわいい造形になったのかが謎で個人的には、「おもろー!」という感情の方が大きいですね。

実際の鷽ってこんな鳥です。冬の鳥なんですね。見てみたい。

ちなみにwikiには全国の鷽替(うそかえ)を実施する天神さまとそのスケジュールが載ってました。


というわけで、明日は亀戸天神に行ってきます。

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